2023全日本綱引選手権大会レポート(3)
男女決勝トーナメント戦・表彰式
令和5年3月5日(日)8:50~4レーンによる男女予選リーグ
戦が終了し、決勝トーナメント戦には、女子は全チームが進
出できますが、男子は、各ブロック9チームのうち上位4チー
ムが進出できました。

お昼の休憩時間でも、決勝トーナメント戦に向けて練習する
チームの姿が見られます。中でも、前回大会のライバル同士
となる京都消防ろぶすたぁとBIWAKO同志会は、日頃から
交流のあるチームで、真剣な練習を繰り返していました。
予選リーグ戦で全力を尽くしたチームなら体力温存しておき
たいかもしれません。しっかりと決勝まで戦う準備・プランが
できているのだと確信しました。
決勝トーナメント1回戦(女子の部)
12:50~女子の決勝トーナメント1回戦4試合が、4レーン
同時に始まりました。1本引きで負ければ、次はありません。
A) マドラーズ大阪 vs いしどりや
B) 福浜レディース vs ファンキーガールズ
C) LR石川 vs 糸島かみなり女
D) アイリス俱楽部 vs HAKU♡

13:00~女子の決勝トーナメント1回戦残り4試合が、
始まりました。
A) 三輪女子綱引クラブ vs GENKI LADY
B) FUTATSUYAラビット vs ちょーどりーず
C) 高根の華 vs 緒方チャッターズ
D) せんだい魔女 vs 神戸PULL-BAR




準々決勝戦(女子の部)
13:10~ レーン毎に試合進行が少しずれていますが、
ベスト8チームによる準々決勝戦が始まります。
A) マドラーズ大阪 vs ファンキーガールズ
B) LR石川 vs HAKU♡
C) 三輪女子綱引クラブ vs ちょーどりーず
D) 緒方チャッターズ vs 神戸PULL-BAR
注目カードは、過去優勝チーム同士の対戦
A) マドラーズ大阪 vs ファンキーガールズ




B) LR石川 vs HAKU♡
同じ石川県同士の対戦カードになりました。
C) 三輪女子綱引クラブ vs ちょーどりーず
過去3位入賞実績のあるチーム同士の対戦です。
D) 緒方チャッターズ vs 神戸PULL-BAR
優勝経験のある神戸と過去3位実績の緒方チャッターズの対戦。


準々決勝戦の試合結果(トーナメント表)

今大会の発表掲示は、スムーズでした。
準決勝戦(女子の部)
NHK BS1では、3月21日(火)11:00~11:49に
今大会の準決勝戦から放送する予定です。
準決勝戦からは、3本引きとなります。
B 第1試合)
マドラーズ大阪 vs LR石川
近くまで観覧区画が設置され、準決勝が始まりました。








じわじわ引きこむマドラーズ大阪のほぼ完ぺきな勝利です。
2本目は、最初から攻めになります。







B 第2試合)
三輪女子綱引クラブ vs 神戸PULL-BAR
三輪女子綱引クラブは、過去4回3位入賞の強豪です。神戸
PULL-BARは、コベルコ科研時代に優勝を重ね、現チーム
で準決勝5回の超強豪チームです。そのため長期戦が予想
されます。







最後に立ち上がりから引き込み神戸の勝利。
2本目に入りますが、持久力で上回る神戸が攻めます。




決勝戦(女子の部)
マドラーズ大阪 vs 神戸PULL-BAR
2019年大会と同じ対戦カードとなりました。










じわじわ着実に引き込んでゆくマドラーズ大阪の攻めに、最後
は引き返す姿勢から崩れてしまい、神戸PULL-BARの負け。
サイドチェンジして、決勝戦2本に入ります。




技術をパワーに変換できるマドラーズ大阪の勝利で優勝決定。
TVインタビューに臨みます。

決勝トーナメント1回戦(男子の部)
12:55~の開始予定ですが、先行の女子の試合により、
各レーンで少し開始時刻が変わり、すべてを撮影すること
ができません。
1回戦の最初の4試合
A) 京都消防ろぶすたぁ vs ヤマト・TC
B) 龍神丸 vs ラクライン石川
C) 東京キング vs SUPER FRIENDS
D) 神戸消防 vs 鷹高ウィナーズ
A)レーンは、京都 vs 奈良 の近畿勢同士の対戦です。


