『men's egg休刊』に寄せて。
こんばんは。
今日は朝からmen's egg休刊のニュースがTL独占でした。
実際はクライアントサイドには約1ヶ月前に通達がありましたが、それでも「昨日決定したばかりで今後のモデルの露出先含めまだ何も決まっていない」という感じだった。
決定から実際の休刊までがこんなに早いものなのか。ということにも驚いたし、出稿金額を見ていても他誌と比べてみれば安定していたイメージだったので、休刊の話は寝耳に水だった。
2006年からというもの企業の広告費は右肩下がりで、約2兆円規模の縮小(ATL)
雑誌に関しては新聞と同じく(正確な数字覚えてないけど)7ポイント程下げていて、「紙の時代は終わった」と言われる根拠が数字で示された形になった。
当然、そうした業界の流れは自分の身近にも影響を与えた。
どちらかというとメンズ誌はまだ持ちこたえてる方で、女性誌に如実に現れていた感。
というより、ここ数年の不思議なトレンドは「発行部数、広告出稿金額が下がっているのに、創刊数が増えている」というもの。
よりターゲットがセグメントされてるように思えるけど、あまりにニッチな層の、さらにはデジタルネイティブ世代には、なかなか難しいアプローチでは?というのが個人的感想。
今回、渋谷のギャル男ブームを引率し、雑誌の入り口的な役割を果たしてきたmen'seggというひとつの時代の幕引きを通して思ったことを書きます。(多少の批判もあるけど。)
16歳。高校生の頃からモデル活動を初めて、系統の違う媒体で活動してきた自分ですが、高校時代に読んでた雑誌はmen'seggでした。
伊利くんというモデルに憧れて(できないんだけど)髪型とかすごく真似したくて、サロンさんに相談したこともあった程。
残念ながら、当時の大人の事情により髪を伸ばすことがNGだったけど、色んな面で参考にしてた。
髪型やファッションに興味を持つキッカケって、人によって異なると思うけど、メンエグを入り口にしていた若者って実際すごく多いと思う。それだけ大きな存在でした。
ブランドもそう。men'seggが起源のブランド、ともに成長してきたブランドはすごく多い。
個人的に悲しい話だと思うのが、ともに成長してきた媒体とブランドだけど、ここ数年のブランド側の紙媒体への出稿の比率は極端に低かった。
もともと4マスの費用対効果測定は少し不明瞭な点がある。そこに、費用対効果が正確に測定できるネット広告が台頭し、費用の再配分が行われた。
広告の意味合いとして何でもすぐに実売や数字に結びつけることは違っていて、どちらかと言うとブランディングそのものの意味が大きい。
もちろんそれを分かっていて今の現状なんだろうけどさ。
よくクライアントと話しをしていると「やっぱり紙が好きなんですよねー。」って業界の人と話せば7割がたこう言ってる。
にも関わらず、広告費の内訳で紙に使われる額の反比例っぷり。
極端なところは「9割はリスティングにかけます!」って...。
紙媒体を守れるクライアントがいない。これが一番悲しいこと。
クライアント、出版社、代理店、それぞれ企業だし、利潤を追求する存在。
だから、彼らそれぞれの言い分も非常によく分かるのだけど、共存していくことはできないものかと考えてしまう。
「時代だよね。」って、だいたいみんな言う。
ただそうやって上から目線で評価することなんて誰だってできる。そんな中でも最後まで何かできないかって諦めずにいた人たちを労いたい。
そして、今回の休刊で一番かわいそうだと思ったのがモデル。
彼らからしたら広告収入の減少も何も関係ないし、個人個人が利益目的でやってるわけでもなく、ただ夢だったり好きって気持ちでやってるから、それが突然終わってしまうことが悲しい。
men'seggモデルは仲良い子が本当に多いし、よく話すからこそ、俺はそう思う。
去年から仲良くしてて、まだ人気が爆発する前に自分がプロデュースしてるカラコンのモデルに使った今福というモデルがいるんだけど、彼と昔話した時に”メンズエッグのモデルになるのが中学からの夢だった”って言ってたんだよね。
だから、メンエグのモデルとしてどんどん活躍していく福くんはやっぱ輝いてたし、他のモデルには感じない熱さを持ってるなーと思った。真剣に応援したいと思った。
人間て、夢を持つことが誰でもできることじゃないって思うんだけどさ、その中で夢を叶えてる人って一体全人類の何%?って感じ。
終わらない夢ってないのかなー?
