のび太の秘密トンネル[★★]
[初出誌] 『秘密のぬけ穴…』、「小学六年生」1978年12月号、10頁、730日コマ
[単行本] 『のび太の秘密トンネル』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第19巻」1980年7月25日 初版第1刷発行、10頁、74コマ
[大全集] 『のび太の秘密トンネル』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 6」2010年3月30日 初版第1刷発行、10頁、74コマ
【初出誌vs.大全集】‘
タイトル『秘密のぬけ穴…』が『のび太の秘密トンネル』に変更
「空地までのぬけ穴がほしい」が「うちの庭までのぬけあながほしい」に変更[530(7)]
「なんで水がでてくるんだよ」が「なんでお湯が出てくるんだよ」に変更[537(3)]
「文字なし」コマ挿入[537(4)]
[梗概] のび太はママから「のびちゃん!!」と呼びつけられたので、サッと押し入れに隠れたが、簡単に見つかってしまった。そして、「ガミ ガミ ガミ」といつものお説教を長時間食らってしまった。
のび太は映画のように、危うくなると、サッと身を隠すことのできるような秘密の抜け穴を、作ることができないかとドラえもんに相談している。実にくだらないことを思いつくなと感心しながら、ドラえもんはひみつ道具『スペースイーター』を出している。
のび太が部屋から庭までの抜け穴を作ってもらうと、ドアに大きな穴を開けたので、ママに叱られるとビビッてしまった。しかし、外側から見ると何ともなく、さらに、「スペースイーター」は超空間を食べて穴を開けるため、いとも簡単に抜け穴を自由自在につくることができた。
実験のため、「ママ~。かくしてたけど、こないだのテストも0点だったよ」と叫ぶと、ママが階段を「ドタ ドタ」とのぼって、部屋に入ったが、のび太を見つけることができなかった。「クス クス」と庭から声が聞こえたので、おりていったけれども、どこにものび太は見つかりませんでした。
空き地まで抜け穴を作って、遊びに行くと、ジャイアンがのび太から奪ったマンガを十円で見せようとしていた。そこで、石をジャイアンに「ゴチン」とぶつけて、抜け穴から帰ってきた。
ジャイアンの家まで抜け穴を作って、奪われた本を五冊取り返してきた。抜け穴に隠れていると、ジャイアンが帰ってきたので、「マンガの本、どうした?」と尋ねると、「おう、スネ夫に百円でかしたぞ」と答えたあと、「だ、だ、だれだっ」と怒鳴っていた。
スネ夫の家に抜け穴を作って、おやつのまんじゅうをいただき、その上、のび太の奪われたおもしろいマンガを取り戻すのに成功した。しずちゃんにおもしろいマンガを貸すために、抜け穴を掘ると、その穴から、「ゴボ ゴボ」と水があふれて出てきた。
抜け穴を通ってしずちゃんの家に行くと、浴室に出てしまった。「信じてほしいんだけど、ぼくはけっしてこんなつもりじゃなく…」と懸命に弁明したけれども、お風呂で体を洗っていたしずちゃんから「いいわけはいいから、帰って!!」ときつく言われてしまった。
[S0669・A1908・067812]