FUJITA'S BAR
2010-06-27

アイアンマン2

テーマ:アニメ・特撮

悩んで、わがまま言って酔っ払って、女に甘えているうちに映画が終了。 …でも、眼光だけはギラギラ。


2008年に公開された「アイアンマン」の続編。原作は、アメリカのマーベルコミック。監督は、前作に引き続きジョン・ファヴロー。脚本は、ジャスティン・セロウ。撮影は、マシュー・リバティーク。音楽は、ジョン・デブニー。


出演は、ロバート・ダウニーJr.、グウィネス・パルトロウ、ドン・チードル、ミッキー・ローク、スカーレット・ヨハンソン、サミュエル・L・ジャクソン。


さて、映画ですが、見事に中途半端な作品に仕上がりました。人気があるうちに早く儲けようということなのか、慌てて作った感は否めませんなあ。タイトルがシンプル過ぎるのも、何だか怪しい…う~む、いいタイトルが思いつかなかったのかな?「仁義なき戦い」とか、「ボーン何とか」シリーズみたいにサブタイトルだけで順番がよくわからん映画よりは、ずっと親切と言えるかもしれませんが。


アイアンマンなんて知らねえ、という人のためにちょっぴり説明しておきましょう。兵器メーカーの社長であるアンソニー・スタークは、アフガニスタンで重傷を負い、自ら開発したアークリアクターという小型の熱プラズマ反応炉を胸に埋め込むことによって、生命を維持。それを動力源としたアイアンスーツを装着することで、無敵の中年サイボーグ・アイアンマンが誕生したのであった…というような話だったと思う。アイアンスーツは、タイプ1~3まで登場。


で、今回は、勝手にヒーローとなったトニー・スタークが、アメリカ国家から目をつけられてしまう。『…兵器を個人で所有するとは許せん。アイアンスーツをおとなしく渡したまえ!』 う~む、アメリカ軍ってセコいなあ。スタークは、イヤだようとキッパリ拒否。しかし突然、謎の強敵が現れて、アイアンマンは大苦戦。支持率は一気に低下していく。彼は何者なのか?そしてさらに、アイアンマンのボディに異常事態が…!



主演は前作に引き続き、ロバート・ダウニー・Jr.。相変わらず今回も、ギラギラしてますなあ。「トロピック・サンダー」も、「シャーロック・ホームズ」も、みんなアイアンマンに見える…おんなじキャラか?


しかしまあ、こんないい加減なヒーローってのも面白い。その役柄を、彼は実に楽しそうに演じています。『…アイアンマンはオレそのものだ!』と言わんばかりのふてぶてしさがいいですなあ。まさに、鋼鉄のナルシスト。こんなにマッチョな科学者も、そうそういないでしょうな。


ヒロインは、やっぱりグウィネス・パルトロウ。彼女が演じるヴァージニア嬢は、気品があって何ともかわいらしい。ちょっと年食ってうざったくなってきたようにも思えますが、40代の俺にとっては魅力的な女性です。今回も彼女は、わがままばかり言って甘えるアイアンマンに振り回されます…でも、ついに逆襲?


“アイアンマン2号”ウォーマシンを装着するアメリカ軍人を演じるのは、ドン・チードル。黒人俳優を起用するセンスはいいですなあ。パーマン2号みたいでよろしい…ウッキー!


悪役であるロシアの物理学者イワン・ヴァンコを演じるのは、何とミッキー・ローク!「機動戦士ガンダム」のグフよろしく、電磁ムチを振り回して、アイアンマンに襲い掛かります。彼が物理学者に見えるかどうかはともかく、主人公に恨みを持つ男という説得力はあると思う。いいキャスティングなのに、これまた中途半端な扱いだったのが残念でしたが。


主人公に近づく謎の女を演じるのは、スカーレット・ヨハンソン。おお、これはヴァージニア嬢がイライラしてしまう。が出演。ヒロインの座争奪戦となるのか?そして、彼女の背後で糸を引くおっさんを演じるのは、サミュエル・L・ジャクソン。アイパッチなんかしちゃって、ノリノリでんなあ!



本作は、アクションシーンと退屈シーンの割合が1対2くらいなので、カップルでイチャつきながら見ても大丈夫です。うるさい音が聞こえた時だけ、画面を見ればよろしいかと。しっかり追いかけるほどのストーリーでもありませんから(笑)。



アイアンマンのコスチュームは、はっきり言ってカッコ悪い。何だか、アーノルド・シュワルツネッガーの顔に似ているような気もしますが、気のせいでしょう。でもね、俺は嫌いじゃないんですよ、これ。ターミネーターとロボコップを比べたら、俺はロボコップの方が好き。すぐに壊れてしまいそうな、ポンコツくさいメカがいいんですなあ。手作り感というか、人肌のぬくもり感というか。子供の頃は、「がんばれロボコン」のロボパーに爆笑してましたから。 (…あ、ショックのパー!ってやつ)


ヒーローというのは、体温が感じられるものであって欲しい。生身の人間だからこそ、メカを超えた神通力が発揮できるというもの。最後は、やっぱり精神力なんだと思う。胸に輝くニチリンは、王者のしるし、キーネナルジーなのだ、あっはっは。(まだ言うか)



アイアンマンの胸に埋め込んであるアークリアクターは、人工心臓であり、生命維持装置。実はそれは、不完全なものであった。強敵を前に、体の異変がアイアンマンを蝕んでいく…さあ、絶体絶命のピンチを、加齢臭漂う中年サイボーグ男はどう乗り越えるのか?新しい必殺技は使えないのか?



何かを手に入れるためには、何かを失ってしまうもの。何かを失ってしまうと、何か新しいものが手に入るもの。何もかも持っている人は、気がつかないうちに大きなものを失っているのかもしれない。何にも持っていないと思う人は、誰も持っていないものをすでに持っているのかもしれない。


あいつは○○だから××なんだ、と勝手に自分で解釈してしまう前に、心の目で物事を見てみよう。人はみんな違う生き物だから、違う能力を持っている。当然、役割も使命も違って当たり前。大きな能力を持っている人ほど、大きな苦悩を抱えているのだ。


自分だからできること、自分にしかできないことは、超能力である。男たちよ、自信を持つべし。誇りとプライドを見失うなかれ。己の体内に宿っている、オリジナルアークリアクターを点火せよ。眠れる獅子を呼び覚ませ。



優れた能力は、神が与え給うた贈り物。磨けば光る。光ればすべる。すべって転んでまた起きて、悩んで甘えて日が暮れて、飲んで騒いで酔っ払い、悪態ついて、また反省。おっさんおっさんどこ行くの?


私は必殺アイアンマン。いざ装着、鋼鉄の鎧。かかってきやがれ悪人ども。 …オヤジをナメるとヤケドするぜ!




【鑑賞メモ】

鑑賞日:6月21日 劇場:ワーナーマイカル県央 20:30の回 観客:約20人

YD君と一緒に行きました。…次も行くかい?


【上映時間とワンポイント】

2時間4分。エンドロール終了後に、オマケ映像あり。次回作の予告編かな?


【オススメ類似作品】


「アイアンマン」 (2008年アメリカ)

監督:ジョン・ファヴロー、出演:ロバート・ダウニーJr.。やっぱり、1作目の方が面白いッス。アイアンスーツの性能をテストするために、何度も上空を飛び回る場面は爆笑でした。本作よりも、もっとカッコ悪いスーツが登場!


