
イギリス国王と保津川下り
1910年5月6日、イギリスではジョージ5世が国王に即位しました。
即位前のジョージ王子(Wikipediaより)
本日、まさにイギリスではチャールズ国王の戴冠式が行われますが、チャールズ国王からしてみると、ひいおじいちゃんにあたる方です。
実は、ジョージ5世、1881年にお兄さんと供に日本を訪れており、その際に京都まで来られて保津川下りをされました。
明治14年のことですから、まだ一般的に観光として衆知されていない頃です。
この旅に一緒に同行していたアーネスト・サトウという外交官が、それ以前に何度か京都を訪れていることから、保津川を船で下るということを知っていたか、もしくは体験していたのだと思われます。
このジョージ5世の保津川下りを皮切りに、その後もイギリス王室から数名の方が下られています。
さて、保津川下り転覆事故から1ヶ月以上が経ちました。
まだ保津川下りの今後は決まっていません。
1ヶ月程前の京都新聞の記事で、特に印象に残ったものがありました。
それは記者が現場に駆けつけた際、自分自身が感じられた救助の困難さを物語る実体験のお話でした。
倒木でふさがれた道、川へ安全に降りられない急斜面。
消防や警察車両が現場近くまで入って来られない。
一度川に投げ出された乗客を助ける方法が、このまま川を下るという方法しかないという現実。
確かに事故を起こしたのは船頭さんですが、京都府や亀岡市などの行政が事前にできることがあったのではないか。
ということが書かれていました。
そして、最後はこう締めくくられていました。
保津川遊船企業組合が再発防止策を徹底するのは言うまでもない。ただ、技術と歴史は途切れれば取り返しがきかないと。
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