ラインの乱れがほとんど無い京都が引き込んでゆきます。

1回戦の残りの4試合
A) 田代ふるさと vs 一綱急便
B) 酔狂会 vs 壱岐玄海酒造TC
C) 綱鬼志 vs 月田金太郎綱引クラブ
D) 川崎消防ライフガード vs BIWAKO同志会



準々決勝戦(男子の部)
13:15~ベスト8チームよる準々決勝戦4試合です。
A) 京都消防ろぶすたぁ vs ラクライン石川
B) 東京キング vs 神戸消防
C) 田代ふるさと vs 酔狂会
D) 綱鬼志 vs BIWAKO同志会
京都消防ろぶすたぁやBIWAKO同志会は、順当に勝ち上
がってきました。近畿勢として神戸消防が勝ち残っている以
上に、特別予選会から勝ち上がってきた酔狂会は、素晴らし
い出来あがりです。大阪の第二代表ながら、粘りく良いチー
ムとしてのまとまりの良さを感じます。
神戸消防は、準々決勝に勝てば、初めて準決勝に進めます。
全国デビューを果たせることになります。





Aレーンでは、京都消防ろぶすたぁは、ラクライン石川にひき
切って勝利しました
Bレーンでは、神戸消防が東京キングに粘り勝ちして、ベスト
8の壁を見事クリアしました。
Cレーンの酔狂会は、今年完成度の高いチームに成長しまし
たが、古豪の田代ふるさとに敗れました。しかし特別予選会
からの出場で、ベスト8となる健闘を讃えたいと思います。


D) 綱鬼志 vs BIWAKO同志会
福井と滋賀の隣県同士の対戦です。
BIWAKO同志会は、決して最初から攻めず、綱鬼志の攻めに
合わせます。






準々決勝戦の試合結果(トーナメント表)

準決勝戦(男子の部)
NHK BS1では、3月21日(火)11:00~11:49に
今大会の準決勝戦から放送する予定です。
準決勝戦からは、3本引きとなります。
B 第1試合)
京都消防ろぶすたぁ vs 神戸消防
神戸消防にとっては、初の準決勝戦進出です。1か月前の京都
オープン大会で、仕上がりの良さを示した好調の神戸消防です
が、連覇を狙うチャンピオンの京都消防ろぶすたぁに挑みます。






冷静に状況を見極めた京都消防が先勝しました。新人を加えて、
メンバー交代して2本目に入ります。





メンバー交代しても、同じパターンで2本目も無事勝利しました。
B 第2試合)
田代ふるさと vs BIWAKO同志会
田代ふるさとは、過去3位入賞実績のある強豪チームで重量
感も十分感じます。BIWAKO同志会は、決して急がず相手を
見ながら、徐々に引き込んでいきます。







2本目は、図ったかのようにじわりと攻めるBIWAKO同志会。





BIWAKO同志会は、田代ふるさとを向かえてハイタッチ。
決勝戦(男子の部)
京都消防ろぶすたぁ vs BIWAKO同志会
2019年大会で激闘を演じたライバルチームが、4年ぶりに同じ
決勝戦で対戦することになりました。両チームを日頃より、よく
知る者として運命のようなものを感じます。


前回チャンピオンの京都消防ろぶすたぁは、京都市消防局
職員のため、練習参加が困難な部署に配属となって一線
を退く者もいて、幸い3名の新人が加入して、ろぶすたぁ式
の育成プログラムによって育成中の選手を試合メンバー
に加えて、必ず交代しながら出場させています。
一方のBIWAKO同志会は、地域クラブチームとして、関西
では知名度が高く、入部したい憧れのクラブであり、今までも
有望な選手を集められ、即戦力強化を図ってきたチームです。