「スカイ・キャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」 (2004年アメリカ)

監督:ケリー・コンラン、出演:ジュード・ロウ。「シャーロック・ホームズ」でワトソンを演じたジュード・ロウが主人公を演じたSF特撮映画。ヒロインは、グウィネス・パルトロウ。アンジェリーナ・ジョリーがアイパッチをして登場!


「ハンコック」 (2008年アメリカ)

監督:ピーター・バーグ、出演:ウィル・スミス。酔っ払いで、嫌われ者のヒーローとして、記憶に新しい。能力は、空が飛べて、怪力。活躍するとやたらとモノを破壊してしまうので、現れると迷惑がられる。「大日本人」の松ちゃんとチームを組ましてみたい男。


「ウォッチメン」 (2008年アメリカ)

監督:ザック・スナイダー、出演:マリン・アッカーマン。ダークなヒーローというよりは、ゴロツキ集団という表現がふさわしいようなチームが登場。とにかくこの人たちは全員、体が丈夫です。好きでどつきあいしてたら、結果的に正義の見方になってしまったようなもんか。ヒーローものなのに、たしかR15だったような気がする。ちなみに、体が丈夫でカッコいいミッキー・ロークを見たい人には、「シンシティ」がオススメです。本人の顔はほとんどわかりませんけど。



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2010-06-24

告白

テーマ:邦画

人の心を、軽んじるなかれ。 …大人をナメたらアカンで。


原作は、湊かなえの同名小説。監督・脚本は、中島哲也。撮影は、阿藤正一、尾澤篤史。音楽は、金橋豊彦。主題歌を歌うのは、レディオヘッド。


出演は、松たか子、木村佳乃、岡田将生、西井幸人、藤原薫、橋本愛、山口馬木也、新井浩文、黒田育世、山田キヌヲ。


さて、映画ですが、真面目な女の、正統派ハードボイルド復讐劇に仕上がりました。いやあ、ここまでやってもらうと、何だかスッキリしますなあ。これは、憎たらしいガキ共に囲まれてイライラしている人にオススメしたい。中学生の物語なのに、R15指定というのも何だか笑えますな。


ある中学校での、3月の終業式の日。学級崩壊状態に陥っている一年生の教室において、担任の森口先生は、最後の教壇に立っていた。彼女は、今月いっぱいで教師を辞めると告げる。物静かに話す先生の話は、誰もまともに聞いていない。しかし、ある言葉を発した途端、教室の雰囲気は一変してしまう。 『…私の娘は、このクラスの生徒に殺されたんです。』



主演は、松たか子。おお、やればできるじゃん、松たか子!今まで見た彼女の演技の中では一番よかったような気がします。彼女が役者としてどうかということはさておき、本作の主人公としてこれ以上にないキャラクターでした。育ちがよくて真面目がよくて真面目な彼女のイメージが、生徒にナメられている女教師にピッタリ。


これが中谷美紀だったらどうか?もうすでに人を殺しているように見えてアウト。じゃあ、天海祐希だったら?最初から恐くて生徒がたちうちできんなあ。桜井幸子なら?ナメられる教師ではあるけど、いっぱいいっぱいキャラで、1人でいろいろこなすのは難しそう。一番近いのは羽田美智子ですが、主役としての華に欠ける…ううむ、やっぱりここは松たか子で正解ですね。中島監督、お見事でした。


森口先生の後任としてクラス担任になるのは、岡田将生。「重力ピエロ」の彼ですな。さわやかな軽さが、ダークな連中ばっかり登場する本作において、かえって目立つ存在となりました。演技はともかく、唯一の普通キャラですね。


生徒の個々の演技については、ネタバレの危険性もあるのでコメントは控えましょう。今どきの中学生ってのはこんなもんか、と思わせるような超リアルさには、すっかり舌を巻きました。こんなのがそこら中にいたら実際大変なんだけど、いそうな感じがしてコワい。環境さえ整えば、誰でもこんなことになってしまうのかもしれない。


注目したいのは、少年の母親を演じる木村佳乃。「おろち」で俺的にブレイクしてからというもの、彼女の演技はだんだんと磨きがかかってきたように思います。本作でも、ダークな魅力が全開で喜ばしい限りです。ぜひこれからも、この路線でがんばっていただきたいと思います。



これはどんな映画ですがと聞かれたら、ムカつく映画です、と答えましょう。誰にムカつくのか。観客によって、その対象は違うでしょう。生徒は先生に、先生は生徒に。子供は親に、親は子供に。彼女は彼氏に、彼氏は彼女に。親友、上司と部下、先輩と後輩…本来、愛の関係であるはずのものが、いったんこじれてしまうと、とっても恐ろしいなあという物語です、はい。


まあ、これ以上ないようなヒドい話で、出てくるガキどもは憎らしいわ、大人は軽薄だわ、とにかくストレスモード全開。観客は、誰に感情移入していいかわからなくなって、どうなるんだろうと固唾を飲んで見守るしかない。


よく考えればおかしいんだけど、余計なことを考える余裕がないくらい、強烈な場面が展開していきます。人によっては途中で気分が悪くなるかもしれないので、ちょっぴり覚悟してから行きましょう。


これは、1人でじっくりと見るのがベストかも。誰かを誘うなら、相手を選んだ方がいい。間違っても、モノを考えないような人とは一緒に行かない方がいい。見終わった後に、自分なりに考える時間をしっかり確保して、余韻を楽しみましょう。高度で、レベルの高い映画だと思いますので。



人は、みんな違う生き物だから、考え方や感じ方が違って当たり前。映画に登場する人物は、生きている世界が極端に狭い。そして、深いのだ。だからすぐ、思考の海に沈み込んでしまう。俺も思春期の頃がそうだったので、他人事に思えないんですね。だから、犯人を心底憎めない。


一方、小学生の娘を持つ父親としては、身につまされる思いになる。このジレンマがイライラを産み、映画にムカつき、そういう自分にムカつく。ええいもう、どうすりゃいいんだって感じ。



人をやたらと見下す人間は、人が信用できないんだと思う。プライドが高くて自意識過剰な人間は、思考が暴走すると、周りが全員バカに見えてくる。誰かを常にバカにできる存在にしておかないと、自分の自尊心が保てないし、人を否定しないと自分を肯定できない。それは、とても危ういことなんです。


悪いことを全て人のせいにする人間の心は、なかなか成長しない。自分の行為が人を傷つけているということに鈍感な割りには、自分が傷つくことにはやたらと敏感。あいつが余計なことをするからこうなった。何もかもあいつのせい。自分は犠牲者だと主張する。


それって、とても哀しい。自分目線というのには、限界があるのだ。どこかで視点を補正しないと、どんどん深みにはまってしまう。美しいものまで、醜く見えてしまう。おいしいものも、まずく感じてしまう。好きなものも、だんだん嫌いになってしまう。そして…守るべきものを殺してしまう。



大人でも子供でも、色んなタイプがいます。子供は大人の言うことは聞かないけど、大人のやることを真似します。あんな大人になりたくないと思っているのに、おんなじことをしてしまう。そして、みんな大人が悪いと責める。これでは、いつまでもキリがない。


こんな教室が、現実にいっぱいあるのだろうか?相手が気に食わんから、何もかも拒否するというのはフェアじゃない。知恵と勇気と力は、一体何のためにあるのか。



森口先生は、いい母親であり、いい教師であろうと努力します。しかしその結果は、娘が無残に殺される事態となってしまった。彼女がやろうとしていることは、復讐であり、教師としての賭けでもあり、自分自身にけじめをつける行為であるのかもしれない。映画に細かい説明は出てこないので、この辺は想像を膨らませましょう。


