NEW !
テーマ:

・・・アメ・・・アメガ フッテタ・・・

 

ソレカラ・・・

 

 

 

『カナタくんっっ、目を開けろっっ、、、俺をひとりにするなっっ』

 

 

 

悲痛な僕の名前を呼ぶ声が 頭に響いた。

 

 

・・・ユウキサン・・・

 

ユウキサンハ・・・ダイジヨウブ?

 

ケガハ・・・

 

 

そう思った瞬間 瞼が開いて「ぁ゛ーーー」と自分の声じゃないような音が口から漏れた。

 

 

「意識が・・・、わかりますか? 相馬さん、ここは病院です。あなたは事故に遭われて・・・」

 

 

ぼんやりと霞む視界に女の人が上から僕を覗き込んでいる。

 

そして きっと頭元にあるだろうナースコールを押して「患者さんが目覚めました。ドクターを・・・」と伝えていた。

 

 

・・・ジコ・・・・?

 

 

なんとか僕は視線を動かして 両親の顔を見つけた。

 

そして

 

 

・・・ゴメンナサイ・・・

 

モドッテキテ・・ゴメンナサイ・・・

 

 

そうふたりに謝った。

 

 

もうふたりは 親としての表情は微塵もなく 面倒事に困った嫌悪の視線を僕にぶつけていた。

 

 

・・・ゴメンナサイ・・・

 

 

 

AD
いいね!した人  |  コメント(4)
NEW !
テーマ:

 

「もし目が覚めても元の通りの生活ができるかわからない? そんな子を俺は面倒見れないぞ」

 

「なんで? あんたの若い愛人に面倒見せればいいじゃない」

 

 

「愛人と言うなっ。お前が籍を抜いてくれたら すぐに彼女と俺の子を籍に入れるつもりなんだよ」

 

「・・・・俺の子、て この子もそうでしょう。私は生んだだけ。情もないのよ。なんでいまさら面倒を・・・」

 

 

 

・・・モトノトオリノセイカツガ デキナイッテ ダレガ?

 

ボク?

 

ナンデ・・・・

 

コレハ ユメダヨネ

 

 

 

「俺の子かどうかわからないよ」

 

「・・・・いっそのこと死んでくれた方がよかったのに・・・っっ」

 

 

ヒステリックに叫ぶ母さんたちの声で がらっ、とドアが開くような音がして

 

 

「そういう話は外で・・・。患者さんは・・・息子さんは 寝ているように見えるかもしれませんが 聞こえているんですよ」

 

 

とふたりに言ってくれた。

 

 

・・・カンジャサン?とイウコトハ ココハ ビョウイン

 

ボク・・・ナニガアッタンダッケ・・・

 

 

 

思い出そうとするけれど 糸が絡まったみたいにぐちゃぐちゃな記憶が湧いてきて よく理解できない。

 

AD
いいね!した人  |  コメント(0)
NEW !
テーマ:

・・・ゴメンナサイ・・・

 

ボク ワルイトコロヲナオスカラ ケンカヲシナイデ・・・

 

・・・ウマレテキテ ゴメンナサイ・・・

 

 

そう思いながら 僕は部屋の隅にいつも小さくなっていた。

 

 

・・・ダイジョウブ・・・

 

トウサンモ カアサンモ ナグッタリシナイ・・・

 

ホントウハ ヤサシインダ

 

 

そう言い聞かせていたっけ。

 

叩かれもしなければ怒りもしない。

 

ただたまにイラつきをぶつけられることはあったけれど 僕が存在しないようになにもしないふたり。

 

食事の用意は 僕が小学校に上がるくらいまでは弁当やパンが置いてあり そのあとはお金がテーブルの上にたまに置かれていた。

 

だけど 世間体には「いい家族」を演じなければいけないふたりは 僕の洋服やランドセルなどはちゃんと用意してあった。

 

父さんは家を完全に出てしまい 母さんもほとんど家には居着かなかった。

 

 

それでも・・・彼らが「優しい」と僕は思いたかった。

 

 

「この子が成人したら 離婚してくれる約束だっただろう。それが大学卒業までに延びて・・・もううんざりなんだよ」

 

「なによ。自分だけ逃げ出そうなんて許さないから」

 

 

 

・・・ボクガ・・・ダイガクセイ?

 

コレハ カコノユメヲ ミテイルンジャナイノ?

 

AD
いいね!した人  |  コメント(0)
NEW !
テーマ:

 

ピッ・・・

 

ピッ・・・

 

ピッ・・・

 

 

 

と定期的な機械音が聞こえる。

 

 

・・・ナンノ オト・・・ダッケ・・・

 

 

そう思って 瞼を開けようとしたけれどなかなか動かすことができなくて 僅かに開いた隙間は白一色に見えた。

 

だけど 思考と同じで視覚もぼんやりとしている。

 

 

・・・ココ・・・ドコ・・・

 

 

起きようと何度も思うけれど からだは自分のものじゃないみたいに動かず そのたびに どっとした疲れが蓄積されていく。

 

 

・・・ナ・・ニ・・・、ボクハ・・・ドウナッテルノ・・・?