負けイメージを持ったまま、すぐに2本目に入りました。ここに
きても京都消防ろぶすたぁは、予定通りに新人を加えた交代を
果たします。










同じカードでの4年ぶりの頂上決戦は、後がなく即戦力強化が
実ったBIWAKO同志会の勝利で決着しました。敗れた京都
消防ろぶすたぁは、新人3名を加えて伸びしろがまだまだあり
ます。「失敗の数だけ成長できる」と大谷選手のCMが語るよう
に、彼らは素晴らしいチームで、素晴らしい体験を味わったと
考えます。
決勝トーナメント戦最終結果
(女子の部)

(男子の部)

やはり近畿勢の活躍が目立ちました。
女子は3チームともベスト8以上で、神戸PULL-BARが
準優勝し、マドラーズ大阪は、前回に続き連覇で優勝を飾
りました。
男子では、代表出場した5チームに加えて、特別予選会か
らの本選出場の酔狂会の計6チームすべてが決勝トーナメ
ント戦に進出できました。神戸消防が初の3位入賞を果たし、
連覇を目指した京都消防ろぶすたぁは準優勝となりました。
さらにBIWAKO同志会は、返り咲きの優勝を果たしました。
コロナ禍の中でも、納得のゆく練習を積み重ねてきた成果
だと考えています。出場チームが少なくなりましたが、色んな
困難を克服して最高峰の全国大会に参加できたチームには、
あらためて敬意を表します。
表彰式

表彰を受ける男女各3チームのみ整列して、待機しています。
すでに2階観覧席は、ほとんど人影が見られません。
(女子の部)
3位 三輪女子綱引クラブ、LR石川
準優勝 神戸PULL-BAR
優勝 マドラーズ大阪
(男子の部)
3位 神戸消防、田代ふるさと
準優勝 京都消防ろぶすたぁ
優勝 BIWAKO同志会

京都消防ろぶすたぁは、今年は準優勝に終わりましたが、
今までの成果からみても、急速な新人の成長が期待できます。
次年度大会には、きっと成長した京都の姿を見せてくれること
でしょう。
<本大会にみる綱引競技の現状や課題>
あくまで私見ですが、
京都府綱引連盟の現地観察からの評価
1.綱引競技のレベルは、コロナ前に比べ、
現状維持またはレベルダウンしている。
試合時間が長引くと、崩れやすく、シッテ
ィングが増え、スリーコーション負けも
増えた。
2.出場チームは、同じ名前のチームなら
高齢化が進んでいる。チーム名を替えて
出場しているチームもレベルダウンして
いるチームが多い。日本綱引の歴史を
築いてきた新「進友会」チームには、
さらなる向上を望みます。
3.全国大会ですので、GENKI LADY
(高知県)やせんだい魔女(鹿児島県)
の復活出場は喜ばしい。だが都道府県
代表チームは、男子の部では、19道県
が欠場、30チームしか出場していない。
また女子の部では、なんと32都道府県
が欠場して、16チームが出場している
状況です。
かつて熱心に活躍していた県も多く、
連盟の普及活動の強化は必至です。
4.本大会は、綱引の競技スポーツとして
のチャンピオンを目指す大会です。しか
し、まず綱引競技の底辺拡大のため、
普及活動にシフトしないと、今後の衰退
は免れないのではないか。小中学生・高
校生の地域クラブ活動への加入促進方
針に合わせて、綱引競技としての取組み
を示す必要に迫られています。
公認スポーツ綱引コーチ資格者でなけ
れば、今後指導できないことになりそう
です。単に国体や主要大会の監督要件
という見方では、済みません。
連盟での指導部門創設や公認資格者
の育成・位置づけ(役職)について早急
に方針を示すべきです。
5.マスクの着用の緩和方針がでました。
日本スポーツ協会など関連団体を参考
にして、綱引競技での練習や大会での
対策を早急に明文化してもらいたい。
今まで京都府大会では、審判は笛を使
わず、電子ホィッスルを使用しました。
フェイスガードも着用しました。選手の
接触やハイタッチも許可していません。
京都府綱引連盟