本日9月26日(月)より、いよいよキャロットクラブの2次募集申込受付が開始されました。

申込受付期間は5日間。来週の今頃には結果で一喜一憂している頃でしょう。

短い期間ですが、新規入会チャレンジを楽しみたいと思います。

 

 

さて今回は、2次募集馬5頭のうち、中央所属の3頭について、独断と偏見による見解と分析の結果を述べていきたいと思います。

皆さんのご意見も是非知りたいので、私と同じく新規チャレンジをしている方やキャロット先輩の諸兄は是非是非コメント欄にて色々と教えて下さいな!

 

 

 

 

ミリッサの21(牡) 

5,000万円(一口12.5万円)

父ロードカナロア(母父ダイワメジャー)

3月1日生

 

馬体重:387kg 

体高:143.5cm 

胸囲:164.5cm 

管囲:19.9cm 

予定育成牧場:NF早来

所属厩舎:[美]高橋文雅

 

【血統】

母はキャロットで募集され17戦4勝。

ノーザン生産牝馬のリミットである6歳3月まで走り続けた孝行馬でした。本馬が初仔になります。

 

祖母シンハリーズはデルマーオークス(米GⅠ)を勝利。

母の兄姉には、オークス馬シンハライト、GⅢマーメイドSを制したリラヴァティ、GⅢラジオNIKKEI賞の覇者アダムスピークら、3頭の重賞馬がいます。

 

父ロードカナロア×母父ダイワメジャーの組み合わせは、28頭のサンプルで勝ち上がり率29%ダウンAEI0.82ダウンと成績は振るいません。

血統表に目を移すと、母系からSadler's Wellsを混ぜることで、カナロアが持つBold Ruler由来の緩さを解消しようとする配合。

Northern Dancerのクロスは、Storm Bird(米国系)×ノーザンテースト(日本)×Sadler's Wells(欧州系)を結合する役割を持ちます。まとまりのある配合ですね。

 

 

【馬体】

〇良い点

・飛節はよく伸び、歩きのリズムも〇。

・トモの容積は及第点。成長に期待

・手先にクッションが効いており、芝適正が期待出来る

 

〇気になる点

・前後共に可動域はイマイチ

・パワーには欠ける歩様

・左後脚が旋回気味に出てくる。後肢が頼りなく、繋ぎも緩いことから脚元に不安あり

・体高の低さは歩様動画、静止画共に非常に目立つ

 

飛節が良く伸びる歩様で、静止画よりも歩かせた方が見栄えがする点は好印象ですね。

一方で、体高の低さは動画でも顕著であり、この部分が成長して解消されるか否かは賭けになるでしょう。

また、繋ぎがかなり緩いように見えるため、ケガのリスクは常に付きまとうものと思われます。

 

 

【総論】

2次募集の残口馬の中で、ひとつでも多く勝てる馬という観点から見た場合は、ミリッサの21が一番可能性が高い馬だと思います。

一方で、成長度合いに対する賭けの要素は大きく、かつケガのリスクも付きまとうことは承知の上での出資申込が必要になるでしょう。

 

何より、総額5,000万円の高額馬ですから、回収率の面では相応の覚悟は必要になると思います。

高価格ですが走る可能性は5頭の中では一番高いという意味でも、投機的リスクは最も高い馬ですね。

 

 

 

 

タイムハンドラーの21(牝)

  • 2,000万円(一口5万円)
  • 父モーリス(母父ディープブリランテ)
  • 2月6日生
 
  • 馬体重:403kg 
  • 体高:149cm 
  • 胸囲:172.5cm 
  • 管囲:18.6cm 
  • 予定育成牧場:追分Fリリーバレー
  • 所属厩舎:[美]栗田徹
  •  
【血統】
母はサンデーで募集され7戦0勝で未勝利引退。本馬が初仔です。
叔父にGⅠホープフルSを勝ったタイムフライヤー、ファミリーからはダートGⅠを5勝したタイムパラドックスが出ています。
 
父はノーザンファームがかなり力を入れてバックアップしているモーリス
現2歳が3世代目で、初年度産駒からピクシーナイト(スプリンターズS)が出ましたが、GⅠ馬はこの一頭のみ。集めている肌の質から見ると、現時点では成績は振るいません。
秋競馬でジャックドール(4歳牡)の活躍に期待がかかります。
 
個人的にですが、モーリスはコテコテのコルトサイアー男性トイレだと思っていて、牝馬に出た時点で普段であれば出資意欲は3割減です(この2次募集ではそうも言ってられませんが)。
一口DBのデータでも、重賞馬排出率(牡3.1%、牝0.6%)AEI(牡1.07、牝0.52)と圧倒的に牡馬優勢ですね。
父モーリス×母父サンデー系は勝ち上がり率39%、AEI0.76と標準値です。
 
 
クロスが5本(サンデーサイレンス4×4、Alzao5×4、Roberto5×4、Lyphard5×5、Riverman5×5)発生しており、ちょっとインブリードは濃すぎるかなといった印象。
 
Hale to Reason主導ですがRobertoの5×4クロスが重たく、芝で切れるタイプというよりかはダートで粘り込むタイプが想定されます。
AlzaoLypardサンデーサイレンスでスピードの血は十分供給されているように見えますね。
 
