TSMC熊本工場、地下水採取量を「3割抑制」…環境保全へ当初計画見直し

           2023/09/01   読売新聞

 半導体受託製造大手の台湾積体電路製造(TSMC)は31日、熊本県菊陽町で 建設中の新工場

で使用する地下水の採取量を見直し、1日あたり 約8500立方メートルに抑える方針を明らかに

した。使用後の水の75%を再利用するなどして、当初の計画量より 約3割減らす。

   TSMC側が 8月24日に 県に申請した地下水の採取計画に盛り込んだ。当初は 1日あたり

1万2000立方メートルを予定していたが、水処理設備を見直したり、製造工程で必要な水量

を精査したりした結果、3割削減できる と判断した。県は 今後、地下水保全のための条例に基づき、

許可するか判断する。

 熊本市などでは 地下水が飲用に使われており、TSMCの工場周辺では、採取による水位の低下

などが懸念されている。県などによると、TSMC側が 8月までに試験的に1日約1万2000

立方メートルを採取しても、工場周辺に設置した観測用の井戸で 水位の低下は見られなかったという。

 

 TSMCは「 持続可能な地下水利用に貢献できるよう、県などとの協定に基づいて 地下水 涵養

の取り組みを進めていく 」としている。

 

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