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『野球狂の詩』の時代設定I← →『野球狂の詩』の時代設定II

「ウォッス10番」「ガッツ10番」「スラッガー10番」
また、文庫4巻の第17話「ウォッス10番」、第20話「ガッツ10番」と文庫5巻の第26話「スラッガー10番」に登場する富樫平八郎と日下部了の経歴など、ドラえもんの「時門」でも使ったような世界である。

 

 

富樫と日下部、および夕子(姓は不明)が高3のとき、母校・新潟西高校は夏の甲子園で優勝しており、新潟の予選でチームが麻丘めぐみと桜田淳子の話をしている点、予選をテレビで観ていたメッツの面々から、高3は1973年度。

 

 

 

「ガッツ10番」では富樫ら高校3年の秋に日下部が早稲田に進学し、富樫がメッツに入ったとき、すでに唐部と丘がメッツにおり、このTO砲は73年秋のドラフト(阪急が江川を指名)でメッツに入り、長嶋茂雄現役最後の74年のシーズンから一軍デビューしている。この73年秋から74年春までの間、メッツの親会社がTOヌードルを出している(日清カップヌードルは71年、サンヨー食品のサッポロ一番カップスターは75年から)。
└→時代考証と時代設定
└→桜田淳子
└→ガッツ10番

 

 

 

その後、富樫は丘から背番号10を譲り受け、メッツ二軍で4年過ごし、日下部は大学野球で3試合連続ノーヒットノーランを記録するなど、大活躍し、地元・新潟の誇りとなる。そして4年目の秋、メッツの岩田鉄五郎が日下部を1位指名するのだが、このドラフトは1974年秋である。つまり、富樫がメッツに入ってから日下部があとを追うまで1年しかたっていない。日下部入団決定の直後、夕子は「わたしも今年で二十二歳」と心の中で語っている。
また、富樫と日下部にとって一軍デビューとなった年明け後のシーズンは75年春から始まるはずだが、富樫が先發初勝利した試合では阪神の監督が金田正泰で、また、時代が1年戻って1974年春になっている。

 

 

 

「スラッガー10番」では夕子が23歳で、母親から縁談を持ちかけられては断っていた。
1973年度で高3であれば、1955年度(1955年4月2日~1956年4月1日)生まれで、23歳になるのは1978年度(78年4月2日~79年4月1日)であり、すでに水原勇気も入団したあとである。
しかし、『スラッガー10番』では日下部が「新人王」を狙っており、どう見てもドラフト指名された74年秋の翌年のシーズンである。このとき、中日に背番号3の藤波行雄(~ゆきお、Wiki)がおり、77年から背番号が40になったようなので、作中で描かれたのは1974年から76年までである。
また、岩田鉄五郎と水原勇気は77年ごろに「引退」していた可能性がある(97年ごろに現役復帰)。

 

 

 

岩田鉄五郎と水原勇気、97年ごろに現役復帰する前の「引退」はいつか
辰巳出版の『“アフターストーリー”全掲載!!』によると、『野球狂の詩・平成編』では1997年秋の時点で水原勇気と岩田鉄五郎が引退して20年たっていたらしい。すると、水原勇気と岩田鉄五郎は1977年ごろに引退したことになる。

 

 

 

水原勇気は『大甲子園』で山田世代高3の時期、クリーンハイスクールと青田高校の千葉県地区予選を観戦し、岩田鉄五郎と五利監督は横浜球場で明訓と白新の神奈川地区予選を観戦し、その年の夏の甲子園で明訓×青田の準決勝も観戦。甲子園で記者団からの質問に答えた岩田鉄五郎はまだ現役を続ける様子だった。つまり、岩田鉄五郎ももうすぐ引退だから中西球道のような投手が必要かと考えた記者に対し、鉄五郎は現役への意欲を見せて、山田を指名すると宣言。
五利監督は横浜球場で不知火を、甲子園で中西を応援。

 

 

 

この試合は山田世代が74年春に高校に入った時代設定を基準にすると76年春~夏であり、「岩田鉄五郎と水原勇気77年または78年引退説」に合うのはこれだけである。横浜球場が問題になるが、1年の誤差をとって78年引退説を採用すれば(その場合、山田世代の高校入学は76年春で「いわき東基準」)、ぎりぎり間に合う。
Wikipedia 水原勇気>年度別投手成績 では78年まで現役で97年に現役復帰したとある。

 

 

 

『大甲子園』では山田世代高3は82年、83年、85年のいずれかであるが、この場合、鉄五郎と勇気はすでに引退していたことになる。
『ドカベン・プロ野球編』では94年の秋のドラフトで山田世代が指名され、東京メッツはドラフト会議に参加しておらず、完全に別世界。
『スーパースターズ編』では2005年の日本シリーズで札幌へ移動後のメッツ×東京超星が実現したらしい。

 

 

 

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2009年3/30