花火大会が終わると

片づけはいいから

と解放されて

一緒に独り暮らしするクズの家に帰った

 

 

なんだかムカムカしていたワタシは一言も口を聞かなかった

 

 

花火大会中の何時間も一人で放置され

 

クズが地元の仲間たちと和気あいあいとして

 

チラチラと一人でいることをクズ父母に確認されていた身としては

 

楽しい要素は何もなかったし

 

述べる感想もない

 

 

むしろ機嫌が悪くなるのも当たり前だと思う

 

 

当時は20代半ばで若かったしね

 

 

 

はは、20年前かよ

渇いた笑い

 

 

 

クズは一生懸命機嫌をとろうとしてくれた

 

 

するとピンポンと家のベルが鳴った

 

 

クズが出るとだった

 

 

どうやら先ほど花火大会の時にクズと一緒だったらしい同級生

 

カワイイ浴衣姿で来ちゃった♡って乙女全開でほほ笑んでいたが

Tシャツにショーパンというリラックス姿で

ベッドの上で偉そうに座っているワタクシを見て女は驚いてた

この頃から常にショーパン(笑)

 

 

アホか

 

 

来ちゃった♡じゃねーよ

 

 

呼んでねーよ

 

 

 

しかし女も引き下がらず

何も見なかったかのように微笑むと

 

 

ねぇ、ちょっとあがらせてもらってもいいかな?

 

 

あ、でも今は

 

 

とちらりとワタクシを見るクズ

 

 

いいよ、あがってもらったら?

 

 

ニコニコして上がってきた女

 

 

後ろからオロオロしながらやってくるクズ

 

 

もう浴衣の帯がきつくて~~

苦しい~~~

 

ねぇ、帯とってもいいかなぁ?

 

 

どや顔でワタシを見てくる女

 

もともとヤル気満々でやってきたんでしょう

 

 

まさか彼女が出来ていたとも思わなかったんでしょう

 

 

そりゃ、デートに最適な花火大会の日に店の手伝いをしていて

当の彼女は50mも離れた道路向こうにいたわけですから

女の目の端にすら彼女であるワタクシの姿など映っていなかったでしょう

 

 

当然、動揺するクズ

 

 

ねぇ、いいでしょ?

 

と上目遣いにおねだりするように言う女

 

 

さらに動揺するクズ

 

 

とってもらえばいいじゃん

苦しいんでしょ?

 

ワタシが言うと女はものすごい目で睨んできた

 

 

それはちょっと・・・

 

と言うクズ

 

わかった

じゃあ家まで送って

 

え?

いや、でも

 

いいよ

ワタシは留守番してるから

送ってあげればいいじゃん

夜道は危ないからね

さよなら

 

 

さらに女に睨まれた

 

 

クズは分かったよ、すぐ帰ってくるからと言って出かけていった

 

 

10分ほどで帰ってきた

 

 

きちんと送り届けただけで帰ってきたようだった

 

 

 

ただ黙ってクズを見据えていた

 

 

 

クズは、花火大会を一緒に見れなかった事やヤル気満々でやって来て対抗心丸出しだった女の事を一生懸命弁解していた

 

 

それでも黙って見据えていると

 

 

焦ったようにさらにペラペラ言い訳していた

 

 

 

もう何もかもがムカついていた

 

 

 

貧血で卒倒して周囲に騒がれて恥ずかしい思いをした花火大会よりも

 

最低最悪な花火大会だった