翔太 6
だが、翔太は首をかしげる。
「勇一兄ちゃん。どうしてないているの?」
「えっ?」
言われたときに、涙が僕の頬を伝っていた。
彼の言うとおり泣いていたのだ。
「ど、どうしてだろうね。
翔太が倒れていたとき、昔の女の子が、死んだと時のことを、思い出したからかもな。
でも、なんで道路に出たんだ?」
目元を右腕で拭い、翔太の答えを待つ。
「んっと。美夏ちゃんににてたよ」
「似ていた? 美香じゃないのか?」
「ゆびわをつけていたからね、ちがう人だと思う。
どうろにでたからね、止めようとしたんだよ」
「指輪……だって?」
翔太は
「このゆびだよ」
と自分の右手の中指をさした。
〔つづく〕
登場人物
勇一 主人公。公園で遊ぶ子供たちを見守る高校生
翔太 公園で遊ぶ少年。勇一の仲良し 0099FF
美夏(ミカ) 公園に来る少女達のひとり、翔太の取り巻き
その他 公園で遊ぶ子供たち
その他 公園で遊ぶ子供たち
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