下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【19】
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mixi日記2017年10月01日から
直接的には下記の続き。
【ご利用いただける 資料〈1〉】
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うーん。
いつまでも放置してもいられないから、そろそろ本題に……と思ったら、【資料〈2〉】をアップしていなかった。
おかしいなぁ。アップしたつもりなんだけど。
しかたがないので、もう一回?書く。
敬語の問題と言うとバイブルにしている『敬語再入門』を見ればたいてい出ているのだが、「ご利用いただける」に関しては見つからない。しかたがないので、重いほうの『敬語』を読み返した。貴重な発見がいくつかあったが、「ご利用いただける」に関する記述が見つからない。唯一関係ありそうなのは下記かも。
【改訂版】 読書感想文/『敬語』(菊地康人/講談社学術文庫/1997年2月10日第1刷発行)──予想していたことではあるが……。
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===========引用開始
【引用部】(201709追記) ※【 】は原文では傍線
たとえばウェイトレスが客に
ル パンとライス、どちらをいただきますか。
と聞いたり、商品(食品)に
レ 冷やすと【おいしくいただけます】。
と書いてあったりするのは、それぞれ「どちらを召しあがりますか」「おいしくめしあがれます」と言うべきところである。なお、レの場合、
ロ 冷やすとおいしく【お召しあがりいただけます】。
ならば正しい。これは、会社側として客に「おいしく食べてもらえる」という内容を敬語で述べたもので、「食べる」の意味上の主語は客なので尊敬語「召しあがる」を使い、「……てもらう」の主語は会社なので謙譲語「いただく」を使った的確な使い方である。やや過剰敬語的だと感じる向きもあるようだが、私の語感では別に過剰敬語という感じはない。(P.228)
おそらく 「ご利用いただけます」に関連しそうな記述はここだけ。
===========引用終了
そうなんだろうね。でもけっこう微妙な気がする。
もっとはっきりするのは、〈1〉で書いた下記だろう。これを1)にする。
(朝礼で店舗のマネージャーが店員に)
「きょうのトイレの清掃はパーフェクトです。これで(私どもが)客に気持ちよく利用してもらえる」
これを敬語にしたのが、
1)きょうのトイレの清掃はパーフェクトです。これで(私どもが)お客様に気持ちよくご利用いただけます。
これはなかなか適確な例だな(どうせ誰も言ってくれないから自分で書いておく)。例によって、「ご利用」にしたら「して」をつけてはいけない。
↑の『敬語』の例はどうなんだろう。
2)冷やすと(私どもがお客様に)おいしくお召しあがりいただけます
こういう解釈ができるからOKという解釈をするとさぁ。
3)(私どもがお客様に)カードをご利用いただけます
4)(私どもがお客様に)電車にご乗車いただけます
5)(私どもがお客様に)この車両ではおタバコはおすいいただけません
全部OKと言えなくもないのでは。
あくまでも(私どもがお客様に)でないとダメだろう。(お客様が)と解釈できるのはマズいのでは。
そう考えると、2)はグレーゾーン。3)~5)は限りなくXでは。
ただ、これは論理的に厳密に考えれば……って話で、現実には1)~4)あたりは曖昧なまま許容されているのでは。5)は(お客様が)としか思えないから、さすがにダメだろうな。
#日本語 #敬語 #誤用 #慣用句 #言葉 #問題 #間違い #二重敬語
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