彼女の思考力と緻密な行動力は、驚嘆に値します。冷徹な復讐の鬼のように見えますが、時折見せる微妙な表情が、何かを感じさせてくれます。たとえ相手が子供であっても、大人の社会のルールを逸脱した行為は許せない。彼女のそんな覚悟が、ある意味美しい佇まいとなって画面を飾ります。


正しいことを信じて行動する人には、迷いがない。彼女を見ていると、彼女が背負っているものの重みがわかるような気がします。その静かな迫力に圧倒される生徒たち。大人をナメてかかってバカにして喜んでいるような卑怯者たちは、その報いを受けることになる。



教師と生徒は、支配服従関係ではなく、協力関係であると俺は思う。能力は人によって違うし、人間の好みも様々。その人を通して自分がやらなければならないことがあるのに、嫌いだから関係を拒絶するというのは間違っている。授業をちゃんと聞こうともしない奴は、教師のやり方に文句を言う権利はない。


同じく、生徒がちゃんと授業を受けようとしているのに、いい加減な授業をやる教師は間違っている。教育というのは、どちらかがしっかりしていれば、それなりに成立するもんだと思う。双方が立場を放棄して、お互いのせいにするのが一番よくない。森口先生のクラスは、本来どういうスタートであったのか。画面を見ながら俺は色々と想像してみました…。



この映画は、ブラックユーモアとしてとらえたい。この物語を、笑い飛ばせる世の中であって欲しいと思う。こんなんじゃ生ぬるいなんていう現実も、きっとどこかにあるんでしょう。今の世の中、安全な場所なんてないのかもしれない。誰かがいつも守ってくれるほど、世の中は甘くないですから。


人を踏みつけて、自分だけいい思いをしたいと考えている人間は、必ずその報いを受ける。そのくらいの想像力と思考力は、中学生くらいになればわかるはず。くれぐれも、都合のいい時だけコドモになるんじゃねえぞ。大人がみんな自分の味方をしてくれるのは、家や学校にいる時だけなんだから。



人の心の闇は、深くて暗い。どんなに明るい性格の人でも、闇は存在する。その闇を照らすのが人の優しさであり、冷えた心をあたためるのが人のぬくもりなのだ。


森口先生が理想としていた教室は、どんなものだったのだろう?どこからおかしなってしまったのか。先生が悪いからこうなったのか、それとも生徒が…?その答えは、劇場を出てからじっくり考えましょう。



ギスギスした世の中は、住みにくい。自分の居場所を居心地のいいものにするためには、自分から進んで努力しなければいけない。それを実践できる人が、世の中の空気を変えていくのだ。大人も子供も関係なく、それができる人が偉いのだ。そうですよね、森口先生?


出てくるガキどもが、全員憎らしくなってくるから不思議だ。かわいそうなのはどっちだ?何もかも相手が悪いのか?人のせいにばかりしている自分は、本当に正しいのか?


どんな人間にも、心がある。見られているようであんまり見られていないし、見られていないようで実はよく見られている。自分中心の生き方って、心がビンボーくさくなっていかん。つまんないことを楽しむ能力こそが、心の豊かさを生み出す第一歩なのだから。面白くないと嘆く前に、面白さを生み出す努力をして欲しい。人の心を、自分の心と同じように大切にできるかどうかが大切なのだから。



松たか子、待った過去経て、いい演技。少年老い易く、追いにくい。 …短絡思考が死を招く!





【鑑賞メモ】

鑑賞日:6月16日(水) 劇場:ワーナーマイカル県央 21:00の回 観客:約20人

やたらとカップルが多かったなあ。見終わった後は、ちゃんと会話をしましょうね。


【上映時間とワンポイント】

1時間46分。何だか長く感じられたなあ。


【オススメ類似作品】


「愛を乞うひと」 (1998年東宝)

監督:平山秀幸、原作:下田治美、出演:原田美枝子。これは、虐待をテーマにした映画。ストレートな描写が、リアルな効果を生んだ傑作という点では、本作と共通しています。理屈や説明を過剰に並べ立てるよりも、こういう手法で表現した方が、心の闇というものが伝わってくるように思えるから面白い。


「ザ・中学教師」 (1992年メリエス)

監督:平山秀幸、原作:プロ教師の会、出演:長塚京三。次々と問題を起こす生徒たちに対して、社会のルールを厳しく教え込む教師。邪道かもしれないが、教育として成立させればプロである。斬新な切り口で淡々と進んでいく、平山演出の腕が冴え渡る、教育現場を描いた秀作。


「レイクサイド・マーダーズケース」 (2005年フジテレビ)

監督:青山真治、原作:東野圭吾、出演:役所広司。学習塾が主催する、お受験対策の強化親子合宿で、殺人事件が発生。事を公にしたくない大人と、淡々とやり過ごす子供たち。ドタバタサスペンスですが、大真面目な大人たちがおかしくも哀しい。果たして、振り回されているのは一体誰でしょう?


「嫌われ松子の一生」 (2006年)

監督・脚本:中島哲也、原作:山田宗樹、出演:中谷美紀。中島監督作品において、中谷美紀主演作品において最高傑作。強烈な不幸をものともせず、強烈に生き抜いた美しい物語。はっきり言って泣けました。2006年映画熱ベストワンに輝いた、マイフェイバリットムービー。スナックBLのAママも感動した伝説の映画。





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2010-06-19

いばらの王

テーマ:アニメ・特撮

寝る子は育つ。 …映画を見た後は、ワクワクして眠りにつきましょう。


“いばら(茨・荊・棘)”とは、とげのある小木の総称。(広辞苑より) イエス・キリストが処刑された時に被せられたのは、いばらで編んだ冠。映画などで見ると、有刺鉄線のようにゴツくて鋭いイメージ…うう、考えただけで相当痛そう。(“キリストイバラ”という植物もあるとか)


「いばら姫」という物語は、ヨーロッパの古い民話。ベロー童話やグリム童話にも取り上げられ、ディズニーのアニメーション映画になった「眠れる森の美女」の元ネタでもある。邦題は、「眠り姫」「茨姫」といろいろ。要は、女の子が呪いをかけられて眠ったままになっちゃった、どうしようというお話。


原作は、岩原裕二の同名マンガ。監督は、片山一良。総作画監督は、恩田尚之。音楽は、佐橋俊彦。主題歌を歌うのは、MISHA。


声の出演は、花澤香菜、仙台エリ、森川智之、大原さやか、矢島晶子、野村健次、廣田行生、三木眞一郎、磯部勉、川澄綾子、久野美咲。


さて、映画ですが、骨太のようで、どこか危うい感じのするホラーサスペンス作品に仕上がりました。マニアックなウニョウニョ感と、行動力がなさそうな女の子との対比は、’80年代のホラー特撮映画を思い出しそう。ベースが童話なので、基本的にはファンタジーですが、遊び心が満載なので、ゲーム感覚で謎解きを楽しみましょう。


西暦2015年。(…ってもうすぐじゃん!) 感染すると60日以内に全身の細胞が石化してしまう、致死率100%の奇病“メドゥーサ”の蔓延により、世界は絶滅の危機に陥っていた。大手化学メーカーであるヴィナスゲイト社は、160人の感染者を人口冬眠させる救済計画を発動。選ばれた資格者の中には、日本人少女カスミがいた…。



