「目を閉じておいでよ」
「負けるもんか」
2曲続けて
ラジオから流れて来た今夜。
まわりは
光GENJIだ
なんだと騒いでいる最中
バービーボーイズが
大好きだったなんて
とんでもなく
マセガキだったなぁと
改めてしみじみ。
幼少の頃に
聞いてたのと
大人になってから
こうして聴くのと
違う。
否
根源は
違わないのだろうけど
なんかこう
染み込んでくる
深みと浸透感が違う。
「あれ…?知ってる」
そんな感じ。
本能と本音と
自由奔放さが
不安や建前や
誰かの所有物という現実を
飛び越える女の瞬間。
慣れた様で
何処か憎らしくて
悔しいけれど刺激的な男。
そんな
乱雑だと思った男が
「目を閉じろ」という。
これは
一周も
二周もした
究極の優しさ。
自分はあくまで
自分のやり方で。
明るいとか
アイツと違うとか
そんな言い訳が
邪魔をするのなら
目を閉じろ。
その優しさは
女を根底から
大きく抱きしめる。
そして
とてつもない
安心感に変わる。
嗚呼
腹が立つ。
悔しいと
抵抗しながら
腕を回している。
悔しいけれど
良い男。
きっと
こうゆう男を
女は一生忘れない。
そして
片目でも
開いてしまった女は
もう両目が開くまで
止まらないし止まれない。
こんなセリフを
胸に忍ばせながら。
「負けるもんか」
「勝てるもんか」
「かまうもんか」
正反対に見える
この2曲の女は
きっと
同じ女で
どんな
女の中にも居る
女の正体。
洒落た男と女の駆け引きを
あの頃の少女は
バービーから教わったのか否か。
そう
深く
染み込ませると
恥ずかしくもあり
同時に
嬉しくもある。
この
知ってる感じ。経験や体験が醍醐味の
人間に生まれて来たからには。
バカな振りして
目を閉じたもん勝ち。
「目を閉じておいでよ」