日本語アレコレの索引(日々増殖中)【33】
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mixi日記2024年06月10日から。
テーマサイトは下記。
ネット上の知り合いが下記のようなブログを書いた。
【「詰将棋」の怪】
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===========引用開始
将棋用語がどうもよくわからない。
「詰む」というのはどちらの立場の言葉なんだろう?
「詰ます」とも言うし。
「詰ます」は攻め手しか使わない使役形だから、そうすると「詰む」は受け手の言葉だということになる。
五段活用動詞だ。
あれ?
「詰んだ」って、攻め手にも使わないかなあ?
でも「人生詰んだ」といえばにっちもさっちもいかない、手の打ちようがない状態を表すし。
それから「詰める」もある。
これは下一段動詞。
命令形は「詰めろ」
攻め手優勢の、手を打たないと私の勝ちですよ、という状態。
「詰将棋」は(つめしょうぎ)としか読まない。
(つみしょうぎ)とか
(つまししょうぎ)
などとは言わないし。
下一段動詞の「詰める」は攻め手の立場だとは思うけど、五段動詞「詰む」はよくわからない。
受け手の立場なのかなあ~。
「あと一手で詰みます」といえば攻め手が言っている感じだし。
将棋のプロはどう捉えているんだろう。
#詰め将棋#詰む#詰ます#詰める#詰めろ#攻め手
===========引用終了
意見を求められたのだが、これはかなりメンドーな話になる。
当方は全盛期には一応アマ有段者の棋力があった。実戦を離れて久しいのでいまは……。
ただ、棋力とはあまり関係ない話だと思う。
たぶん、プロ棋士だってこういうことばを相当いい加減に使っている。(←オイ!)
活用のことを考えるとメンドくささが5割増しになりそうなので、考えない。(←オイ!×2)
「詰む」は元々は(たぶん)守備側のことば。
これに対応する攻撃側のことばは、たぶん「詰ませる/詰ます」。「詰める」もアリかも。
「詰む」の過去形が「詰んだ」。近年、一般用語としても使われるようになった。通常は守備側(「詰む」側)限定。ただし、「これでアイツも詰んだな」(客観)あたりは使えそう。攻撃側が「これでアイツも詰んだな」と言うのはレアケースだろう。「チェックメイト」ならアリ。
でも攻撃側が読んでいる最中に「詰み(筋)がある」なんて言う。当然「詰む」とも言う。読みの途中に「これで詰みだろう」「これで詰んだな」などとも考える。そう考えると「詰む」は攻守兼用?
守備側特有のことばだと「詰まされる」かなぁ。これは「詰ます」の受身? 「詰ませる」の受身は何?
先に〈「詰める」もありかも〉と書いたが、当方の感覚ではナシ。
以前、「詰み(筋)がある」ことを「詰めがある」と言えるか否か、mixiのトピでやり取りしたことがある。たしか、フツーは「詰みがある」だけど「詰めがある」でもいいのでは、ということになった(どこだったろう、見つからない)。(←ほらいい加減)
当方の感覚では「詰めがある」とは言わないけど、例外は「詰将棋」。これは「つめしょうぎ」としか言わない。論理的に考えると「詰ませ将棋」だと思うが、そうは言わない。(←やっぱりいい加減)
「詰めろ」は、文法的に考えると「詰める」の命令形だろう。
師匠が弟子に詰将棋を示して「これを詰めろ」と言うか……言わないよな。「これを詰ませて(詰まして)みろ」かな。
将棋用語の「詰めろ」の意味は、「何か受けないと詰みますよ」。それがなんで命令形になるのかは知らない。通常は攻撃側のことば。守備側は「詰めろをかけられた」なんだけど、「詰めろがかかった」とも言える。(←たしかにいい加減)