主人公カスミの声を演じるのは、花澤香奈。双子の姉シズクの声を演じるのは、仙台エリ。やっぱり、プロの声優っていいなあ。何だか安心して見ていられます(笑)。最近は、タレントやお笑い芸人をやたらに起用することが多いので、こういう作品に当たると、何だかうれしい。今どきの声優事情がよくわからんのでうまくコメントはできませんが、2人ともよかったですよ。浴室の場面はゾクゾクしましたねえ。


絵柄がマニアックであればあるほど、声質は映える。単にキレイでカワイイ声なのではなく、心の奥底にある情念のようなものを合わせて表現するのがプロ。これはぜひ、思春期の目線で堪能しましょう。


しかし、パンフの絵柄がエロいですなあ。これではレズ映画かと思ってしまいそう…えっ、オマエもそれを期待したんだろうって?あっはっは、当たり前じゃん! というわけで、エロを期待して見に行こうとするオヤジのみなさんは、勘違いしないようにご注意。



片山監督のコメントによると、『…ハリウッド的なものと、日本アニメ的なものを融合したハイブリッドになっている。』ということらしい。2008年に、アメリカ図書館協会推薦グラフィックノベルに選出されたことを考えれば、アメリカのマーケットを意識した作品になっても不思議じゃないし、商売上必要な要素なんでしょう。


監督がガンマニアなこともあって、銃器の設定はかなりこだわった様子。マニアックなアクションシーンも随所に出てくるので、その方面のマニアのみなさんはご注目。


CG監督の中島智成、美術監督の中村豪希は、「スチームボーイ」を手掛けた2人。本作のウニョウニョ感は、しっかりしたキャリアがあってこそのプロの技なんでしょう。キモチワルくて痛キモチイイ感覚を、存分に楽しみましょう。



映画は、「いばら姫」の物語を語りながら進行していきます。深い眠りについた姫は、大きないばらで覆われていく…。いばらは姫を守るための鎧なのか?それとも、姫の体の一部なのか?主人公が遭遇する驚愕の状況は何を意味するのか?謎解きをしながら、物語は語られていきます。


美しいものにはトゲがある。なんてことをよく言いますが、その理由は何でしょう?科学的には諸説があるんでしょうが、俺の感覚で言わせてもらうと、やっぱりバランスであると思うんです。薔薇にとってトゲは、自分の体の一部。トゲがあるからこそ、薔薇は美しいと言えるのかもしれない。それはきっと、薔薇自身がよく知っている。


“釈迦苦行像”という仏像がある。痩せこけて今にも死にそうな体に、後光が輝いているその姿は、見る者の心を打つ。限界まで自分を追い込んでこそ、新たな何かが見えてくることがある。


鬼の角は、怒りのオーラの象徴。押さえ込まれた情念は、何かの形となって噴き出してくる。喜怒哀楽の感情は、解放してあげないと淀んでくる。それは、顔つきや仕草となって現れてくるのだ…ああ恐ろしや。



本来、童話や民話、昔話というものは、ホラー要素が欠かせないものであったと思う。教育的効果というのは、恐怖があってこそ絶大な力を発揮する。毒を抜いた今どきの絵本なんて、面白くも何ともないもんね。教訓というのは、そんなに単純な世界ではないですから。


人から人へ伝えられる物語は、時代によって形が変わっていくもの。“眠る”というキーワードは、何かの象徴なのかもしれない。個性的な登場人物たちと一緒に、観客も心の旅をしましょう。



本作は、サスペンスの謎解きという展開がメインですが、思春期の女の子の心の迷いを描くという側面もあります。子供から大人になっていく時って、独特の思考状態になるもの。主人公のカスミにとっては、襲い掛かってくる怪物も、理解できない大人たちも、同様にモンスターなのだ。


思春期というのは、自分がどう生きるべきかを、本格的に考え始める時期。だから、色んなものに興味を持つし、やたらに反発したりのめり込んだりするもの。それはとてもいいことだし、そうなってしまうもの。人間の思考は常に変化しているんだし、昨日の自分と今日の自分は全然違う。昨日の友達と今日の友達も、少しずつ変わっていく。それでいい。毎日、新しい自分になっていくのだから。


大人になってしまうと、柔軟な発想力が鈍くなってしまう。だから、今までこうだったからこうなるはずだという、マンネリな思考パターンから脱却できない。だから、新しくて新鮮な情報は、若者が担当するのがいい。



光と影、陰と陽、前と後、上と下、左と右、古いものと新しいもの、どんなものにも二面性がある。本来は一つであり、現れ方が違うだけ。長所と短所も、本来はおんなじもの。観測者の視点によって、どうにでも映るもの。


愛で結ばれると、心の垣根が排除されていく。始めは2つだったものが、いつしか1つになっていく。それは、宇宙と宇宙が溶け合うレベルの奇跡。そこからまた、新たなものが生まれていくのだ。愛とロマンは、生きる力を育てる。現実は様々なものに拘束されていたとしても、心だけはいつも自由でありたいと思う。



子供が大人になっていくというのは、ある意味新鮮だけど、ある意味寂しい気分になるもの。だけど、新たな扉を開くためには、持っているものを一度捨てるくらいの思い切りが必要な時がある。大丈夫、今まで持っていたものを失うわけじゃありませんから。大切なことは、心にしっかりと刻まれているものだから。


固い絆というものは、いばらのようなものなのかもしれない。しっかりと固定されているようで、柔軟性があるもの。強く握り過ぎると、トゲがささってしまう。ハリネズミのジレンマとか、世の中には不思議なことがいっぱいですね。俺にもわかんないことばかりです。だからこそ、これからも考え続けたいと思う。



思春期のみなさんは、カスミの思考と行動をよく見ておきましょう。彼女が何を考え、何を感じているのか。物語が進むにつれて、謎は1つずつ解明されていきますが、肝心なところは自分で考えましょう。大人の世界では、解答用紙は配られません。自分だけの解答を、自分の力で見出さなければ、前に進めないのです。


世の中は、いい人ばかりじゃないけど、それほど悪い人ばかりじゃない。学校でキレイな教育ばかりを受けていると、現実に対処する力がなかなか育たない。悩みや不満こそ、自分の思考力を鍛える教材。映画や小説やアニメやマンガこそは、想像力を鍛える教材。少なくとも、俺にとってはそうだったような気がします。


自分のことは自分でやる。それができる大人こそが、子供を正面から叱ることができる。自分がなりたい大人になるには、自分がどうすべきなのか。自分の戦い方のスタイルを、自分を磨くことによって極めていきましょう。



自分を卑下することで、自分の理想は高いのだと主張するのは虚しい。ありのままの自分を肯定するところから、全ては始まるのだ。弱い自分を認めた瞬間から、人は強くなっていく。


自分の中に眠っているものは何か。くすぶっているものは何か。押さえ込まれた情念を、解放する手段を持つべし。さもないと、心の闇のなかで、それはどんどん成長していくぞ…ウニョウニョ、グニョグニョ、ニュルニュル~ってね。



大人しい人間たちよ、立ち上がれ。卑怯な奴らに屈服するなかれ。 …悪い奴らを、いつまでもイバラせておいてはいかんのだ!





【鑑賞メモ】

鑑賞日:6月7日(月) 劇場:ワーナーマイカル新潟 21:10の回 観客:2人

俺と、若い兄ちゃんだけでした。


【上映時間とワンポイント】

1時間49分。エンドロール終了後に、オマケ映像が少しあります。

で、結局パンフ買いました(笑)。1000円は高いなあ。

【オススメ類似作品】


「しおんの王」 (2007年のTVアニメ)

タイトルが似ているので、とりあえずご紹介。こちらは、将棋の女流プロ棋士女子高生の物語。謎を秘めた過去を持つ大人しいキャラとしては、本作と共通しています。精神的理由で、言葉が話せなくなった彼女の封印された事件の謎は何か?女装美少年やら、変態オヤジやら、楽しい登場人物がいっぱい!


