けん銃王コンテスト[★★★]

[初出誌] 『けん銃王コンテスト』、「小学六年生」19761月号、10頁、63コマ

[単行本]  『けん銃王コンテスト』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第12巻」19761225日 初版第1刷発行、11頁、73コマ

[大全集] 『けん銃王コンテスト』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 320091028日 初版第1刷発行、11頁、73コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 「バン ババン バン」コマ挿入[607(5)]

「へたとはなんだっ」、「よしこうなったら」、「のび太からやっちまえ!!」コマ挿入[607(7)]

「やる?」コマ挿入[607(8)]

 

「ヒュウ」コマ挿入[608(4)]

「ウフフフフ……」コマ挿入[609(1)]

「ヌウ」コマ挿入[609(2)]

「どこをねらってほしい?」、「頭か?胸か?」、「フフフフ……フフフフフ」コマ挿入[609(6)]

 

「文字なし」コマ挿入[609(7)]

「いくぜ!!」コマ挿入[609(8)]

「ダッ」コマ挿入[609(9)]

 

[梗概] スネ夫は「ルガーオートマチック1908」、男の子は「ワルサーPPK」、ジャイアンはワイアットアープの名銃「バンドラインスペシャル」を使って、広場で拳銃遊びをしていた。のび太のモデルガンはなんだと尋ねられたが、「いいとししてピストルごっこでもあるまい」と言いながらも、家に帰って押し入れから拳銃を探し出した。

 

 この券銃を使って、テーブルに立てた五本の鉛筆を「スポン スポン…」と撃ち倒したので、ドラえもんから「百発百中じゃないか!! だれでも何かとりえがあるもんだねえ。こういうくだらないことだと、きみはじつにうまい」と腹の立つほめ方をされた。

 

  のび太が「アメリカの西部に生まれていたら、ガンマンとして歴史に名をのこしていたとおもうよ」と力説するので、そのチャンスを作るため、ドラえもんはひみつ道具『空気ピストル』を出している。

 

 手の先に「空気ピストル」の液を塗り、乾かして「バン」というと、超音速ジェット機のなみの衝撃波で相手を倒して気絶させるものである。

 

  広場で、ジャイアンたちが拳銃ごっこで遊んでいた。のび太がみんなの前で、「空気ピストル」である十本のゆびを使って、十枚の木の葉を「バンバン ビシ ビシ」と落として驚かせた。そして、「空気ピストル」で拳銃コンテストをやろうと提案している。

 

 拳銃コンテストは、「それぞれ十発の弾丸をもってちりぢりになるんだ。それから敵をさがして町をあるく、顔があったら決とう開始! うたれたらおしまい、最後に残った一人が拳銃王!!」というものであった。

 

  みんな大賛成で、特に、ジャイアンなどは「おれこんな遊び大好き。幼稚園のころからのゆめだった」という惚れ込みようであった。

 

  のび太は最初はる夫に出会うと、相手がやみくものに三発撃ってきたので、狙いは正確にと言いながら、一発で仕留めている。スネ夫ともう一人の男の子はのび太のすごさを知っていたので、ふたりでのび太を狙い撃ちしようとした。しかし、のび太は自動車のサイドミラーで、ふたりの動きを的確に把握して、撃ち倒している。

 

 三人の男の子が派手に「バン バン ババン ババン」と的を絞らないで撃ち合っている姿を見て、「みんなヘタだなあ」と声を掛けると、三人がまとまって襲ってきたので、瞬時に三人を撃ち倒してしまった。

 

 残りはジャイアン一人であり、弾もたっぷり残っているので、悠然と構えていた。すると、突然、ジャイアンが三匹の野良犬をけしかけてのび太を襲わしたが、のび太は残りの弾を全部使って、「バババン」とイヌを撃退することに成功した。

 

 ジャイアンは最初から隠れていて、相手に弾を全部撃ち尽くさせてから、戦いを挑む作戦であった。絶体絶命のピンチに追い込まれたのび太はダッシュして、倒れていた男の手を使って、「バン」と一発でジャイアンをほうむってしまった。

 

 のび太は拳銃王に輝き、「みんなすっかりぼくのこと見なおした」と、ドラえもんに意気揚々と報告している。大活躍をし、腹ペコの状態で家に帰って、ママに「晩ごはんまだ?」と尋ねると、残っていた一発がママに当たって、気絶させてしまった。

 

  ドラえもんからは「バンごはんなんていうからだ」と叱られ、パパからは「ママはいつ目をさますんだね」と問い詰められた。のび太は「たまのかずかんちがいしたかな。あそこで一発つぎに二発…」と、両手を使って懸命に撃った弾の数を数えていた。

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