牛別山(298.62m 三等三角点)当麻町 | 独り言ちの山暦

独り言ちの山暦

「風の又三郎、又三郎、早く此さ飛んで来!」「この頂で赤道から北極までの大循環の自慢話を聴かせてくれ。」

 

 

       2022.5.21。

       久しぶりにわが街の本屋に出かけた。

       「この本を」、目的の本は陳列棚にはなかった。やれやれである。

       またしてもアマゾンか、と深いため息を吐く。

       手ぶらで帰るのも癪なので写真の3冊を買い求めた。

       「80歳の壁」和田秀樹はあっと言う間に読み終えた。目新しいこともないが

       「そうなんだろうね」と。それ以上にこのような本を読む、自分に感慨深いも

       のがある。

       三島由紀夫はそれなりに読んではいるが「金閣寺」だけは読む機会、意欲

       がなかった。読みはじめると流石だ、と思わず呟く。小説家三島はやはり才

       気溢れる。

       読書に時間を費やしていても、好天、気温も上がり外へのいざないに抗し難

       くなった。

       何処へ、行こうか。近場でも良い。

       当麻町にある三等三角点「牛別山」に向かうことにした。

         山へと向かう道すがらは田植えの真っ只中である。

         林道入り口では郭公が鳴いてた。緑も随分と深くなった。

          整理された林道を歩き続けた。

          半分ほどの距離を歩いた。この先は笹が覆いかぶさっていた。

          ダニとの神経戦だ。何度か確認すると左腕に一匹のダニ。

          この分だと相当に悩まさせられそうだ、と思ったが定期的にチェックす

          るがダニは見当たらない。

          だが油断はできない。

         頂上の下に着いた。林道を外れ頂上を目指す(少しオーバーな表現だ)。

         苔に生した三角点標石。

          近くの大木にピンクテープ。多分、冬期に括りつけられたものだろう。

          ここからの見晴らしは利かない。

           とりあえずは一つの山の頂上を踏んだのだから静かに戻ろう、と

           思った瞬間にラインが鳴った。

           マドンナからだ。多分、師匠と一緒なのだろう。ウペペからだ。

           ニッペが眩く送られてきた。

          羨ましい。良い山遊びをしているな、と。

        下山途中でまたラインが鳴った。

        今度はKAKU先輩からだ。

        KAKU先輩Gは札幌方面へ遠征。八剣山からの写真添付だ。

        そうしてもう一度。

        今度は小天狗岳から。

        二つの山に遊び、今夜の酒はさぞかし旨いことだろう、と羨ましく

        思った。

         下山途中で青大将にでくわした。クワバラクワバラ。

         そのことをラインで報告したらSUGAさんから返信が来た。

         SUGAさんの庭には大きな蛇が棲みついている、と言う。毎年この

         ころにはお出ましとか。今日も挨拶に出たようだ。クワバラクワバラ。

         みんながそれぞれの日を過ごした。

         80歳まで生きようとは思わないが、自分が持って生まれた運命、宿命を

         素直に生きていければ良い。