「箪笥」 (2004年韓国)

監督・脚本:キム・ジウン、出演:イム・スジョン。姉妹のホラー作品といえば、やっぱりコレでしょう。こちらは、超常現象と多重人格のハイブリッドというべきところでしょうか。人間の心の闇こそが、一番恐ろしい。


「機動警察パトレイバー WXⅢ」 (2002年バンダイ)

監督:遠藤卓司、原作:ヘッドギア、声の出演:綿引勝彦。湾岸に浮かぶ基地に巨大怪獣が現れ、特車2課が立ち向かう。その正体は…?女として、母親として、消すことのできない情念が激しく燃え上がる怪作。「ゴジラVSビオランテ」を思い出すなあ。




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2010-06-13

5月の残り香

テーマ:エッセイ

えー、やっと俺の5月が終わりました(笑)。


5月に見に行った劇場映画は5本。今年のトータルは28本。まだまだですなあ。


仕事上のことで社長と大ゲンカして、タンカ切ったおかげで短期間に大量に仕事をこなさなくちゃならなくなって、夜中まで残業する日々がしばらく続いてしまったこともあって、体力的にすっかりヘトヘトになってしまいました。だけど、仕事をさせてもらえないストレスからは一時的に解放されたので、精神的には大丈夫。


水木一郎ライブに行ったのは、ちょうどそんな時でした。疲れていたから、行くのは無理だなあってあきらめかけていたら、M先輩が一言。『…ところで明日、どうする?』 ええっ、行くつもりなの?


車出してくれるっていうから、断る理由はない。2つ返事で行きました。妻は『…自分ばっかり。』と不満そうでしたが、しょうがないじゃん!これは男の付き合いなんだよっ!


ライブで底知れぬパワーを得て、襲い掛かる短納期の仕事を次々とこなしていく俺。脳内BGMは、水木の兄尊。絶対絶命の時は、アニソンで乗り越える。…これが俺の戦い方だ!



そんな環境だったので、ブログは長期間お休みとなってしまいました。でも、決してくたばっていませんので、6月はちゃんとやろうと思います。(もともとちゃんとしたブログではありませんが)


映画に行きたい。でも疲れて行けない。ブログ書きたい。でも疲れて書けない。DVDを見ても本を読んでもすぐに眠たくなってしまう始末。やっぱり俺、年食ったんですなあ。それはしょうがない。



だけど、燃える魂は健在です。小さくなることはあっても、炎が燃え尽きることはありません。時には激しく、時には静かに燃え上がるのだ。ようし、6月はがんばって映画をたくさん見よう…えっ、もう半分終わった?あらら、いつの間にそんなに進んじゃったんだ?勝手に過ぎるんじゃねえ!(…ってテメエが遅いんじゃねえか!)


もう半月しかないと思うか、まだ半月あると思うか。俺は、後者でありたいですね。やっぱり俺は、映画を見てナンボの男。度重なるアクシデントも、俺を男にしていく栄養なのだ。誰からも認められなくても、俺は自分の生き方を肯定したい。いつかきっと、理解してもらえる日が来ると思うから。



では、俺の6月はこれから起動します。 …マッジ~ン、ゴウ!





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2010-06-13

水木一郎ライブ!

テーマ:ライブ

マッジ~ン…ゴウ! …海岸の風は寒かったが、アニキは熱かった!


柏崎で水木一郎が野外ライブを行うという情報を得て、会社のM先輩と一緒に行って参りました。しかも、新津美術館で大河原邦男展を見てから行くという、強行スケジュール。(逆方向なもんで)


柏崎に到着したのは、ライブが始まる2時間前。おやおや、駐車場がいやに混んでるぞ。すげえなあ、アニキの人気は…と思いきや、客層がちょっと違うような…。


どうやら、柏崎で毎年行われている風の陣という海開きのお祭りイベントのプログラムに、今年は水木一郎ライブが組み込まれていたらしい。全然知らずに現地まで来た俺たちってどうよ(恥)。


ご当地バンド演奏が流れる中、お祭りムードでテキヤのじゃがバターを頬張って、フリマをブラブラしていると、どこかで聞いたような声が…おやおや、これは水木アニキの声じゃないの?どうやら、リハーサルの音合わせが始まったらしい。駆け足で殺到するファンの群れ。…おお、まさにアニキだ!


演奏するバンドはいなくて、カラオケを使用するらしい。数曲を1番ずつ歌った程度でしたが、場内の雰囲気は否が応でも高まりました。リハが終わってアニキが一言。『…待ってるぜ!』 おお、これは盛り上がりそうだ。



野外ライブだから、座席なんかない。こりゃあ、ここから動けませんなあ。あと1時間だけど、今から陣取っておかねばならん。そうこうしているうちに、アニソンのど自慢なる“前座”が始まりました。


出場者のみなさんは、うまいんだかヘタなんだかよくわからんところが爆笑でした。優勝したのは、シェリル・ノームのコスプレをしたおねえちゃんでした。衣装とセリフのポイントが高かったみたいですね。白獅子仮面を歌った兄ちゃんがウケまくりでしたが、彼が優勝すると会場のテンションが微妙になってしまうので、妥当な決着でしょう。パフォーマーの皆様、どうもおつかれさまでした。




そして、ついに時は来た。われらが水木一郎アニキの登場。ガシーン、ガシーンと金属音のような足音が響き、あのイントロが…デデッデーン、デデッデーン…マッジ~ン、ゴウ! …おおっと、いきなりオープニングが「マジンガーZ」だあ!

「グレートマジンガー」 「鋼鉄ジーグ」 「コンバトラーV」 「超人バロム1」 「怪傑ズバット」 「ロボット刑事」 「がんばれロボコン」 といった懐かしい昭和のテーマ曲が続く。 …すげえ、生アニキだ、感激だあ!


天気は曇りで、ライブ開始まで海風が吹いていて寒かったんですが、始まった途端に肉の壁ができて、一気に熱くなりました。もう、足の痛みは無視しよう。ガンガンいったろうぜ!


ゲームセンターあらし、ムテキング、ジャングル大帝など、平成の歌も披露。ゲキレンジャーのEDテーマ「道(タオ)」では、チビッ子たちも大喜び。老若男女に愛される水木一郎は、素晴らしいシンガーです。 『…長く歌ってると、いいことがあるもんです。』 いい言葉だったなあ。アニキの生き様そのものが、ヒーローなのだ。



「バビル2世」を歌っている時でした。2番のサビで、『…怪鳥ロプロス、空を飛べ~。』のところを『…空を行け~』と歌ってしまったアニキ。あっ、アニキが間違えたぞ、こりゃ大変だ。


ドキドキしながら3番を聞いていると、サビになった途端に、アニキは会場にマイクを向けた。『…怪鳥ロプロス、空を飛べ~!』観客大合唱。うなづくアニキ(爆笑)。うまいなあ、この切り抜け方。さすがはプロだ!



MCの途中で6時になり、時刻を知らせる音楽が海岸に流れました。『…この音は何ですか?』とアニキ。司会の兄ちゃんが『…これは、子供はおうちに帰りましょうねというメッセージです。』 『…ははあ、なるほど。…でもまだ帰るんじゃねえぜ!』 いちいち叫ぶアニキ。いいでんなあ。叫ぶ度に悪霊が飛んでいきそうでキモチイイ。



ライブも後半になり、『…柏崎の海にちなんで、海の歌を歌いましょう。…海といっても、宇宙の海です!』 おっさんたちのどよめきが起き、オネエサマたちの歓声が。おおっ、遂に出た、「宇宙海賊キャプテンハーロック」!会場は一気にヒートアップ!


