リビングにアナログの電池式壁掛け時計があります。

恐らく30年以上、その住所地をも変えながら時を刻み、そして勿論今も現役。愚息よりも長く家族と生活を共にしており、私達に時を示してくれています。


この時計は電波時計ではないので、適宜時間の調整が必要で、それをしないと、少しずつ時間が「前」にずれていきます。

私はできれば秒単位での正確な表示を求めるのですが、無論それは不可なので、以前、5分近く時間が進んだタイミングで、ある程度正確な時間に針の位置を修正しました。


しかしこの修正が、黒毛和牛子さん(妻)には不評。すなわち、時計が進んだ状態で表示されている方を好みます。「まだ余裕がある」という安心感が時計を進めておく事で得られるらしいのです。


私としては、正確な時間の方が尚更判断がし易いのですが、リビングの時計の事なので、ここは妻の希望を優先しています。従って基本的に我が家のリビングの時計は3分程度進んだ状態で時を刻みます。


この前の土曜日の夕方、妙にバタバタしている妻が居ました。理由は、頼りにしているリビングの「その」時計が止まっていて、「まだまだ余裕がある」という感覚から、「マズい遅れる!」という感覚に180度変わった事が原因でした。

そりゃ大変でしょう。つまり3分余分にやばい状況な訳なので。


そう言えば、この前電池変えたのって、いつだっただろう?


すぐに交換を試みた私ですが、生憎、単2乾電池(2本)が一つもない事がわかりました。

それゆえに、新しいアルカリ乾電池が入るまで、時計も暫く夏休みならぬ梅雨休み、となった訳です。

恐らく数年ぶりの「休み」ですから、労働基準監督署が知ったら大変大変。


という事で、無事に翌日の日曜日には電池交換を終えて、例によって早めの時を、継続して刻んでくれています。


電池交換をして改めて思い出したのですが、この時計、実は1時間毎に柔らかい音楽を奏でるお仕事もするんです。この音楽を何ヶ月(あるいは1年以上?」聞いた記憶がない事から推察するに、少ない食糧を節約しながら、可能な限り時を刻むべく最重要な仕事の継続に尽力をして、そして、力尽きた…。


そんなドラマが、先週の土曜日には人知れず行われていた訳で…。

ホントごめんなさい!!