まいど、安さんです

 

いつも読んでいただきありがとうございます。

 

今回は医療者と患者を繋ぐ言葉についての話です。

患者が医療者に歩み寄って医学用語(医療用語)を知り理解して、活用することによりお互いのギャップが埋まります。

 

ギャップが埋まれば、小さな誤解が少しずつ解消します

 

その繰り返しで信頼関係が少しずつ構築され、良い結果が生まれる可能性が上がるのではないかと僕は思います。

 

 

 

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医療の不確実性

 

PSとCTCAE

 

オブリガード

 

 

 

医療の不確実性とは?

 

まずはこちらをご覧ください

医療の不確実性について、端的に分かりやすく解説されています。

 

 

医療の不確実性

 

素人には医療には不確実なものがある、あるいは、治療の確実(期待)性に対して「治るか治らないか」という二者択一の世界を生きている患者およびその家族がいる一方、治療する側からみれば、治療の効果は確率的な問題であり、またその判断には時間経過とも深く関わるという「現場感覚」があるために、この「医療の不確実性」という命題は、両者の間の齟齬の根元的理由を表すものとして、このことを理解することは重要な課題になってきた。

 

大阪大学COデザインセンター[社会イノベーション部門教授ならびに同センター,センター長の池田光穂先生のHPより引用

 

引用ここまで

 

 

 

 

絶対に治る治療法は無いですが、絶対に治らない治療法も無いという言葉を聞いたことがあります。

 

ですから医者は公の場では[標準治療を第一推奨にして下さい]とか[コロナワクチン接種を検討して下さい]という患者から見てもどかしい表現をするのではないでしょうか?

 

この医療の不確実性ということを知らないと以下のケースで揉めることがあります。

 

オペや手術中、手術後でなくなる

抗がん剤治療でなくなる

CⅤポート使用時のトラブル

 

などがあった時に納得できずに「医療不信になって、トンデモ医療にハマってしまう」こともあるようです。

 

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PSとCTCAE

 

医療者なら100%知っていると言いたいですが、99%と直しておきます。

 

CTCAEとは

 

有害事象共通用語規準といい世界共通で使用されることを意図して作成された有害事象に関する評価規準です。

 

基本的にCTCAEのグレーディングは以下の通りです。

 

グレードは軽症

 

グレードは中等症。症状あり、治療を要する

 

グレードは重症、入院して治療

 

グレードは、命を脅かす状態

 

グレードは死亡

 

愛媛大学医学部附属病院

有害事象(副作用)評価にCTCAEを用いましょう!参照

 

 

僕は化学療法誘発性末梢神経障害性疼痛(長いのでCIPNと今後は表記します)の神経障害と運動障害、嘔吐エピソードに対してのCTCAEのグレード表記を使ったことがあります。

 

問題があるとすれば、CIPNは検査では分からず患者の自覚症状が全て。

医者も「ボタンがはめられるか」「おしゃれな女性が化粧をしなくなった」という質問の回答でCIPNのグレーディングづけの参考にしているようです。

 

つまり、患者によっては我慢強い人もいるので医者の観察眼も問われています。

とはいえ、患者が痛みを訴えないと、医者が患者の痛みに気がつくことはほぼないと考えても良いでしょう。

 

 

PSとは?

 

世界共通の活動量を数値化した指標です

 

CTCAEとの違いは、有害事象により結果的に対象者の活動量がどうなった?ということを示していることです。

 

PSは痛みが出て、その結果どうだったかということです。

PSのグレーディングは簡単ですからね。

 

 

PSのグレーディング指標

 

グレード0

無症状で社会活動ができ、制限をうけることなく、発病前と同等にふるまえる
 

グレード1

軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできる。

例えば軽い家事、事務など
 

グレード2

歩行や身の回りのことはできるが、時に少し介助がいることもある。

軽労働はできないが、日中の50%以上は起居している
 

グレード3

身の回りにある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、日中の50%以上は就床している
 

グレード4

身の回りのこともできず、常に介助がいり、終日就床を必要としている

 

日中とは、起きている時間です。

起きている時間の60%就寝しているならPSは3です。

 

看護roo

パフォーマンスステイタスより引用

 

 

僕たちは、主治医の報告書には必ずPSを用いて、時系列で書いています。

 

PSが3以上になれば、抗がん剤治療をスキップもしくは減薬を検討すべきとガイドラインに書いてありました。

 

なぜ報告書にPSを用いるのか?

 

PSの評価をしない医療者はいないと思われるからです。

 

CTCAEにしてもPSについて、知らない医療者はいないでしょう。

逆にこれを患者が知っていれば、コミュニケーションエラーをある程度は減らせるはずです。

 

患者は、できたらPSは覚えていていても損は無いですよ。

 

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オブリガード

 

ポルトガル語で「ありがとう」です。

 

気を配ってくださったら「ありがとう」

アドバイスに対して「ありがとう」

 

異性を口説く時以上に、医療者には感謝の気持ちを僕たちは伝えています。

 

高いアンテナの精度は必要です。

 

つまりコミュニケーションが高いほど、がん治療は上手くいきやすいです。

 

それでも、運の要素は高いのですけれど。

 

 

 

まとめ

 

医療者の苦労や背景にも少しで良いので、目を向けてみて下さい

 

今、僕を助けてくれている護送船団は、教科書に載っていないがんを学ぶ研修会「がんここ」です

 

 

以上になります。

 

 

護送船団にも張子の虎、紙の船でできているなんちゃって護送船団もありますのでご注意して下さい

 

 

参考文献

 

「がんの防災チャンネル」YouTube

押川勝太郎先生

 

 

「がんここ」オンライン研修会

 

では最後までお読みいただきありがとうございました。