ミシュラン一ツ星のBacchanalia(バカナリア)。質の高い食材を使い、肉はなんどもオーブンに入れては出すを繰り返して焼き上げるなど、丁寧な作りの料理が魅力のレストランです。新しい夏のメニュー、168ドルのディナーおまかせコースをいただきました。

 

Luke Armstrong シェフが10年連続三ツ星、東京・Quintessence(カンテサンス)の岸田周三シェフの元で研修中ということで、去年Cureからやって来た、イギリス出身のLouis Barkerスーシェフがキッチンを担当しています。

 

 

Majestic Oyster Bavirois

 

 

アイルランド産の牡蠣を使った、小さな牡蠣の一口前菜。濃厚なクリームの牡蠣のババロアの上に、低温調理した牡蠣、Schrenkiキャビアを乗せて。牡蠣、クリーム、キャビアとクリーミーさのある要素を重ねた一皿。

 

サワードゥのパンは、全粒粉を使った、穏やかな味わいのもの、海草バターと有塩バターは、はっきりとした塩分と発酵の香りのある、Les Freres Marchandのものを。

 

 

 

Saddle of Rabbit

 

 

フランス・ブルターニュ産のウサギの腰の肉にシャンテレール茸を巻き、64度で1時間低温調理したNoir de Bigorreと呼ばれるハムで巻いてで仕上げたヴァロンティーヌはとてもジューシー。下にはホースラティッシュのヴルーテで煮込んだ甘いキャベツを敷いて。キャラメリゼした玉ねぎと、ウサギのジュのソースと共に。小さなドットは煮詰めたバルサミコ酢。

 

Black Bass

 

 

日本産の神経じめしたスズキをフライパンでミキュイに仕上げて。ジュラの黄ワイン、シャトー・シャロンのソースをかけて。ごく細いヌードル状に仕上げた根セロリはトリュフのストックで煮て、トリュフをかけて。緑はパセリのソース。

 

Mieral Duck

 

 

塊のまま180度のオーブンで数分間焼いては休ませるを繰り返したフランス産の鴨の胸肉。2週間エイジングしたものをさらに2週間レストランでエイジングさせています。窒息ではなく、血を抜いた鴨を使っているそう。75%のダークチョコレートを使ったソースを添えて。

 

 

鴨のジュ、骨や端肉はコンソメ仕立てにし、アルマニャックを加えて。フレッシュなレタスを切ったものに、クリームをのせて。日本産の小さなかぶ、人参のグラッセ、薄切りのジャガイモを重ねたグラタンと、丁寧に作られたクラッシックな一皿。

 

White Chocolate Tart

 

 

ラム酒をたっぷり加えたエッグカスタードの上に、日本のいちご、マダガスカル産のヴァニラのアイスクリームを閉じ込めた球形のカカオバターのシェル、その上からシャンパンサバイヨンをかけて。

 

 

新しいテーマは、「ダイナミック、パッション、ユース(若さ)」以前はクラッシックな味わいながら、様々な柑橘類を使い、酸味を多く使っていた印象のLukeシェフですが、新しいメニューはクリームを多く使い、クラッシックさをさらに強めている印象。Lukeシェフが最近訪れたパリで得たインスピレーションも反映されているのかもしれません。7月末にQuintessenceでの研修を終えて日本から戻ってくるLukeシェフ、肉の焼き方はQuintessenceと共通するところもありますし、Lewisスーシェフと共に、どんな形の料理を提供していくのか、そちらも楽しみです!

 

 

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■ Bacchanalia (バカナリア)

営業時間:ランチ 12:00~14:00(L.O.火曜~土曜)、ディナー 18:00~21:45(L.O.火曜~土曜)、日曜・月曜休

住所:39 Hong Kong Street, Singapore 059678

電話: +65 6909 6360

アクセス:MRTクラークキー駅から徒歩2分ほど

https://www.bacchanalia.asia/