友よ 明日のない星と知っても たった1人で戦うのだ 命を捨てて 俺は生きる


大人になってから聞くと、心に染みるなあ。俺は、男に生まれてよかったとしみじみ思いました。この気持ちを、絶対忘れちゃいけないのだ。言葉を超えた世界を、正義の魂を、俺たちは子供の頃に学んだのだから。



アンコールでは、アニソンメドレーでした。最後は、お約束の“Z三本締め”で終了。足がパンパンになりましたが、心も体も高揚して帰りました。M先輩、長距離ドライブおつかれさまでした。今夜は俺がメシをおごりましょう。



アニソンは、心の栄養です。俺は行きつけのスナックで、酔っ払ってアニソンを歌う男。いいじゃねえか、アニソンであろうがニューミュージックであろうがフォークであろうが演歌であろうが、いいものはいいのだ。自分の好きな歌をどうどうと歌うのは、気持ちがいい。エクスタC。



水木一郎アニキ、素晴らしい歌声をありがとうございました。また新潟に来て下さいね。今度は家族で行きたいと思います。次はぜひ、俺のフェイバリットソング 「今がその時だ」 を歌って下さいね!





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2010-06-11

運命のボタン

テーマ:洋画

善良な人の心ほど、危うい影が潜んでいる。 …押さないで後悔するか、押して後悔するか?


原題は、「THE BOX」。そのまんま“箱”ですな。原作は、リチャード・マシスンの短編小説「Button,Button」。1979年の月刊プレイボーイ11月号に「死を招くボタン・ゲーム」というタイトルで掲載されたそうな。ちなみにキャラ設定、家族構成、結末は、原作と映画では異なるらしい。


監督・脚本は、リチャード・ケリー。撮影は、スティーヴン・ポスター。音楽は、ウィン・バトラー&レジーヌ・シャサーニュ&オーウェン・パレット。(カナダのロックバンド「アーケイド・ファイア」の主要メンバーだそうな)


出演は、キャメロン・ディアス、ジェームズ・マースデン、フランク・ランジェラ、ジェームズ・レブホーン、ホームズ・オズボーン、サム・オズ・ストーン。


さて、映画ですが、ハラハラ・イライラ・やきもきする作品に仕上がりました。人間の業とか、運命に翻弄される姿が、おかしくも哀しい共感を呼びます。ブラックユーモアがちりばめられた、SFサスペンス映画の怪作。


ある早朝、玄関のベルが鳴り、家の前には、差出人不明の小包が。開けてみると、デカいスイッチの付いた奇妙な箱が入っていた。『…このスイッチを押せば、100万ドル差し上げます。その代わりに、あなたの知らない誰かが死ぬことになります。猶予は24時間。ただし、以下の条件をお守り下さい…。』


主演は、キャメロン・ディアス。今回はイカレ女ではなく、つつましく暮らしている貞節な妻。職業は教師で、誠実に生きている善良な女性。ここがこの映画のコワいところかも…?


夫を演じるのは、ジェームズ・マースデン。「X-MEN」のサイクロップスを演じた兄ちゃんですな。宇宙飛行士を目指す科学者という役柄なので、論理的思考型の男。ううむ、これも厄介なキャラかも…?


お互い仕事をしていて、子供もいて、そこそこ裕福そうな家庭ですが、事情はいろいろとあるもの。ポイントは、彼らがお金に困っている絶妙なタイミングで、“箱”が登場したこと。こんなウマい話が転がりこむなんて、まるで人選されたみたい…?


さらに、好奇心旺盛な息子がいて、イヤな生徒がいて、うさんくさい上司がいて、イヤミな親戚がいて…ああもう、何もかもがこの夫婦をイラつかせていく。善良であり続けることって、すごく困難なんですね。


極めつけは、“箱”を運んできたスチュワードを演じる、フランク・ランジェラ。このおっさん、顔が半分吹っ飛ばされたような、スゴいミスター・インパクトであります(CGで8ヶ月もかかってメイクアップしたそうな)。 こんなオヤジが突然現れて、無茶な約束をさせられるというだけでも相当恐い。(しかも、穏やかに話すんですよ~)


とにかく、変な映画です。キャメロン・ディアス主演のオシャレなサスペンス映画だと思って見に行ったオネエサマ方は、地獄のドン底に叩き落されるでしょう。これは、とても一般人にはオススメできんシロモノです。見るなら、覚悟して行きましょう。マニアックなみなさんは、ワイワイ言って笑い飛ばしましょう。




人生は、選択の連続である。小さな事から大きな事まで、何を選んでどう進むかをその都度選ばないといけない。靴を履く時にどっちの足からにするかとか、どのおかずから食べるかなど、日常的なことは無意識で行うものの、どの順番で仕事をこなすか、何を食べるかは、多少のシンキングタイムが必要。つまり、大きな決断ほど、決めるのに時間がかかるもの。


本作では、24時間以内に結論を出さねばならないというのがポイント。押すか押さないかだけの二者択一ですが、それによって起きてしまうことの恐ろしさ。押さないでスルーする手もあるけど、後でやっぱり押せばよかったと思うのは間違いない。押したところで、本当にそうなるのかもわからないし、冗談のドッキリかもしれない。



“衝動買い”というものがある。俺にもいろいろ経験があるけど、見た途端に一目惚れしてしまうほどの魅力を感じると、思考している余裕がなくなってしまう。そんな時って、直感とか、本能が働きかけているような気がするんですね。これは自分が手にする運命だったのだ、なんて風に。


好きな人に告白する時。憎い相手にケンカをふっかける時。涙が込み上げてきてどうしようもない時。人間は、やっぱり生身ですからね。悔いのないように、己の心の声に耳を傾けましょう。それこそが、運命を切り開く鍵となるのだ。案ずるより産むが易し、善は急げ。一石二鳥、我田引水。慌てる乞食はもらいが少ない…ああもう、何が何だかわからない!



お伽話でも、聖書や神話でも、“これをしちゃいけませんよ”と言われると、やってみたくなるのが人情。見ちゃイヤよ、と言われると、余計に見たくなるもんです。ホントは見て欲しいんだろ…ウッヒッヒ。


知的好奇心というのは、実に厄介なシロモノ。見たい・知りたい・確かめたい。善良で真面目な人が暴走すると、もう手が付けられない。誰も止められない。行き着くとこまで行くしかない。


観客は、画面の彼らを見ながら、ああ、あんなことしなきゃいいのに、こうすればいいのにって思う。しかし、自分だったらどうなるのか?彼らよりクールに振舞えるのか?そう思うと、正直やっぱり恐い。


あり得ないような日常を体感できるのが、映画の醍醐味。さあ、禁断の世界へご一緒しましょう。彼らは、彼らの運命を全うするのみ。観客は、観客としての運命を全うするのみ。途中で逃げ出さずに、最後までがんばり抜いて、見届けようではありませんか。



かつて、「ブッシュマン」という映画がありました。自然と共存して穏やかに暮らしていた彼らのもとに、コーラの瓶が落ちてくる。その“神様から授かった便利なもの”を巡って、争い事が起きてしまう。「モスキート・コースト」では、ジャングルの原住民に、ハリソン・フォード博士が氷製造機をプレゼント。その機械を巡って、やはり争いが起こってしまう。便利な道具というのは、それを人間が使いこなせるかどうかで、危険な凶器になってしまうのだ。