”時代”って言って何もかも取り上げないであげて欲しいな。終わらない夢を若者にこそ見させてあげてほしい。じゃないと、こんな世界つまんないって悲観しちゃうでしょ。
ここからメンナクの話しに発展していきたいところなんだけど、なんかこの流れは毒吐きそうなので自主規制したいと思います。
■追記
休刊速報のあった9月初旬に読み返した東宮さんのブログ。
men'segg10周年に向けて書かれた、men'segg創刊までのストーリー。
これを読んで胸が熱くなったのでここにリンク貼っておきます。
愛されて10周年
VOL.1
VOL.2
VOL.3
VOL.4
VOL.5
では。
今日は朝からmen's egg休刊のニュースがTL独占でした。
実際はクライアントサイドには約1ヶ月前に通達がありましたが、それでも「昨日決定したばかりで今後のモデルの露出先含めまだ何も決まっていない」という感じだった。
決定から実際の休刊までがこんなに早いものなのか。ということにも驚いたし、出稿金額を見ていても他誌と比べてみれば安定していたイメージだったので、休刊の話は寝耳に水だった。
2006年からというもの企業の広告費は右肩下がりで、約2兆円規模の縮小(ATL)
雑誌に関しては新聞と同じく(正確な数字覚えてないけど)7ポイント程下げていて、「紙の時代は終わった」と言われる根拠が数字で示された形になった。
当然、そうした業界の流れは自分の身近にも影響を与えた。
どちらかというとメンズ誌はまだ持ちこたえてる方で、女性誌に如実に現れていた感。
というより、ここ数年の不思議なトレンドは「発行部数、広告出稿金額が下がっているのに、創刊数が増えている」というもの。
よりターゲットがセグメントされてるように思えるけど、あまりにニッチな層の、さらにはデジタルネイティブ世代には、なかなか難しいアプローチでは?というのが個人的感想。
今回、渋谷のギャル男ブームを引率し、雑誌の入り口的な役割を果たしてきたmen'seggというひとつの時代の幕引きを通して思ったことを書きます。(多少の批判もあるけど。)
16歳。高校生の頃からモデル活動を初めて、系統の違う媒体で活動してきた自分ですが、高校時代に読んでた雑誌はmen'seggでした。
伊利くんというモデルに憧れて(できないんだけど)髪型とかすごく真似したくて、サロンさんに相談したこともあった程。
残念ながら、当時の大人の事情により髪を伸ばすことがNGだったけど、色んな面で参考にしてた。
髪型やファッションに興味を持つキッカケって、人によって異なると思うけど、メンエグを入り口にしていた若者って実際すごく多いと思う。それだけ大きな存在でした。
ブランドもそう。men'seggが起源のブランド、ともに成長してきたブランドはすごく多い。
個人的に悲しい話だと思うのが、ともに成長してきた媒体とブランドだけど、ここ数年のブランド側の紙媒体への出稿の比率は極端に低かった。
もともと4マスの費用対効果測定は少し不明瞭な点がある。そこに、費用対効果が正確に測定できるネット広告が台頭し、費用の再配分が行われた。
広告の意味合いとして何でもすぐに実売や数字に結びつけることは違っていて、どちらかと言うとブランディングそのものの意味が大きい。
もちろんそれを分かっていて今の現状なんだろうけどさ。
よくクライアントと話しをしていると「やっぱり紙が好きなんですよねー。」って業界の人と話せば7割がたこう言ってる。
にも関わらず、広告費の内訳で紙に使われる額の反比例っぷり。
極端なところは「9割はリスティングにかけます!」って...。
紙媒体を守れるクライアントがいない。これが一番悲しいこと。
クライアント、出版社、代理店、それぞれ企業だし、利潤を追求する存在。
だから、彼らそれぞれの言い分も非常によく分かるのだけど、共存していくことはできないものかと考えてしまう。
「時代だよね。」って、だいたいみんな言う。
ただそうやって上から目線で評価することなんて誰だってできる。そんな中でも最後まで何かできないかって諦めずにいた人たちを労いたい。
そして、今回の休刊で一番かわいそうだと思ったのがモデル。
彼らからしたら広告収入の減少も何も関係ないし、個人個人が利益目的でやってるわけでもなく、ただ夢だったり好きって気持ちでやってるから、それが突然終わってしまうことが悲しい。
men'seggモデルは仲良い子が本当に多いし、よく話すからこそ、俺はそう思う。
去年から仲良くしてて、まだ人気が爆発する前に自分がプロデュースしてるカラコンのモデルに使った今福というモデルがいるんだけど、彼と昔話した時に”メンズエッグのモデルになるのが中学からの夢だった”って言ってたんだよね。
だから、メンエグのモデルとしてどんどん活躍していく福くんはやっぱ輝いてたし、他のモデルには感じない熱さを持ってるなーと思った。真剣に応援したいと思った。
人間て、夢を持つことが誰でもできることじゃないって思うんだけどさ、その中で夢を叶えてる人って一体全人類の何%?って感じ。
終わらない夢ってないのかなー?
”時代”って言って何もかも取り上げないであげて欲しいな。終わらない夢を若者にこそ見させてあげてほしい。じゃないと、こんな世界つまんないって悲観しちゃうでしょ。
ここからメンナクの話しに発展していきたいところなんだけど、なんかこの流れは毒吐きそうなので自主規制したいと思います。
■追記
休刊速報のあった9月初旬に読み返した東宮さんのブログ。
men'segg10周年に向けて書かれた、men'segg創刊までのストーリー。
これを読んで胸が熱くなったのでここにリンク貼っておきます。
愛されて10周年
VOL.1
VOL.2
VOL.3
VOL.4
VOL.5
では。