tobiのブログ

 フリーランスの編集者兼ライターです。
 主として日本語関係のことを書いています。


テーマ:
 下記の仲間。 
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【18】 
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1955992054&owner_id=5019671 

mixi日記2017年月日から 

 テーマサイトは下記。 
【破格、は”相場より並外れて安い場合”にのみ使い、”相場より並外れて高い場合”には使わない。ホント?】 
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9636447.html 
===========引用開始 
私が、とあるモノの値段が相場より以上に高かったことを指して 
「破格の値段だね」 
といったところ、友人から 
「その使い方は誤りだ。モノの値段に破格を使う場合は 
”相場より並外れて安いこと” 
だけを指し、 
”相場より並外れて高いこと” 
には破格は使わない」 

私が異議を唱えたところ、友人は 
「だから、値段に対して破格を使う場合、 
破格の値段、破格値、としか表現しないだろ? 
それは”相場より安い場合”と決まっているからだ。 
もしも君の言う通り、相場より並外れて高い場合にも破格を使えるならば 
”破格の安さ”、”破格の高さ” 
といちいち、相場より高いのか、安いのか、を表さねばならない。 
でもそうした表現はキチンとした文章や新聞記事やニュースでは見たことがないだろ。 
それはなぜか? それは破格、とは 
”相場より並外れて安い場合”にのみ使い、 
”相場より並外れて高い場合”には使わない 
って決まっているからさ」 
と言いました。 


果たして友人の説明は正しいでしょうか?  
===========引用終了 

 結論だけを書くなら、質問者のご友人は間違っていて、最大の原因が辞書をひかないから、ってことになる。ただ、ご友人に同情するする気持ちもなくはない。 
 まず辞書をひけばわかるかと言うと、「間違っている」ってことはわかっても、それ以上は……。 
 これは辞書の限界ってヤツだろう。 
 先行コメントに辞書の引用がいくつかある(数えるほどしかない?)が、これでは「どちらにも使える」としか言えないはず。 
 関連しそうな辞書の引用は末尾にまとめる。 
 こうなると話は俄然おもしろくなる。まぁ、元々辞書さえひけば片づくような話にはあまり興味がないんだけど。 

「破格」自体はニュートラルな言葉(のはず)。マイナスの場合も、プラスの場合も使える。 
 ↓の『大辞泉』の「2」はあまり一般的な使い方ではないので、無視する。 
 まず考えなければならないのは、「1」のときに「破格」の対象がどんなものかということ。 
『大辞泉』の例は1つだけ。1)「破格な(の)安値」 
『大辞林』の例は2つだけ。2)「破格の昇進」「破格の安値」 
 いくらなんでもさぁ。まぁ、当方が考えてもこんなものかも(泣)。 
 先行コメントから探す。 
3)破格の優遇 
4)破格な金遣ひ 
5)芸術は凡て破格でなけれ 

 4)や5)はあまり言わないのでは……。 
 当方が思い浮かぶのは「待遇」の類か「価格」の類。 
 なぜか「待遇」の場合は、プラスしか使えないような。「破格の昇進」「破格の出世」「破格の抜擢」……etc. はあっても、「破格の降格」はないだろう。 
 これが「価格」になると、辞書にあるとおり、まず「破格の安値」が想起される。論理的には「破格の高値」もありうるが、まず使わないのでは。毎年ニュースになる初セリのマグロの高値は「破格の高値」と言うより「ご祝儀相場」とか言うのでは。めったにないことだし、ほかにも「過去最高値」「前代未聞」とかいろいろあるから、「破格の高値」の使用例は少ないのでは。検索結果は下記。 
 “破格の高値”のヒット数は“破格の安値”の3分の1強か。ずいぶんある、とも言える。でもこれは、「破格(の価格)」と言っただけで「安い」を意味する使い方が圧倒的に多いせいって気もする。 
 質問者のご友人が勘違いした理由(と思われること)をランダムにあげていく。 

【A】なんとなくそんな雰囲気 
 ↓の辞書の例文も「破格の安値」。世間で使われるのもそういう例が多い。だからマイナスにしか使えないと思い込んだのでは。「待遇」の場合はたいていプラスだってことに気づけば、もう少し考えたと思う。 

【B】いいほうの「破格」はほかにもある 
 先にあげた「前代未聞」はニュートルだろう。「前代未聞の快挙」もあれば「前代未聞の醜聞」もある。 
「破天荒」(昨今のように単に「型破り」の意味で使うのは誤用だろう)は、プラス限定だろうな(本来は)。 
 プラスのニュアンスが強い言葉には「別格」「格別」などがある。 
 これは↓の『類語例解辞典』を見てほしい。 
【2】「格別」は、よいことに対して使われる場合が多い。 
【3】「別格」は、定められた格式とは別であること。また、他とは別のよい扱いを受けること。 
 らしい。マイナスのニュアンスで使えるかな。よくわからないんで辞書を信じてパスする。 
 このように、プラスに使う言葉はほかにあるんで、「破格」はマイナスだと思い込んだ?  

