以前、肩こりが国民病のトップ1、2(男女差)を
占めている自覚症状だということをご紹介しました
肩の症状の方には鎖骨の調整もおすすめなのですが
その前に肩甲骨と上腕骨間(肩甲上腕関節)の運動機能をチェックします
ちなみに下図はゼロポジションという
肩関節の一番安定する位置関係といわれる腕の向きです
※自分自身でこの状態にしても腕を支えるためにあらゆる
筋肉を使うので、「どこが安定なの??」
となるかと思いますが
そういうことではなく関節間の位置関係という意味合いです
ここから肩甲骨に対して上腕骨の動きが
前・後・上・下への動き、そして内外回旋・内外回転で
関節にゆとりがあるのか、引っかかりがないか、痛みがないか
また変形らしきものがないか等を確認していきます
そして一緒にチェックするのが
肩甲骨と体(胸郭)間の位置関係や動きのチェックです
肩甲骨自体の動きが悪いと折角肩の関節の動きが正常でも
可動性や違和感を感じてしまいます
また頸椎が原因となって肩甲骨を挙上させる筋肉(肩甲挙筋)の
緊張による位置や機能の悪さもチェックです
さて、ここで可動性を広げるためによく聞くのが
肩甲骨はがし
当店でも行っていますが
闇雲に肩甲骨はがしを行うのはあまり良くないのです😂
違和感を感じている肩甲骨は実はゆるくなりすぎたり
肩甲骨の位置が悪いために起こることもあるからです
少し難しい表現ですが骨同士が結合し
関節包と言われる、関節を包む膜や軟骨などの組織で覆われている
関節は解剖学的関節といい
それに対して関節包のような、
関節を構成する組織が無いけれど、機能的に関節状の役割をしている
関節を機能的関節と言います
体と肩甲骨は基本的には筋肉で結合してるので機能的関節なのですが
体の前上側では肩甲骨と鎖骨と胸骨による骨同士の結合なので解剖学的関節です
ここが肩甲骨と体との特殊な結合の形態です
それらの動きの悪さや筋バランスだけならまだしも
他にも肩こりの原因になりうるのが
靭帯損傷や肩板(肩を動かしたり安定させる筋肉の総称)の損傷
筋腱膜の癒着、肩関節の軟骨の擦り減りや石灰化、神経異常など
これらを組み合わせると
正直結構大変な集合体になるのです
ですので、肩こりとはいえ
とても奥深い症状ですが、あらゆる原因の可能性をみて
なんとか楽になってもらえるように当店なりの武器を駆使して頑張っています