カップルテストバッジ[★★]

[初出誌] 『無題』、「小学五年生」19793月号、8頁、48コマ

[単行本]  カップルテストバッジ』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第19巻」1980725日 初版第1刷発行、8頁、51コマ

[大全集] 『カップルテストバッジ』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 72010428日 初版第1刷発行、8頁、51コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『無題』が『カップルテストバッジ』に変更

 「あたしのこと愛してる?どのくらい?」、「こーのくらい」、「つきあってらんないよ」コマ削除[122(1)

 

  「あたしのこと、どのくらい愛してる?これぐらい」、「とんでもない!!」コマ挿入[442(1)]

「こっちのはしから」、「トコ トコ トコ」コマ挿入[442(2)]

「こっちのはしまでより、もっともっと」コマ挿入[442(3)]

「キャー、うれしい」、「つきあってらんないよ」、「チュッ チュッ」コマ挿入[442(4)]

 

[梗概] のび太はおとなりの毎度の夫婦げんかを目にして、将来のしずちゃんとの結婚生活が心配になってきた。どうしても気になるというので、ドラえもんはひみつ道具『カップルテストバッジ』を出している。この宝石みたいなきれいなバッジは結婚がうまくいくかどうかを、あらかじめテストするものである。

 

 のび太がそのひとつを付け、しずちゃんにもうひとつのものを付けてもらうため、家に行ったが、途中で落としてしまったことに気づいた。

 

  それで、ドラえもんにもう一個もらうために帰り、しずちゃんに手渡すと、勉強を終わってから付けると言われた。のび太は「まじめすぎるおよめさんはこまるなあ」と考えながら家に帰ってきた。

 

 勉強していたしずちゃんがきれいなバッジであったので、ちょっとだけつけてみようかしらという心境になった。バッジを付けたしずちゃんがのび太の家に、「あなたあ。ただいま」と言いながら玄関から入ってきた。

 

  のび太が「やあ、きてくれたの?」と歓迎すると、しずちゃんは「あたりまえでしょ。わたし、あなたのおくさんですもの」と言ってくれたので、のび太は「モジ モジ」して一言もしゃべれなかった。

 

 しずちゃんが入れたお茶はおいしいなとほめると、「このケーキ、とってもおいしいわよ」と「アーン」とした口に、「おかえしだよ」といいながら、「アーン」とした口に、お互いにケーキを入れあっていた。

 

  しずちゃんが両手を広げてこれくらい愛しているというと、のび太は立ち上がって、こっちの端から、あっちの端まで、「トコ トコ」走り、これ以上好きと答えている。二人が「チュッ チュッ」といちゃつくので、ドラえもんは「つきあってらんないよ」と言いながら、どっかに消えている。

 

 道でのび太の落としたバッジを拾ったジャイアンが、のび太としずちゃんがいちゃついている部屋にやってきた。ジャイアンが「しずちゃん! のびちゃんになれなれしくしないで!」と告げると、しずちゃんも「わたし、のび太さんのおくさんよ!」と反撃した。

 

  そして、二人から「あなた! おくさんがふたりもいたのね。離婚するわ」と宣言されてしまった。二人はのび太を満身創痍にして、家を出て行ってしまった。

 

 外から帰ってきたドラえもんに、「どう? 新婚生活の感想は」と尋ねられたので、のび太は両腕を組み、深刻そうな顔をして、「ウーン…」とうなりながら、「結婚するの、こわくなった」と告白している。

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