地元食材を使ったバリ島「Grow」

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近年感じるのは、フィリピンやインドネシアなど、これまであまり光が当たっていなかった東南アジアの各国で、地元の食材を使った、未来への可能性を秘めたレストランが次第に生まれて来ているということ。

 

 

2017年のAsia's 50 Best Restaurants で27位、The World's 50 Best Bars で31位と、レストランとしてもバーとしても世界の注目を集めている、Tippling ClubのRyan Clift シェフも、インドネシアのポテンシャルに注目し、去年インドネシア・バリに新しいレストラン「Grow」をオープンしました。

 

(バリ島にあるGrowの店内)

 

シンガポールからバリまでは飛行機でわずか2時間20分ほど、その魅力を知ってほしいと、メディアを対象にしたポップアップイベントがシンガポールで行われました。

 

(シンガポールでの会場)

 

現在Ryanシェフは、1ヶ月の半分を家族のいるバリ、半分をシンガポールという形で過ごしているのだそう。

 

Growという名前は、自家農園で野菜を育てているという意味と、バリの人々の才能を輝かせるという2つの意味が込められているのだとか。オープンしておよそ1年、輸入業者にお金を払うかわりに、地元に還元したいと、バリの小規模な生産者たちを支えているということ。

 

バリの店舗を取り仕切る、イタリア人のDaniel Taddeo シェフを始め、サービススタッフも含めてバリをそのままシンガポールに持って来たそう。

 

Ryanシェフの、”Welcom to Baliin Singapore!” という挨拶で始まったイベント。

 

 

 

Steak Tartare

 

 

日本の和牛のストリップロインで作ったステーキタルタルは、伝統的な刻み玉ねぎなどを加えたオーセンティクな味わい。その上には54度でコンフィにした卵黄、地元の気鋭のパン屋と契約して作ってもらっている炭のパンに乗せながらいただきます。

 

 

決め手はインドネシア産の唐辛子。フレッシュとドライの両方を使っています。

 

 

Mum’s Potato & Leek Soup

 

 

Ryanシェフの母がよく作ってくれたというスープを、インドネシアの食材で作り直しています。キンタマーニ産のじゃがいも、ピクルスにした長ネギなどを使った、少しアジアな雰囲気のアレンジが加わっています。上にパセリのクラッカーがありますが、スープ自体は、ほんのりタイムが隠し味に加わった、オーセンティックなポタージュです。

 

ラボを持ち、イノベーティブな料理を打ち出しているRyanシェフですが、このシンプルなスープに見られるように、Growの料理は、素直に食べられるビストロノミー料理。メニューは全て実際にバリで提供されているものだそうですが、バリの食生活に根付いたバナナの天ぷらなども、バリの店では提供しているそうです。

 

 

Bucatini Carbonara

 

 

Danielシェフがイタリア人ということで、パスタも目玉料理の1つ。

今度はトリュフオイルを使って54度でコンフィにしたバリ産の卵黄を乗せた手打ちのパスタ。使われているセモリナ粉もパルメザンチーズもバリ産です。もっちりとした生パスタにベーコン、そして卵黄を混ぜながらいただきます。パルメザンはアミノ酸の結晶化がまだしておらず、少し若い印象でしたが、美味しくいただきました。

 

 

Roasted Barramundi

 

 

生の魚だけは持ってくることができなかった、ということで、こちらだけシンガポール産のバラマンディ(スズキの一種)。合わせるのはナスのピュレに中東のごまペースト、タヒニとカレー粉を加えたもの、乾燥させたナスのスライスが乗っています。

バラマンディの上にはヨーグルトで和えたキュウリのライタ(インド風サラダ)。

 

 

フレッシュなミントとコリアンダーがアクセントになっています。

 

Texture of Kintamani Cocoa

 

 

デザートは、ヘッドバーテンダーの父がカカオ畑を持っていることから、豆ごと買って来て、自分たちでチョコレートを作っているのだとか。カカオのソルベ、ピーナッツのブリトル(ナッツトフィーのようなキャンディー)や、砂糖を焦がして軽く焼いたカラメル焼きのようなものと共に。

 

「最先端の機器が揃うシンガポールのラボとは違い、バリの店には本当にシンプルな調理器具しかないけれど、全てを一から作るをテーマにやっている」とRyanシェフ。

 

この他にも、Open door policy など、自然の中をイメージしたレストランを数多く手がけているRyanシェフ、超ハイテク料理とローテク料理、どちらの先端も極めたい、そんなRyanシェフの意欲を感じるレストランでした。

 

 

 

<DATA>
Grow(グロー)
営業時間:朝7時〜深夜、無休
住所:Jl. Raya Petitenget No.8L Seminyak, Petitenget 80361 Bali, Indonesia TEL:+62 361 894 7908

 

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