一体型トイレはスッキリとしたフォルムが魅力。

一方で、便器とタンク、便座が別々の組み合わせ型にもメリットがあります。

 

アフターメンテナンスで気づいたこと

組み合わせ型のメリットを強く意識するようになったのは、「Mulberry House(マルベリーハウス)」桑原建設で家を建てられたお客さまのアフターメンテナンスがきっかけでした。

そのお客さまはお付き合いの幅が広く、お家にたくさんの人が集まります。そのため、来客が使うトイレにはできるだけ良いものを選びたいと、新築時に一体型トイレの中でも特にハイグレードなモデルを設置されました。

 

一体型トイレの温水洗浄便座が故障

お客さまからご連絡をいただいたのは、新築から10年ほど経ったころでした。温水洗浄機能(ウォシュレット、シャワートイレ)が故障したとのことでした。

温水洗浄便座は電気製品なので、使っているうちに故障することはあります。しかし、問題が明らかになったのは修理・交換をしようとしたときでした。

 

トイレを丸ごと交換することに

メーカーに問い合わせたところ、製品の製造が終了し、補修部品の供給期限も切れているとのこと。つまり、交換部品がないため、トイレを丸ごと交換しなければならないというのです。

 

お客さまに申し訳なさすぎて…

陶器でできた便器が10年で傷むなどということはありません。それなのに、温水洗浄便座が故障しただけで高価なトイレが全交換になるなんて。

お客さまには本当に申し訳ないことになってしまいました。

 

また、「ごみが出ないように」と、できるだけリユース・リサイクルできる建築材料を選んでいるマルベリーハウスとしても、10年ほどでトイレを廃棄物にしてしまうことには抵抗があります。

 

組み合わせ型の長所を再認識しました

この問題にぶつかってからというもの、タンク、便器、温水洗浄便座が分かれている組み合わせ型トイレメリットが大きいな…と考えるようになりました。

故障したときに該当部分を交換するだけで対応できるため修理費を抑えられ、お客さまにやさしいからです。

これからトイレを選ばれるお客さまには、このようなメリット・デメリットもお伝えするようにしています。

 

《プロフィール》

代表取締役 一級建築士

桑原 人彦

江戸時代から続く大工の家系に生まれ、設計事務所での勤務経験を経て、父親から桑原建設を継承。創業以来50年以上に渡って約700棟の家づくりに携わった経験を生かし、打ち合わせから設計、施工監理までワンストップで対応。(一社)静岡木の家ネットワークの代表理事も務める。