お金は、ないよりはあった方がいい。便利な道具も、ないよりあった方が面白い。凶と出るか吉と出るかは、人間の心が左右するのだ。100万ドルといえば、約1億円。そんな大金が、そう簡単にもらえるはずがない。それなりの見返りは当然あるでしょう。生きる世界を広くするのも、狭くするのも、自分の心が基準ですから。



映画を見た後で考えてみると、色んなことが頭に浮かんでくる。押すか押さないかは二者択一だけど、押した後の行動、押さなかった後の行動は様々にバリエーションがあると思う。俺だったら、こうやってこうしてみると面白いかも…なんてことを妄想して、一週間くらいニヤニヤしてました。まあ、24時間以内ではそんなに考えもまとまらんとは思いますが。


例えば、俺が殺し屋だったとしましょう。ボタン1つで確実に任務を遂行。報酬は1億円。もともと殺人が職業なんだから、何のためらいもなくその場でスイッチオン!スチュワードのおっさん、用が済んだらさっさと金おいて帰りな。ボヤボヤしてると、貴様の顔に風穴が…ってもうあいてるか(笑)。





【鑑賞メモ】

鑑賞日:5月26日(水) 劇場:ワーナーマイカル新潟南 21:15の回 観客:3人

俺と、若いカップル1組だけでした。ずいぶん静かな2人でしたねえ…。(ザ・余計なお世話)


【上映時間とワンポイント】

1時間55分。劇場から出たら、あらゆるボタンをよく考えて押しましょうね。


【オススメ類似作品】


「ドニー・ダーコ」 (2001年アメリカ)

監督・脚本:リチャード・ケリー、出演:ジェイク・ギレンホール。リチャード・ケリー監督デビュー作。高校生であるドニー君の前に突然、謎の銀色ウサギ仮面が現れ、『…世界はあと28日で終わっちゃうよ。』と告げる。高校生にそんなこと言われてもなあ。しっかし、好きですねえ、カウントダウンが。


「ルパン三世 劇場版」 (1978年東京ムービー)

監督:吉川惣司、原作:モンキー・パンチ、声の出演:山田康雄。スイッチといえば、やっぱりコレでしょう。クライマックスで、世界中の大統領がミサイルのスイッチを押すのと、ルパンが不二子ちゃんの乳首にタッチするタイミングがおんなじで爆笑でした。悪役のマモーの声を担当するのは、コーモン様の西村晃。


「ドラえもん」 より 「どくさいスイッチ」

そして最強のスイッチといえば、外せないのがコレ。運命のボタンよりも、こっちの方が断然スグレモノ。嫌な奴の名前を言ってボタンを押すと、その人間が消える。いなくなるどころか、はじめからいなかったことになるところがスゴい。これぞまさに完全犯罪。押した本人だけが、その記憶を引きずって生きていかねばならないところがダークでよろしい。のび太は、まずジャイアンを消した。すると…? てんとう虫コミックスでは第15巻収録。新作シリーズでも確かアニメ化されていると思います。




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2010-06-05

グリーン・ゾーン

テーマ:洋画

重いテーマを背負っているわりには、展開が軽い映画。 …これって、ブラックジョーク?


“GREEN ZONE”とは、イラクのバグダッド市内中央部、チグリス川沿いの一等地に位置する地域のこと。グリーン・ゾーン以外の諸地域はレッド・ゾーンと呼ぶことから、グリーン・ゾーンは一般的には安全地帯とされるが、必ずしもそうではないらしい。(公式ホームページより) セーフティー・ゾーンとデンジャー・ゾーンの関係とは、また違った意味合いなのかも。


原案は、ジャーナリストであるラジャク・チャンドラセカランが執筆した「インペリアル・ライフ・イン・ザ・エメラルド・シティ」。監督・脚本は、ポール・グリーングラス。撮影は、バリー・アクロイド。音楽は、ジョン・パウエル。


出演は、マット・デイモン、グレッグ・ギニア、ブレンダン・グリーソン、エイミー・ライアン、ハリド・アブダラ、ジェイソン・アイザックス。


さて、映画ですが、実にテキトーな作品に仕上がりました。言わんとしていることはわかるけど、ちょっとマヌケ過ぎるような気がします。こんなんでいいのか?と何度も首をかしげてしまいました。まあ内容が内容なので、2時間やそこらで片付くような単純な問題ではないんでしょうけど。


ミラー隊長率いるMET隊の任務は、イラクにある大量破壊兵器を発見することであった。しかし、踏み込んだ倉庫には何もない。度重なる捜索の失敗に、偽情報なんじゃないかと疑問を抱いた彼は、独自の調査により、情報源を突き止めようとするのであった…。



主演は、マット・デイモン。知性派俳優として登場した彼も、最近ではすっかりマッチョなイメージになってきました。「プライベート・ライアン」以来の兵隊コスチュームも、なかなか様になっています。しかしながら、物語の進み方が強引なので、頭の悪い単細胞に見えてしまう…何とも、もったいない使い方。


彼は真面目に演じているのですが、内容がショボいのでシラケてしまっている感じ。眉間のシワが、彼の苦悩を物語っているように思えます。俳優も兵士も、命令を受けて仕事をすることには変わりない。自分の役柄を演じきる任務をまっとうしようとする彼の奮闘ぶりを、しかと見届けましょう。


ミラー隊長に協力する男、CIAエージェントのブラウンを演じるのは、ブレンダン・グリーソン。ほんわりしていて、あんまりピリピリ感がないなあ。お人好しのおっちゃんという感じ。決断力なさそうで、少なくともやり手には見えん。窓際族で、帰りに赤ちょうちんで一杯やるような男かも…CIAは大丈夫か?


ブラウンに敵対する男、国防総省のパウンドストーンを演じるのは、グレッグ・ギニア。スーツは似合うけど、これまたマヌケそうな面構え。経費をちょろまかすことはできても、大きな仕事はできなさそう。中間管理職の悲哀が漂う、恐妻家のおっさんという感じ。友達いなくて、帰りにSMクラブに通って赤ちゃんプレイとかしていそうな男かも…国防総省は大丈夫か?


ウォールストリート・ジャーナルの女性記者ローリーを演じるのは、エイミー・ライアン。ヒロインらしき女性が出てこないので、一応紅一点なんですが、もうちょいどうにかならんか。マスコミの割りには食いつきがユルいし、ジャーナリストというよりは、パートのオバチャンという感じ。趣味はこれといってなく、帰りにランジェリーショップに寄って、何も買わないで出てくるような女かも…ウォールストリート・ジャーナルは大丈夫か?


