鍬ヶ崎で結婚式を挙げるということ。 | 鍬ヶ崎のはなし

鍬ヶ崎で結婚式を挙げるということ。


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まづは、お弁当からレポート!

カニクリームコロッケと刺身が、とてもうまい。




先日10月10日、友人が結婚式を挙げました。


白無垢紋付袴姿で

結婚式の後に、鍬ヶ崎を練り歩き

七滝湯の前のベンチで

ご婦人方と一緒に写真を撮る


震災前、そんな夢を見ていた私に

「おくまんさまで結婚式やるから~」と友人から聞いたときには、

うらやましさとうれしさで、

飛び上がりそうになりました。


熊野神社で結婚式を挙げて

浄土ヶ浜パークホテルで披露宴をし

鏡開きは菱屋酒造店の男山でやる


これぞまさしく、鍬ヶ崎の結婚式じゃないか!

渾身のレポートをさせていただきます。



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新郎新婦、さっそく写真攻め!

記念写真をとったら、熊野神社へ移動しますよ。



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手を振って、車に乗り込みます。



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みなさん、お待ちかね~


新婦さんの同僚の方々、

多くの友人に、

生まれ育った鍬ヶ崎をみていただく。

新郎のその気持ちがたまらなくうれしい。




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きた~!

めんこいテレビの井上アナ、

しっかり撮ってね~!


そうなんです。

めんこいテレビの密着取材をうけたのです。

鍬ヶ崎応援サポーターの井上アナウンサー、

このような場面を取材しないわけがありません。


というか、メディアのみなさま。

皆同じ記事書いて、同じ写真載せてどうすんの??

「被災地での神社で、宮古を離れた青年が古式ゆかしい結婚式を…」

各社の記者さん、集合すべきでしょ!

気概をもって、オリジナルの記事を書いてくださいよ。

(集合したら、オリジナルじゃなくなるか…)

特に、鍬ヶ崎関係の!

でなきゃ、汽車で帰社しなさい。




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熊野神社での結婚式は、本当に素晴らしいのひと言でした。


夏祭りと元朝参りの時だけ、

とはいっても、

見慣れているはずの場所での結婚式は、

特別な光景でした。


この人数入るかな?というひしめきあった空間に

凛とした空間。

神主さんの、ユーモアある挨拶に

和むお社。


いいなぁ。



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新郎お父さん。


いい結婚式でしたね~。

本当におめでとうございます。

さあ、それでは

披露宴とまいりますか!?



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あ、

あれ!?

どこ行くの?




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ここは市役所の窓口。


な、

なんと、

このまま婚姻届を出しちゃったのでした~!


これには、市職員の皆さんもびっくりです。

遠巻きにこちらを見ています。

そりゃそうですよね。

なんせ、友人一同もびっくりしているんですから。


と思っていたら、

びっくりマークの方がもう一人…



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な、

なな、

なんだ~!?



山本市長も、やっぱりびっくり組でした!

どこ?

え~鍬ヶ崎~!?

えっ!神社で結婚式!?

いいなぁ、こういうの~!


市長さん、新郎新婦とがっちり握手。

人口をどんどん増やせー!という、

市長のセクハラ発言は、

良き日に免じて許しちゃいましょう(←何様?)



*後日談


復興市なるイベントで、

末広町を、何か食いながら歩いていた

視察されていた市長さんに、

「先日は友人の結婚を祝っていただきありがとうございました」

と伝えると、

いやこちらこそ教えてくれてありがとね!

立ってるものは親でも使えってなもんよ!

あ、このポップコーン食う?


私、ますます好きになりました、山本市長のこと




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宴が始まりました。


菱屋酒造店、ヒッサの男山で乾杯!

さあ、おご馳走をいただきましょうー!

といきたいところですが、

司会の大役を仰せつかった私は、

緊張でこちこち。

あまりの緊張で、泣きたくなったのは初めてでした。


しばしご歓談ください、と席に戻ってからも、

ご馳走を前に、どうも胃が痛くて

「しばし私に休憩をください」状態。

その割には食ってたじゃんと妻。

うにご飯がしみるね~。




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友人に囲まれて。


「鍬ヶ崎を初めて感じた」と妻。

なんのことかと思ったら、

友人の、がんちゃん、まっこーと新郎の会話が

あまりに鍬ヶ崎弁丸出しで

あまりに楽しいものだったからとのことです。


鍬ヶ崎地区といっても、

上町と港町では気質が違うもの…

よく聞いた話ではありました。


商業地域の上町あたりと、

漁師町の熱気渦巻く港町地区あたり。

上町がどう、港町がどうなどと、

私ごときが簡単に言えるものではありませんが、

常に私の心にあった、

本当の鍬ヶ崎らしい部分への憧れ

コンプレックスにも似た憧れを

妻は感じてくれたんだと思います。


新郎が新婦さんに見せたかったはずの鍬ヶ崎。

それは、

私自身も、妻に見せてあげたかった鍬ヶ崎であると

あらためて気がつきました。


鍬ヶ崎で結婚式をするということ。

こういったことだったんですね。

素敵すぎて、疲れました(笑)






夜は更け…



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二次会で、歌う媒酌人と新郎。


宮古を離れて暮らす友人。

一度はUターンしたものの、

都合により、再度上京した彼。


独り上京して、

その技術スキルと行動力を生かして、

稀有な興味本位追及体質を、存分に生かせる仕事に就き、

チャーミングで素敵な奥さんを見つけて、

中目黒や東横線界隈のおしゃれな街をテリトリーとしつつ、

しっかりと自分の居場所を見つけた彼の姿。


宮古を離れなければならなかった彼と

あの時、もっと話しておくべきだったと思いながらも、

とても幸せそうな彼の笑顔に、

私は涙がでました。


あの時、何もできなくてごめんね。

そして、鍬ヶ崎で結婚式を挙げてくれてありがとう!



たつおくん

めぐみさん

体に気をつけて、過ごしてくださいね。

あの結婚式の感激を引きずって、

結構心身にダメージがあるので、

上京したら、

ホルモン焼きでもおごってください。