ころばし屋[★]
[初出誌] 『ころばし屋』、「小学五年生」1977年3月号、7頁、48コマ
[単行本] 『ころばし屋』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第13巻」1977年4月25日 初版第1刷発行、7頁、48コマ
[大全集] 『ころばし屋』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 5」2010年1月30日 初版第1刷発行、7頁、48コマ
【初出誌vs.大全集】
「おーいてえ…」が「おおいてえ……」に変更[429(1)]
「家をこわさないでっ」が「家をこわさないで」に変更[431(8)]
「もうだいじょうぶだよー」が「もう大丈夫だよお」に変更[432(2)]
[梗概] ドラえもんは背中の穴に十円を入れると、にくい相手をころばしてくれるひみつ道具『ころばし屋』を取り出した。「ジャイアンにつっころばされたしかえしには、ちょうどいいんじゃない」と言われたので、のび太はころばし屋に十円を入れて、ジャイアンをころばせろと命令している。
ころばし屋は「ギシ ギシ ギシ」と自信たっぷりに歩き、ジャイアンを見つけると「ニヤリ」と笑い、「ヌウ」とピストルを出した。それを見た、ジャイアンは「おれにけんかをうる気か?」と脅し、左の足裏で踏みつぶそうとした。
すると、ころばし屋は「バキューン バキューン バキューン」と三発ぶっ放して、三度ころばした後、「コト…」と止まった。その間、ジャイアンが「やめてくれ。たすけて。ゆるして」と叫んでも、「血もなみだもないころばせぶり」を発揮した。
往来を歩いていると、のび太はスネ夫の縄に引っかけられて、「ズデン」と倒されてしまった。ころばし屋に十円を入れ、仕返ししようとしたときに、しずちゃんに「のび太さん」と声をかけられた。
すると、ころばし屋は「バキュ バキュ」とのび太を攻撃しだしたので、おまわりさんに助けを求めると、おまわりさんが「バキュ」と撃たれて、「ドデン」ところばされてしまった。
のび太が追いかけられながら、家に帰って、ドラえもんに報告すると、「ころばし屋はいちどひきうけた仕事は、ぜったいにやりとげ」、止めるには取り消し料百円が必要であると言われた。玄関を激しく、「ドン ドン」たたくので、のび太は百円出して、取り消してもらっている。
ドラえもんから「もうだいじょうぶだよお」との声が聞こえたので、「百二十円、大そんがい」と「ブツ ブツ」言いながら、階段をおりると、「ドテ ドテ ドテン」と足を踏み外してしまった。あきれかえったドラえもんから、「せっかくとり消したのにかってにころんでる」と嘆かれている。
[S0560・A1313・057703]