干物の幽霊[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『干物の幽霊』に水をかけると、「ムク ムク」と大きくなってユーレイになる。「干物の幽霊」は煮干しみたいな形をしている。

 

【使用目的】 のび太が別荘にしようとしていた空き家に、借り主が現れた。予定が大幅に狂ったので、のび太はドラえもんに「干物の幽霊」を出してもらっている。

 

【使用結果】 夜になると、のび太から「ねむいしこわいしめんどうくさい。ドラえもん、いってきてよ」と強引に頼まれたので、「ほんとにもう…、あきれてものもいえない」とぶつぶつ言いながら、その空き家へタケコプターでやってきた。

 

 空き家には借り主が引っ越して、ビールを飲んでいた。ドラえもんは水をもってくるのを忘れたので、水を探しに出掛けようとしたら、ビンにつまずいて、「スッテン コロリ」と転倒してしまった。

 

  「だれだっ」と怒鳴られたので、ドラえもんは「ニャ~ゴ ニャ~ゴ」と鳴いたので、窓から「なんだ。ネコか。うるさいからあっちへいけ」と、思いっきりバケツの水をかぶせられてしまった。

 

 水をかぶると、「ひもゆうれい」は「ムク ムク」と大きくなり、「フワ フワ」と浮き上がり、窓から入ると、扇風機の風で、「スウ」と、窓から再び戻ってきてしまった。しばらくの間、トイレの前でゆうれいに待ってもらうことにした。

 

  ドラえもんが外で待機していると、「ぼくぐらい高級なロボットになると、カがさすんだよ」と、「ピシャ ピシャ」とカを叩いていた。いくら待っても、ちっとも騒がないので、行ってみると、ゆうれいは乾いてしぼんでしまっていた。

 

 ドラえもんは「なんでぼくがこんなくろうしなくちゃならないんだ。ばかばかしい、やめた」と言って家に帰ってきた。ドラえもんが「ゆうれいをかすから自分でやりな」と、のび太の布団の中に入れることにした。

 

  しばらくすると、のび太がゆうれいを見て、「キャア」と絶叫していたが、押し入れで寝ていたドラえもんは、「どうしてふくれたんだろう?」と不思議に思った。

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