Sadler's WellsNureyevLypardの5×5クロスですから、明確にパワータイプといった血統表です。
 
 

【馬体】

良い点

・モーリス産駒らしく踏み込みは力強い

・ウォーキング中も落ち着いており、初仔だが気性は良さそう

・立派な腹袋で成長力に期待

 

気になる点

・前後ともに可動域はイマイチ

・飛節の伸びは△

・手先のクッション性が乏しく、芝よりはダート馬に出る可能性が高い

 

歩様を見る限りは捌きが硬く、やはり芝よりはダート馬かなといった印象です。

踏み込みは力強く、前駆のボリュームは父モーリスの良さが出ており強調点ですね。

 

その一方で、母5歳時の初仔ということもあり、全体的に小さく出ている印象。

ダート牝馬の可能性を加味すると、サイズに欠けるのは明確なデメリットです。早生まれですし、サイズの上積みはどうかな?といったところ。

 

一口DBの馬体重シミュレーションではデビュー馬体重が420kg前後と出ており、概ねこれくらいのサイズでのデビューとなる恐れはあります。

 

 

 

【総論】

個人的には、未勝利で終わる可能性も加味して出資申込をする必要のある馬だという印象でした。

 

モーリス産駒は晩成傾向にあり、やはり焦点は1つ勝てるかどうかです。

その点、2月の早生まれである点はプラスですが、馬格に欠けるダート牝馬として、上積みがどこまで見込めるかという点には疑問符を付けざるを得ないかなと。

 

モーリス牝馬、初仔ながら濃いインブリードという点も個人的には減点要素となってしまいます。

 

一方で、ミリッサ21と異なり募集価格は一口5万円と手を出しやすい価格であり、仮に走らなかったとしても投資という側面からのリスクは比較的低いと言えますね。

 

 

 

モアザンセイクリッドの21(牝)

2,000万円(一口5万円)

父リアルスティール(母父More Than Ready)

5月5日生

 

馬体重:400kg 

体高:156.5cm 

胸囲:170cm 

管囲:18.7cm 

予定育成牧場:NF早来

所属厩舎:[美]勢司和浩

 

【血統】

母はオーストラリアで5勝。NZオークス(豪GⅠ)を含む重賞3勝をマークしました。本馬は母12歳時の4番仔になります。

曾祖母まで遡ってもブラックタイプは本馬の母のみであり、牝系としての活力はそこまでといった印象。

 

兄姉からも勝ち上がり馬は出ていません。嫌われた理由の一つでしょうか。

1つ下のドゥレッツァ(2歳牡/父ドゥラメンテ)は9/19(月)の中山芝2,000mでデビューし勝ち馬から4馬身離された3着(1人気)。

次走の内容次第ではありますが、勝ち上がりに期待がかかります。

 

リアルスティールは現2歳世代がファーストクロップ。新馬戦を快勝し、牡馬クラシック候補とされるフェイトを送り出しています。

初年度から170頭が種付され、今年も151頭。種付料も200万円→300万円に増額されており、社台スタリオンの期待が伺えます。

 

 

ディープ系と相性の良いHaloDanzigの血を母系から供給。

Northern Dancerを入念に結合させており、ディープ系に乏しい先行力とスピード能力を増幅させる配合に見えます。

 

父サンデーサイレンス系×母父More Than Readyの組み合わせでは、GⅢキーンランドCを制したナックビーナス(父ダイワメジャー)、障害OP勝ちのあるトワイライトタイム(父マンハッタンカフェ)が出ています。

勝ち上がり率53%アップAEI2.08アップと相性の良い組み合わせですね。

 

 

【馬体】

○良い点

・手足が長く、馬体のバランスが良い。トモ高で更なる成長の期待も

・手先のクッション性はまずまず

・飛節の伸びは及第点

・中央募集馬3頭の中では一番足元が丈夫そう

 

○気になる点

・前後ともに可動域はイマイチ

・全体的にパワー不足で非力な印象。トモも薄く筋肉量に乏しい

・首の使い方がイマイチで歩様のリズム感は▲

 

 

手足がスラッと長く、馬体のバランスとしては好みです。芝中距離に適性を見たいですね。

その一方、前後ともにパワー不足な感じは否めず、中山や東京といった急坂のあるコース適性には、現時点では懸念があります。

美浦所属なので、これは大きなマイナスポイント。

 

また、パワー不足の懸念からダートでの潰しが効かない可能性が高いため、芝で頭打ちとなった時の変わり身が期待しにくい恐れがあるのは、一口的にはマイナスですね。

 

管囲は18.7cmとかなり細めですが、歩かせてみた感じではそこまで脚元に大きな不安は感じませんでした。

もちろんリスクはありますが、牝馬ですし気にし過ぎても……といったところでしょうか。

 

 

【総論】

遅生まれでトモ高と、まだまだ変身の余地は残しています。管囲18.7cmという数字にさえ目を瞑れるのであれば、面白い一頭かなと思いますね。

 

まだまだサンプルの少ないリアルスティール産駒ということで、博打要素は強いかもしれませんが、募集価格は一口5万円とリーズナブルな部類。

 

ローリスク・ミドルリターンな賭けと考えれば、新規入会チャレンジ用の馬としては部が良いように感じます。

 

 

 

 

以上、中央所属馬3頭でした。

次回は地方所属馬2頭について考えたいと思います。