就実の丘(旭川市) | 独り言ちの山暦

独り言ちの山暦

「風の又三郎、又三郎、早く此さ飛んで来!」「この頂で赤道から北極までの大循環の自慢話を聴かせてくれ。」

 

        2022.6.28。

        クロスバイクを漕いで旭川空港近郊を廻ってみた。

        バイクで走ってみると普段気付かない風景に出逢う。人が出力する動力とは

        普段に生活するのに、このように適したものなんだ。

        旭川十勝道路の一部区間5.5Kmが開通したことは聞いていた。

        実際に走ったことはなかったので、この際である。折角、というほどでも

        ないが空港に向かい走った。完成したばかりである。歩道も整備され自

        転車には快適であった。高規格道路化されたら自転車はどうなるのだろ

        う。何年も先のことを、せっかちにも考えてしまう。

         この地にも「義経伝説」か。「義経橋」があった。

         伝説として語り繋がれてきた割には地味な橋だ。

         ポン川に架けられた橋であるが、その昔には義経が簡易橋でも拵え

         渡渉したと伝承されているのだろう。

        旭川空港を過ぎ「就実の丘」に向かう。

        ジャガイモ畑では開花が始まっている。

        やはりこの風景には心が和む。

         思っていたより手強い坂道。

         ひと漕ぎひと漕ぎに全集中。ヨタヨタし始めたころに最初のピークに

         着いた。

         目指す「就実の丘」はまだ遥かに思える。

         ジェットコースターと呼ばれるアップダウンの道を走り切らなきゃ

         ならない。

         もう自転車を降りて押そう、と弱気虫が頭を持ち上げてくる。

         自転車に鞭を入れる。太腿が軋んできた。

         前輪が止まりかけた、その時が丘の上だった。

         丘の上は、看板にある雄大なパノラマは雲が邪魔していまひとつ。

         物騒な看板もある。

         丘には本州ナンバーの車、オートバイが数台。これだけの人がいれ

         ばヒグマも襲ってくることはないだろう。                  

        この丘のことは知っていたが、わざわざ訪ねる思いはなかった。

        クロスバイクだからの所業である。

        だからこそ、小さくても「新たな世界」を獲得した思いだ。

          表大雪、十勝連峰方面は雲に遮られていた。

          幸いに芦別岳方面は視界が開けていた。

          丘の上からのジェットコースター。

          またあの先まで戻らなけれならない。ヤレヤレの思いで眺める。

          丘の上からは360度の見渡し。

 

           旭川空港まで戻ってきた。

           飛行機で何処か遠くに出かけたい、との思いに駆られる。

            小麦畑も色づいてきた。

            季節の廻りは本当に早いものだ。

           3時間ほどの自転車旅。

           この次はどこを走ろうか。膨らむ期待に繋がる遊びは良いものだ。

           飛行機で遠くへ、自転車で近場で。自在に歩き回りたい。

           「山」も呼んでいる気もするし、なかなか忙しいものだ。