くさまです。
震災から4年弱、宮城のがれき処理が終わったようです。
◆宮城の震災がれき焼却完了…年度内処理にめど
2014年1月19日 読売新聞
宮城県に唯一残っていた石巻市の震災がれき仮設焼却施設が18日、稼働を終え、同県のがれき焼却が完了した。
埋め立て作業などは残るが、県が目標とする今年度内のがれき処理にめどがついた。県内のがれき1800万トンのうち、800万トンが同市など石巻地区3市町で発生。焼却作業は2012年5月、全国最大規模の同施設で始まり、土砂や再生可能な廃棄物を除く可燃物56万トンが処理された。13万トンは東京都や北九州市、仙台市など県内外に運ばれ、広域処理された。がれきの分別作業などには被災者や市民約400人が雇用された。
18日は焼却処理が無事終了したことを記念した「火納め式」が行われた。井上信治環境副大臣らが消火スイッチを押し、炉内の火が消えたことを確認すると、約280人の出席者から拍手がわいた。
震災後、僕が議員になった直後から、横浜市会でも多くの議論があった震災がれき問題。
所管委員会が変わりましたが、ちょうど2年前くらいまでは、黒岩知事などはまだ「旗を降ろさない」と、「政治生命をかける」と、賛成派も反対派も議会でもネット上でも大議論になった瓦礫処理問題。
今や、まったく議論にもなりません。これが政治と世論の姿だと思います。
当時の僕の主張です。当時、かなり冷静に書いたつもりでしたが、どう評価されますでしょうか。
瓦礫を引き受けずに現地に焼却場を建てよ!
2011年11月
明日の横浜市会常任委員会で被災地がれきの受け入れについて議論がされます。僕も岩手県に何度か伺い、沿岸部のがれきの量の多さに直面してきました。復興の阻害になっているのは間違いがありません。
そして、環境省からの広域処理の申し出により、東京都は9月、岩手県と協定を締結し、11月中に1千トン、年度内に計1万1千トンを受け入れます。既に第一便が東京に入りました。
東北3県のがれき推計量は、約2,260万トン(岩手県約440万トン、宮城県約1,590万トン、福島県約230万トン)であり、報道によると、阪神・淡路大震災の1.6倍、全国の年間一般廃棄物総量の2分の1に相当します。
また、がれきは1か所にまとまっているのではなく、岩手県内だけで98か所・宮城県内では145か所の仮置き場があります。環境省は、今たまっているがれき処理のほか、これから解体する家屋の処理も含め1兆円以上の予算を計上するようですが、既に1次補正の3800億円を使い、たとえば石巻では鹿島などのJVが県から2000億円(国費)の受注を受けがれきを処理しています。
この2週間近く、僕は岩手県内の議員や首長、職員・市民の皆さんと意見交換を重ねてきました。現地の実感として、「誰ががれきを処理してるのか分からない」という意見と「全く地元の雇用に結びついていない」という意見を多くいただきました。
宮古のような漁業の街で津波を受けた地域では、今街にあるのは「がれき」くらいです。
ただ、そのがれきも地元の人たちの訳のわからないまま誰かが処理して、例えば東京に持って行っても、仕事が全くない地元の雇用には実感として何1つ結びついていないそうです。
東京が宮古を選んだのは、被災地で最も北にあり、放射能汚染を気にしたからだと思いますが、宮古のがれきを片づけるにも、片道車で15時間(列車を使うようですが)。貨物の駅がある盛岡から山をいくつも超えていかなければいけない沿岸部から、途方もない量のがれきを長距離移動させ処理することに比較して、今何もない沿岸部に、発電もできるごみ処理工場を最先端の技術を持っている横浜市が建てて、現地の人たちがごみ処理場建設から灰の埋立まで携われば、漁業が復活するまで時間は稼げるし横浜にとっても、本当の意味の被災地支援になるはずです。
しかも処理のお金(国費)は東京の業者でなくほとんどが地元に落ちますし、寒い現地にとっては、発電力のあるごみ処理場は、未来を考えてもまたとない資産になるはずです。スウェーデンなどでは、ごみ処理場の熱を使った地域暖房が既に文化となっています。
しかも鹿島の受注額の4分の1の500億円で処理工場は建ちます。同じお金を使うなら、もっと有効に使わなければいけません。同じ協力をするなら、被災地にも横浜市民にも喜ばれるものにしなければなりません。
放射能汚染の有無にかかわらず、市としては瓦礫を受け入れず、横浜市の焼却場を被災地につくる議論を進めたいです。
どうせ国にたてつくなら、ポジティブに、胸張ってたてつこうぜ!