2つの祖国、私はナニモノ? | ことばで旅するインドネシア

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インドネシア語講師、フリーランス通訳・翻訳、ライターやっています。気づけば海外生活20年超え、その半分以上インドネシアにいます。語学や世界の文化・歴史、食・料理、読書、ドラマ好き。

 

 

やしの木花

 

 

 

最近みたYoutube動画で涙し

思うことがあったので

シェアしたいと思います。

 

その動画、

 

「私は誰なのか」

戦後80年、”中国残留邦人”

1世と4世が抱く苦悩と軌跡

 

 

がこちら。フルバージョンで公開されています。

 

 

 

 

関西テレビのページより、

番組についての説明とディレクターからのメッセージ。

 

 

 

実は最近この本を読み終えたばかりなのですが、

そのタイミングで動画が

おすすめに上がってきて、

すぐにクリック、視聴しました。

 

著者のなかにし礼さんご自身も

満州うまれ、この小説の内容は

ご自身とご家族のことを元にしたストーリーと言われています

 

 

大戦中~終戦後の”満州国”に

暮らした日本人について

詳細な描写がされています。

 

こういった日本人の皆さんがいたこと、

というか満州国についても

日本の学校の授業で教わることは少なく、

自分は無知だなぁと思いました。

 

 

そんな満州に渡っていた日本人の皆さんで

戦後中国に残った・残された方たち。

 

シェアした動画の主人公の一人、

重光さんはご両親を亡くし子供がいなかった

中国人家庭に引き取られます。

 

「大事に育ててもらった」と話し、

今日本で暮らす重光さんのご自宅の仏壇には

実のご両親と、中国のご両親

両方の位牌が置いてありました。

 

 

プロセスは割愛しますが

(是非動画を観てください)

45歳の時に中国人の奥さんと

子供たちを連れて、日本に帰国を果たします。

 

なんとその時重光さんは

日本語を全く話せなかったそうですが

今では(少し訛りやカタコト感はあるものの)

流暢に日本語を話します。

 

中国でも日本でも、

様々な苦労をされたことについて

語られています。

 

印象に残ったシーン↓

 

 

 

公開されている動画の2人目の主人公は大学生、

残留日本人4世の小晴さん。

 

小晴さんのひいおばあちゃんが1世で

看護師として満鉄病院で働き、

終戦後も患者さんを放っておけないと中国に残り

中国人男性と結婚したそう。

 

動画の中で、3世にあたる小晴さんのお母さんと

おばさんが出てきますが、

 

「小晴ちゃん(4世)も

そんなに苦しむなんて思わなかった」

 

と涙ながらにおばさんが話していたのが印象的です。

 

 

小晴さんは3世のお母さんが

中国人男性と結婚し、いわゆる日中ハーフです。

 

でも、日本では子供の頃から

中国人としてのアイデンティティを

明かすことを積極的にせず、

生きるのがつらかったことがあったと語っています。

 

(中国の大気汚染などの影響・風評で

周りの子供にいろいろ言われたくなかった、ということのようです)

 

 

そんな小晴さんが大学生になり、

1世にあたるひいおばあちゃんが暮らした

満州のことについて知りたくなります。

 

自宅でお母さんに写真とともに

いろいろ聞かせてもらい、ついには初めて

一人で中国へ。

 

中国語も少し話す小晴さんで

日中ハーフでもありますが、

731部隊の展示がある場所を訪問した時は

「日本人」である自分への

周りの視線を感じ、英語と中国語だけで話した、と話しています。

 

そんな小晴さんの動画内での印象に残ったシーンはこちら↓

 

 

ひいおばあちゃんが働いていた

旧満鉄病院の建物を見つけます。

(現在も病院として使われている)

 

 

自分は誰なのか、中国なのか、日本なのか、

と悩む小晴さんの大学には

残留日本人2世で、満州について

研究している先生がいて

時々その先生と話をしているシーンも。

 

 

この動画に出てくる人たちは

残留日本人という、戦争によって

このような状況にある人達ですが、

ボーダレスと言われ、国際結婚も増えている今、

国籍とかアイデンティティについて

考える人がこれからもっと増えてくるかもしれません。

 

 

我が家も国際結婚、子供たちが

将来どんなことを思うのかな?

(なんなら今も、どう考えているのかな?)

とちょっと考えてしまいました。

 

 

長くなってしまいましたが、

日本人として、こういうことが過去にあり

その結果今も悩む人たちがいる、

という事実について

いろいろ考えさせられる動画だったので

シェアしてみました。

 

 

 

やしの木

 

 

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