 

 

すると 急にノイズのように 聞き覚えがある声が聞こえてきた。

 

 

 

「なんでこんなことになってるんだっっ、、、お前 母親のくせに知らないのかっ」

 

「なに言ってるの、あんただってこの子の親じゃない。私にばっかり責任を押し付けないでよ」

 

 

 

あ・・・父さんと母さんの声だ。

 

これは夢かな・・・

 

小さい頃は 無理してあの家に住んでいたふたりは 顔を合わせるといつも喧嘩をしていた。

 

そして いつも喧嘩の原因は「僕」だった。

 

 

 

いいね!した人  |  コメント(0)
NEW !
テーマ:

 

外で手を繋ぐのも人目があってできない関係でも 俺たちは一緒にいることを選んだ。

 

 

その選択に間違いはない。

 

 

 

「帰ろうか・・・。で、帰ったらぎゅっとさせて」

 

「・・・・・もう、夕飯の準備・・・」

 

 

「夕飯の前にマオが食べたい」

 

「・・・・大ちゃんっっっ」

 

 

甘い甘いふたりの生活は尽きることがない。

 

 

いつも綺麗でまっすぐな清廉潔白なお前とだから・・・

 

 

 

images (3).jpg

 

 

 

 

9月23日の誕生花

 

 秋桜(白)・・「清潔」

 

 

いいね!した人  |  コメント(5)
NEW !
テーマ:

くいっ、とくちびるの端を上げて そいつは

 

 

「ヤキモチなら鏡を見て妬いて・・・・」

 

 

と 不貞腐れ気味に言った。

 

 

「・・・・・え?」

 

「鈍いなぁ・・・。僕のファーストキスを奪ってさ。もっとロマンチックなシュチュエーションとか考えてくれなかったの? というか あの時 僕だけどきどきして・・・心臓が壊れそうなくらいだったのに。・・・・ばか」

 

 

「俺も・・・どきどしてたよ。お前に恋してたからな・・・」

 

「・・・・・うそ・・・」

 

 

「あのなぁ・・・・。うそつきはお前だろっ。「はじめてじゃない」と言ってたくせに」

 

「それは・・・・・僕も好きだったからだよ。「はじめて」と言ったら 遠慮してキスっぽくみせるだけにするんじゃないかって・・・。ちゃんと・・キス、したかったから・・・。演技だけでも・・・」

 

 

「・・・・・・・・・・・」

 

 

まったく、この天然。

 

 

すごい愛の告白をなんども聞かせてくれて その度にまた お前に俺はときめくんだぞ。

 

きっと一生 俺は こいつにときめき続けるんだろうな。

 

 

「俺は・・・・・演技じゃなかったよ。撮影の時も・・・。「本気」だった」

 

 

俺がそう言うと かっ、と頬を染めて「僕も・・・」と言いながら 俺の小指をきゅっ、と握ってきた。

いいね!した人  |  コメント(1)
NEW !
テーマ:

 

 

 

それから数年後・・・

 

 

「なにぼんやり考えてるの?」

 

 

と 俺の隣で歩いていたそいつは ちょこん、と小首を傾げて聞いてきた。

 

 

「んーー・・・、実際・・・どうだったのかなぁ・・・てさ」

 

「なにが?」

 

 

ふたりで買い物袋を手に公園の花壇を眺めながら「きれいだね」と 風に揺れる秋桜を見て幸せそうに微笑んでいたそいつは 俺の質問がわからなくて不思議な顔をしている。

 

 

「いや・・・、お前のファーストキスって・・・だれ?」

 

「・・・・・・え?」

 

 

「俺がキスしたとき「はじめてじゃない」と言い張ってたからさ」

 

「・・・・・・・・・・」

 

 

俺の言葉に「過去」を思い出したのか そいつは急に足早になった。

 

 

「もう・・・変なこと言ってないで帰るよ」

 

「・・・・・答えろよ・・・。別にいまさらヤキモチなんて妬かないぞ」

 

 

俺たちは一緒に暮らして そいつは俺のサポートをするために俳優を休業している。

 

幸せで甘い日々

 

それは 偶然なのか運命だったのか どっちでもいい。

 

こうして隣にいつもこいつがいてくれるだけで 俺は幸せなのだから。

 

いいね!した人  |  コメント(0)
NEW !
テーマ:

ぱちぱち、と瞼を瞬かせながら そいつは俺に聞き返した。

 

 

「あぁ・・・、ほら、キスシーンあるし・・・」

 

「・・・・・あ、あるよ。それくらい・・・・。だから 遠慮とかしないでいいからね」

 

 

と言ったそいつは 顔を真っ赤にして涙目で・・・震える声で虚勢を張っているのはバレバレだった。

 

 

・・・やばい・・・かわいすぎるだろ・・・

 

 

俺は衝動を抑えることができず そっとくちびるが触れるか触れないかくらい合わせた。

 

俺だって・・・それだけでも心が震えるのは初めてで『恋をしている』と理解してしまった。

 

 

くちびるを離しても きょとん、としたまま動かないそいつに 俺は

 

 

「予行練習・・・。いいだろ? 「はじめて」じゃないんだし」

 

 

と微笑んだ。

 

 

「・・・・・び・・・びっくりしただけだよっっ。キスくらい・・・」

 

「俺は・・・すごく興奮した」

 

 

「・・・・え?」

 

「・・・・「はじめて」を御馳走様でした」

 

 

「だから・・・はじめて・・・じゃないって・・・」

 

 

と言い張るそいつがかわいくて愛しくて・・・純白で真っ白なそいつをだれにも渡したくないな、と思った。

 

 

 

いいね!した人  |  コメント(1)

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。