男2女2の4人掛け合い台本
小笠原秋:♂理子を好きだったと理子が死後に気付き塞ぎ込んでいる男の子
木下理子:♀交通事故により死んでいる少女
霧島直哉:♂お調子者で雫に気がある。秋の良き理解者
青葉雫:♀しっかり者で理子の親友。秋に好意を持っているが隠している。
秋N「これは、クリスマスに起こったサンタクロースのプレゼントだったのではないかと思う。俺は不思議な体験をした」
直哉「それでさ、クリスマスに雫とお前とで集まろうかって話してんだけどよ秋は予定とか大丈夫か?」
秋「俺はいいよ。せっかくのクリスマスだし雫と二人で過ごしたらどうだ?」
直哉「それじゃ意味がないんだよ。理子も入れて4人で集まりたいんだよ」
秋「……っ。理子は…理子は……もう、いないだろ……」
直哉「分かってるよ。それでも俺ら4人は一緒だったじゃないか」
雫「いつまでも引きずってんじゃないわよ。秋」
秋「雫っ……。直哉が呼んだのか?」
直哉「あぁ。俺らは、いつも4人だったろ?だから、雫も呼んどいた」
秋「ごめん。俺……帰る」
雫「直哉とは会えても私とは会えないのかしら」
直哉「雫…辞めておけ。秋も心の整理が付いてないんだろ」
秋「ごめん。俺が悪かった……雫も直哉もごめん」
直哉「いいよ。俺は昔みたいにお前も一緒につるみたいだけだから」
雫「私だって同じよ。秋まで居なかったらコイツと二人よ?勘弁して欲しいわ」
秋「雫…それは直哉が涙目になってるから」
雫「知らないわ。私は理子が居て秋がいて、ついでに直哉が居る4人での空間が好きだったのよ。理子が亡くなった今は、4人での空間は出来ないけど……心の中には、理子が居るから3人で居たのよ」
直哉「俺もだぜ?俺は、秋も雫も…もちろん理子も好きだからな」
秋「そう…だな。俺もお前らと居るのは好きだ」
直哉「それじゃ、クリスマスは……」
秋「あぁ。行くよ…」
雫「うん。それでこそ秋よね。24日楽しみにしてるわ」
秋N「直哉と雫の誘いに俺は救われた気がした。理子を失った日に俺は気付いた。俺は理子の事が好きだったんだ。気持ちを伝える事も出来ずに俺は失恋をしてしまった。それから失意に落ち、直哉とも雫とも疎遠にしていた。直哉と雫の好意が凄く温かかった」
直哉「よぉ。来たか。今日くらい辛気臭いのは無しな?」
秋「分かってるよ」
雫「あら?男性陣の方が早かったみたいね。お待たせしたかしら?」
秋「大丈夫。俺も今来たところだから」
直哉「さぁて、店に入ろうぜ?ちゃんと準備しているから」
雫「直哉の準備ねぇ。大丈夫かしら」
直哉「おい!少し失礼だろ」
秋「失礼じゃないと思うがな?」
直哉「うぉぉぃ!秋までかよ」
雫「さ、直哉をほっといて行きましょうか」
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秋「直哉にしては、しっかりセッティングされてたな」
雫「そうね。直哉にしてはね」
直哉「おい、雫。それは誉め言葉として受け取ってもいいのか?」
秋「いや、ダメだろ」
理子「そうだよ。秋も雫も直哉に優しくしようよ」
直哉「そうだよね!理子ちゃ……は?」
秋「はぁっ!?」
雫「嘘っ……」
理子「ん?どうしたのみんな」
秋「嘘……だろ…り…理子なの…か?」
雫「わ…私……夢でも見てるのかしら」
直哉「こ…これ……これって幽霊?」
理子「幽霊?あぁ、そうだ!私、死んでるんだった」
秋「死んでるんだったって……理子らしいな」
雫「そうね……なんだか気が抜けちゃったわ」
直哉「おいおい…二人共、慣れすぎだろ」
理子「へへへ。それほどでも」
秋「褒めてないからな?」
雫「それにしても、いきなりどうして現れたの?」
理子「分かんない。でも、いつもみんなの事を見てたよ?」
秋「見てた……のか…」
理子「そうだよ。秋は元気無さ過ぎだよ」
雫「それは、貴方が……」
理子「そうだね。でも、私は元気な秋や雫、直哉が好きなんだもん」
直哉「本当に理子ちゃんなんだね……」
理子「そうだって言ってるじゃん。直哉、ありがとうね。秋を元気にしてくれて」
直哉「別にお礼を言われる事はしてねぇよ。俺は友達としてだな」
雫「そうね。直哉は何も特別なことをしていないわ」
直哉「雫ぅ……」
理子「ふふふ。やっぱこの4人で居るのは楽しいね」
秋「そうだよ!4人だから楽しんだ!それなのにお前が……お前が……」
理子「そうだね。ごめんね」
雫「理子は何も悪くないわ。秋、理子を責めるのは止めなさい」
秋「ごめん……」
理子「ううん。私が不注意だったってのもあるんだよ」
直哉「それは違う。運転手の居眠り運転が原因だったんだよ。理子は何も悪くない」
理子「そっか……神様も酷いなぁ…私、悪い事してなかったのになぁ」
秋「理子……」
雫「そうね。理子も悔しいのね」
直哉「だから、こうして現れたって事か?」
理子「この世への未練って事?」
秋「じゃ、未練が無くならなければ……」
雫「それは、ダメよ。理子は居るべき所へ戻るべきだわ」
秋「なんでだよ!理子がここにいるんだぞ!このままだって良いじゃないか」
理子「ダメだよ。私だって雫が言う通りだと思うもん。私の未練……秋、雫、直哉。元気で幸せになってね?」
直哉「理子……」
雫「貴方って子は。本当に理子らしいわね」
秋「理子!俺は……俺は、お前が好きだ!今でも好きなんだ」
理子「あ……秋…。ありがとう。凄く嬉しいよ。だから、私は貴方とは付き合えません。貴方は他に好きな人を見つけて幸せになって下さい」
秋「……そうだよな。お前、幽霊だもんな」
理子「そうだよ。幽霊とじゃ付き合えないでしょ?ちゃんと幸せになってね?」
秋「あぁ。約束するよ」
直哉「俺らはずっと友達だから」
雫「貴方の分まで幸せになるわ」
理子「うん!ちゃんと見てるからね約束破ったら針千本だからね?」
秋「千本も用意できるならな」
直哉「よし。俺が100本ぐらいなら用意してやるぞ」
雫「自分で飲まないようにしなさいよ?」
理子「ふふふ。あ、もう時間切れみたいだ。それじゃ、行くね」
秋「行くねって……なんか直ぐに会えるみたいな言い方だな」
理子「会えるよ。いつだって記憶の中にはみんながいるもん」
直哉「理子……」
雫「元気でやりなさい。って言うのもおかしな話ね」
理子「それでは、木下理子。行ってきます」
秋「行ってらっしゃい。理子」
直哉「じゃーな。理子」
雫「さよなら。理子」
秋N「こうして、理子は急に現れて、そして消えた。3人同時に夢を見ていたかの様な気持ちになったが、確かに理子はそこに居た。俺は伝えられないはずの想いを伝えられ前に進む事が出来た。今思えば、これはサンタクロースからのクリスマスプレゼントだったのではないだろうか。俺は、少し恥ずかしい気持ちになったがそう思いたかった」
秋「幸せに……なるよ。理子。ありがとうな……」