【C】破格の「格」は「価格」のこと? 
 ちょっと検索すればわかるが、質問サイトに同様の質問が多数出ている。どうやら「破格」=「価格を破る」と考えている人が多いらしい。ここまで行くと、「価格破壊」との混同も容易に想像できる。「破る」と「壊す」は近いよね。そうなると、「破格の高値」なんてあるわけない、って話もよーくわかる。 
 辞書をひけばすぐわかる誤解なんだけど、こういうホニャララな話はすぐに広まる。ヤレヤレ。 

【“破格の高値”】の検索結果。 
約 10,700 件 
https://www.google.co.jp/search?client=safari&rls=en&q=%E7%A0%B4%E6%A0%BC%E3%81%AE%E9%AB%98%E5%80%A4&ie=UTF-8&oe=UTF-8&gfe_rd=cr&ei=WUOkWKfDIMyQ8QfhoKuoAQ#q=%E2%80%9C%E7%A0%B4%E6%A0%BC%E3%81%AE%E9%AB%98%E5%80%A4%E2%80%9D 

【“破格の安値”】の検索結果。 
約 28,600 件 
https://www.google.co.jp/search?q=%E2%80%9C%E7%A0%B4%E6%A0%BC%E3%81%AE%E5%AE%89%E5%80%A4%E2%80%9D&cad=h 

https://kotobank.jp/word/%E7%A0%B4%E6%A0%BC-599765#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89 
===========引用開始 
デジタル大辞泉の解説 
は‐かく【破格】 

[名・形動] 
1 しきたりや通例を破って、並はずれていること。また、そのさま。「破格な(の)安値」 
2 詩や文章などで、普通のきまりからはずれていること。また、そのさま。「破格な(の)文体」 
===========引用終了 

https://kotobank.jp/word/%E5%88%A5%E6%A0%BC-624984#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89 
===========引用開始 
デジタル大辞泉の解説 
べっ‐かく【別格】 

定められている格式に拘束されないこと。特別の取り扱いをすること。「会社で別格の扱いを受ける」 
===========引用終了 

https://kotobank.jp/word/%E6%A0%BC%E5%88%A5-460733#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89 
===========引用開始 
デジタル大辞泉の解説 
かく‐べつ【格別/各別】 

[名・形動] 
1 普通の場合とは程度・事柄が違っていること。また、そのさま。格段の違いがあるさま。特別。「―な(の)努力」「―にひいきする」「冬の夜の鍋の味は―だ」 
2 それぞれ別であること。また、それぞれ別に行うこと。 
「野郎ぐるひの太鼓五人、女郎ぐるひの末社五人、―にきはめ」〈浮・敗毒散・三〉 
[副] 
1 程度のはなはだしいさま。また、特に他と区別されるさま。特別。とりたてて。「今日は―寒い」「―言うことはない」 
2 普通とは違う、別の扱いがなされるさま。別として。ともかくとして。「子供なら―、大人の行為としては許せない」 
[用法]格別・格段――「この会社の技術力は格別(格段)に優れている」「この店の料理は格別(格段)にうまい」のように相通じて用いられるが、「格別」は他と比べて特にまさっている場合に用い、「格段」は他との違いがかなり大きい場合に用いる、というような意識の違いがある。◇したがって、「格別に変わったこともなかった」のような場合は「格段」を用いないし、「技量に格段の違いがある」では、ふつう「格別」と置き換えられない。◇類似の語に「特別」がある。「今日は特別暑い」「今日は特別変わったこともなかった」など「格別」と同じように用いられるが、「特別にあつらえる」のような場合は、「格別」「格段」を用いない。 
===========引用終了 

http://dictionary.goo.ne.jp/thsrs/17029/meaning/m0u/%E5%88%A5%E6%A0%BC/ 
『類語例解辞典』 
===========引用開始 
特別(とくべつ)/格別(かくべつ)/別格(べっかく)/特殊(とくしゅ) 

[共通する意味] 
★他のものとは違っていること。 
[英] 
special《形》 
[使い方] 
〔特別〕(形動・副) 
▽特別な扱いはしないでほしい 
▽特別に安くしてやろう 
▽この店のケーキは特別おいしい 
〔格別〕(名・形動・副) 
▽今年の梅の美しさは格別だ 
▽格別の御厚意ありがとう存じます 
▽格別変わったところはない 
〔別格〕 
▽別格の待遇を受ける 
▽彼だけは別格だ 
〔特殊〕(名・形動) 
▽特殊な道具を使用する 
[使い分け] 
【1】「特別」は、普通一般とは何かしら違っているさま。よいことにも悪いことにも使われる。 
【2】「格別」は、よいことに対して使われる場合が多い。 
【3】「別格」は、定められた格式とは別であること。また、他とは別のよい扱いを受けること。 
【4】「特殊」は、普通とは異なっていること。 
[反対語] 
▼特別⇔普通 
[分類コード] 
918-26→分類一覧 
===========引用終了

 

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