面食いカメラ[★★]
【道具解説】 ひみつ道具である『面食いカメラ』は「きれいな顔が好きなんだ。みにくいのやこっけいな顔など、ひょうじゅん以下のは映らない」といった、とてもシビアなカメラである。
【使用目的】 珍しいカメラであったが、ドラえもんは「面食いカメラ」をなかなか使いたがらなかった。
【使用結果】 ドラえもんがきずついてもしらないと言ったが、のび太は「お、おもしろい。とってもらおうじゃないか」とチャレンジしてきたので、「カシャ パッ ペッ」と写して出して見ると、「それみろ、いわんこっちゃない」という結果になった。
のび太が「じゃ、きみはどうなんだ!」と写そうとすると、ドラえもんは「とるならちょっと待ってくれ」と、階段を「ドタ ドタ」と逃げながら降りている。
のび太のママが「美容院に行ってきたところなの。一枚写してもらおうかしら」とリクエストしたが、のび太はキッパリと、「ぼくにはできません。そんなざんこくなこと」と断っている。
しずちゃんはなんだか怖いと言いながらも、のび太に写してもらうと、はっきりと写り、ニコニコ顔でああよかったと感想を漏らしている。一方、スネ夫も顔が写らないので、悔し涙を流していた。
そこへ、ドラえもんが頬紅と口紅をつけ、まつげをかいてやってきて、写してもらおうとした。しかし、ジャイアンの番であるというので、ドラえもんは心配になって、「うぬぼれ屋のジャイアンがどんなにいかりまくるか、そうぞうつかないのか」とのび太をたしなめている。
その上、「きみがなぐられることはもちろんだが、カメラもめちゃくちゃに…」と注意すると、カメラは「ギク」と驚いている。
ジャイアンが「なにぐずぐずしてやがる。さっさととらねえとカメラをぶっこわすぞ!」と脅してきたので、写すとジャイアンの顔がバッチリ写っていた。勝ち誇ったジャイアンは、口をあんぐり開けたスネ夫としずちゃんの目の前で、「やっぱり! おれがきれいだってことは、科学的にしょうめいされたんだ」と豪語している。
困惑したドラえもんの隣で、のび太は「カメラのくせに、心にもないおべっかを…」と、カメラにつぶやいている。
[S06184・A08131・037506:305]