というわけで、ロクな役者がいません(爆笑)。どうでもいいような演技しかしてないので、注目すべき点は見つかりませんなあ。本作は、やっぱりアクションだけ楽しむとしましょうか。CGに頼らない、アナログな迫力を存分に味わいましょう。デートにはちょっと向かないと思いますが、彼女がマット・デイモンのファンなら大丈夫。彼だけがムダにカッコいいから。



ポール・グリーングラス監督は、「ボーン・スプレマシー」「ボーン・アルティメイタム」でマット・デイモンと一緒に仕事をしています。つまり、ジェイソン・ボーンシリーズの2作目と3作目を監督したということですね。(ちなみに1作目の「ボーン・アイデンティティ」はダグ・リーマン監督)


「ユナイテッド’93」では、アメリカ同時多発テロの被害に遭った乗客の物語を、遺族の了解を得て製作したそうです。きっと情熱がある、真面目で誠実な人柄なんでしょう。さながら、本作の主人公とおんなじイメージか。


撮影監督のバリー・アクロイドは、「ユナイテッド’93」でグリーングラス監督と一緒に仕事をしており、2人ともイギリス出身。アクロイドは「ハートロッカー」での成功を経て本作に参加。臨場感のある迫力映像という点ではそれなりに手応えがあるけど、物語の魅力があっての映像効果だと思うので、俺的には空回り感がつきまとってしまいました…残念。


「ハート・ロッカー」は、説明的なセリフを排除した玄人好みのシブい演出があったからこそ、映像に引き込まれた感覚があったと思うんです。人間の心のわからない部分とじっくり向き合うには、アクロイド映像の効果は抜群でした。(米アカデミー賞は「アバター」に持っていかれましたが、英アカデミー賞では、撮影賞を受賞)



イラクに大量破壊兵器があるのかどうかについては、政治的な話題なので、俺ごときが語る余地はありません。TVや新聞で報道されていることが本当なら、今さら言うまでもないこと。真実というのは、国益を左右する問題に発展すれば、いくらでも書き換えられてしまうものだから。


本作の主人公であるミラー隊長は、正義感に燃える熱血漢。曲がったことが嫌いで、仕事をちゃんとしないと気がすまないタイプ。やり手のキレ者ですが、納得できないとどこまでもつっかかってくる。「沈まぬ太陽」の主人公とおんなじかも。モーレツ社員と、モーレツ兵士。部下を置いてきぼりにする、トンデモ上司。



とにかく、わかりやすい映画です。あんまり深く考える必要もなさそう。TVの2時間ドラマのように、都合よく展開していきます。しかしまあ、一兵士がこれだけの個人プレーをいとも簡単にできてしまうってどうよ。アメリカ軍って、ユルいんですね。CIAって、ヒマなんですね。国防総省って、テキトーなんですね。


まるで、彼がそうするように仕向けるシナリオがあるような…誰かが影で誘導しているような…ってこれは勘ぐり過ぎ?原作があるとはいえ、クレジットでは“原案”扱いだから、相当書き換えたんでしょうな。黒幕は一体誰か、画面の向こう側にイメージを膨らませてみましょう。



都合のいい展開に、開いた口が塞がらないとはいえ、モーレツ兵士の志は買ってあげたいと思う。無鉄砲であろうが、幼稚であろうが、真っ直ぐな気持ちで行動するのは、若さの特権である。失敗を恐れていたら、大きな一歩は踏み出せない。だから、気持ちは理解してあげたい。行動力はスバラシかった。ツメが甘かったけど。


現場で働く男が、組織に噛み付くという構図では、「踊る大捜査線」とおんなじ。もしかしたら、30代以上のイライラした男性にウケるかも。上司に理解されていない部下は、本作でストレスが発散できるかもしれない。俺みたいなひねくれ者は、こんなに安っぽい方法で発散はできないけど。


実際はこんなにうまいこといかんだろ、という点ではブラックユーモアである。しかし、笑えない内容なのである。イラク側に立って考えてみれば、何かが見えてくる。彼らにとってのアメリカとは何か。彼らの戦い方とは何か。そういった視点からも、いろいろ考えてみましょう。



大きな力に踏みつけられているのは、どこの国民も同じ。抵抗したくても何もできない人たちにとっては、勇気ある行動をする男はヒーローである。その心意気ってやつを、わかってあげたい。世の中を変えていくのはどういう人間であるべきなのか、そこも考えてみましょう。


世界は混沌としてるし、国も混乱している。あらゆる組織が右往左往してるし、家族や個人も頭フラフラ、心フワフワ、ゼロジーラブ。どんな世の中であっても、生きる苦悩はある。大国には大国の、小国には小国のプライドがあるのだ。行きにくい世の中ですが、したたかに生き残ろうではありませんか。



大量破壊兵器を捜して大量破壊をする国そのものが、すでに大量破壊兵器と化してにいるのかもしれない。被害者と加害者は、いとも簡単に入れ替わる。いつまでも、あると思うな金と権力。あると思うな若さと体力。栄枯盛衰・諸行無常・年功序列で輪廻転生。


怒りに震える若者よ、そのパワーをぶつける相手を間違うなかれ。弱い者をいたぶるのではなく、邪悪な力に立ち向かうエネルギーに変えるのだ。賞賛なんかなくていい。自分で望んだ、自分の尊厳を守る戦いなのだから。居心地の悪いグリーンゾーンでくすぶっているくらいなら、意を決して危険なレッドゾーンに飛び込め。そこから何かが見えてくる。



敵は、味方の中にも自分の心の中にもいる。いい仕事をしたいなら、いい環境を自らの手で整えよ。人の言葉に文句を言い、人から与えられた環境を嘆いているだけでは何も変わらない。何でも人のせいにするのは子供。自分にできることは何かを考えるのが大人であり、男の役割である。


自分が戦うべき相手は何か。心の目を見開き、心の耳をすませ。標的は、案外近くにいるかもしれない。動機が正しければ、それなりの結果がついてくる。だから、自分を信じて戦うのだ。ほとばしる情熱を、あふれでる感情をぶちまけろ。ターゲット、ロックオン。 …食らえ、正義の鉄拳デイモンパンチ!とどめの一撃、デイモン眉間ジワビーム! (註:映画にそういう場面はありません)





【鑑賞メモ】

鑑賞日:5月24日 劇場:ワーナーマイカル県央 21:00の回 観客:1人。

またしても貸切でした。すまんなあデイモン、俺1人のために戦ってくれて。


【上映時間とワンポイント】

1時間54分。


【オススメ類似作品】


「ボーン・アイデンティティ」 (2002年アメリカ)

監督:ダグ・リーマン、原作:ロバート・ラドラム、出演:マット・デイモン。ご存知ジェイソン・ボーンシリーズ第1作。グリーングラス監督には申し訳ないけど、やっぱりコレが一番面白いです。手の短いデイモンが、狭い場所で戦う姿が、骨法みたいでカッコよかった。記憶を失った強い男という設定は、何ともデンジャラス。彼こそは、1人大量破壊兵器だ!


「ハートロッカー」 (2008年アメリカ)

監督:キャサリン・ビグロー、出演:ジェレミー・レナー。本作で撮影監督を務めたバリー・アクロイドの極上映像が、爆弾処理の緊迫感を盛り上げる。どんなに避難されようが、部下から嫌われようが、男は黙々と爆弾を解体していくのであった。カッコいいですねえ、今日もいい仕事~♪


「沈まぬ太陽」 (2009年東宝)

監督:若松節朗、原作:山崎豊子、出演:渡辺謙。組織に抵抗しながらも、組織の中で生き抜こうとした男の物語。ちゃんと仕事をしているのに、どうしてこんな目に遭うのかと怒りまくるモーレツ社員を演じるのは、新潟県出身のケン・ワタナベ。これだけ抵抗していながらリストラされないなんて、いい時代だったんですね。


「蟹工船」 (2009年)

監督・脚本:SABU、原作:小林多喜二、出演:松田龍平。組織に抵抗する男たちの物語としては、これが一番リアルかもしれない。本作では兵士という戦いやすいポジションでしたが、こっちは非力な工員たちが主人公。力も知恵もない底辺の人間が、戦い方を体で学んでいく様が泣かせます。生きることは、戦うことである。戦わずして文句ばかりたれる奴は、男じゃねえ!




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