最近は障害者の運動とその歴史から学び、社会に対して私達なりに働きかけなければいけないと感じている。


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ジョン・ウォダッチ弁護士は
障害を持つアメリカ人法(ADA)公民権法にもとづく教育上の人種分離廃止を始めリハビリテーション法公民権規定、このなかで合理的配慮という概念を初めて組み込み、連邦政府勤務42年のなかで様々な人権問題を扱ってこられた方。


同時通訳で非常にスムーズな講演会だった。


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上の資料を見ていただくとアメリカは25年前に差別解消法ができ、更にその以前、私が生まれる少し前に公民権運動が始まりその後リハビリテーション法で(合理的配慮)が規定されているそうだ。


日本の現在(障害者権利条約に批准し差別解消法が施行される前)と比べ、アメリカは、はるか昔に障害者、健常者両方を含めた社会の仕組みが議論され日本の差別解消法にもその内容が取り入れられている。(アメリカは現在も障害者者権利条約には批准していない)

日本は今、障害者権利条約に批准し、国内法で障害者差別解消法が来年施行されようとしている。

その中で何が差別に当たるのかの定義が曖昧であったり、
紛争を解決する外部の機関がないこと、
分離別学の教育制度を真の意味でインクルーシブ教育に転換していけるか、
精神病院病棟転換型施設の問題などが課題であると思う。


アメリカでも過去同じような状況があり、そんな日本の現在の状況を把握していらっしゃるウォダッチ氏からこれからの私達のやるべきことを教えていただいた。

◎ 口コミの重要性→ 新しい法律(障害者権利条約や差別解消法)ができたこと法律の意味や差別の影響を語ること。小さな障壁も気づいてほしいこと、またそれを社会に指摘していくこと


◎一つになって働きかけること→ 障害の種別を乗り越え団結して社会に働きかけることは強みになる


◎問題のあることを指摘し続けること
過激であることを恐れてはいけない。ラジカルであって良い。


◎アメリカが選んだ教育→インクルーシブ教育へは苦難があったが、
「障害があっても普通の学級で教育を受ける権利があること」
教師にもインクルーシブ教育の研修が必要だった


◎優先順位をしぼること


ADA法の制定、改訂に深く携わって来られた言葉には説得力があり社会に働きかける活力を頂いた。


また、コーディネーターの 崔栄繁さん(DPI日本会議事務局)は

ADAの講演ではあるが今なぜ、インクルーシブ教育や施設の問題の話が主体なのか?
そういったことの根本、問題を共有していきたいということ。
現在の社会構造を考え、統合された社会の大切さを共有するべきとお話された。


私達もまさに統合された社会の大切さを娘の学校生活を通じて切に感じているところだった。

共に過ごさねば、問題点は何も見えてこない。

障害者の就労の課題、

施設コンフリフトの問題、

これからオリンピックも開催される中、

統合された社会の構造をみんなで考えるには

同じ場で生活するインクルーシブな教育が大切だと感じている。


また、本来インクルーシブ教育は、共に過ごす中で「このような場合は。こういった支援や変更、調整ですよ。」といったマニュアル的なものではないと思う。もちろんある程度のマニュアルは必要だが、マニュアルがなければ適切な支援や変更調整ができないではいけない。
どんな子も学校生活の一瞬一瞬が大切だと思うから

いかに障害者権利条約の理念の理解や障害当事者の思い「自分だったらどう感じるか」を相手の気持ちになり感じる感性、五感を働かせ、とっさの判断でも対応できることが重要だと思う。

教育の場で先生も生徒もそれを経験し担うべきだと思うが、なかなか「自由に五感をはたらかせ」ということが先生方や支援者、子どもたちが動きづらい社会の構造があるようにも感じている。


親も 障害当事者も 今こそが社会に働きかける時だとウォダッチ氏も
ジュディ・ヒューマン氏も仰った。

ウォダッチ氏は最後にマーティン・ルーサー・キングの言葉を引用しこう締めくくられた
「不当は 全世界の脅威である」


少し「過激な」内容だったかも知れないが、
娘たちからもらったご縁で元気をもらった分、
親として障害者権利条約のいうところのインクルーシブ教育実現のために何ができるか
もう一度考えてみたい。