温泉ロープでいい湯だな [★★]
[初出誌] 『温泉ロープ』、「小学四年生」1980年10月号、10頁、64コマ
[単行本] 『温泉ロープでいい湯だな』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第22巻」1981年8月25日 初版第1刷発行、10頁、68コマ
[大全集] 『温泉ロープでいい湯だな』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 10」2010年10月30日 初版第1刷発行、10頁、68コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『温泉ロープ』が『温泉ロープでいい湯だな』に変更
「文字なし」コマ挿入[397(2)]
「まだなんか忘れ物なかったかなあ」コマ挿入[397(3)]
「またいつでも入りにきてね」コマ挿入[397(5)]
「サッ」、「あっ」コマ挿入[397(7)]
[梗概] のび太のパパが会社の温泉旅行から帰って、家族に「ひさしぶりにのんびりと生き返ったような気がしたよ」と報告している。それを聞いて、ドラえもんはひみつ道具『温泉ロープ』を使って、のび太の部屋に温泉をわき出させている。
温泉につかると、のび太は「なんだか頭がよくなったような気がする」というので、ドラえもんが「1+1は?」の問題を出すと、十一と答えるので、ガックリきている。
しかし、温泉につかりながらいっぱいやったり、「いい湯だな。いい湯だな」と歌ったりすると、とてもいい気分になった。片付ける場合は、「ロープ」を「パッ」とめくればおしまいという便利さであった。
お風呂屋が休みで、しずちゃんが元気なく帰ってくるとき、のび太にでくわした。「一日でもおふろに入らないと気もち悪い」というので、「うちの温泉に入らないか」と誘った。
すると、しずちゃんが「やめとくわ。のび太さんとこでおふろに入るなんて」と断るので、のび太も「いいでしょ。あかと汗で体がかゆくなるだけのことだから」とからかうと、しずちゃんは温泉に入ると言い出した。
しずちゃんが「勉強べやじゃ、どうしてもおふろに入る気になれないの」と言って帰ろうとするので、ドラえもんは「立体映画」でジャングルぶろにして、ムードを出している。しずちゃんはあったかくて、いいにおいのふろにがまんできず、喜々として温泉を楽しんでいた。
のび太がテレビを見ていると、ママから「宿題もしないでブラブラして!!」と叱られると、「いま、ちょっとへやに入れないから、あとで」といっても通用せず、「すぐやりなさい!!」と命令されてしまった。
のび太は「弱ったなあ」と頭をかき、ドラえもんには「うれしそうに弱っている」と言われながら、しずちゃんがおふろに入っているへやへ、「ママがどうしてもっていうから。おじゃましました」と出入りしている。
のび太が消しゴムを忘れたというと、ドラえもんが進んで「取ってきてやる」と言って、へやに入り、「ほんとにのび太ってやつは、しょうがないやつで…」と言うので、しずちゃんからお湯をかけられている。
しずちゃんの帰ったあと、それを聞いたジャイアンとスネ夫も温泉に入れろとやってきた。ふたりが入ると、「バシャ バシャ」とあばれ、「わあい、温泉プールだ。泳げ、さわげ」と振る舞ったので、「お湯をちらさないでしずかに入ってよ」と注意すると、「うるせえ!!」と怒鳴られてしまった。
ジャイアンとスネ夫が「プクン プクン」と、どっちが長くもぐりっこできるか競争しているとき、ママが騒いでいる二階へ上がってきて、ぐっしょり濡れたタタミを見て、「温泉ロープ」を窓から外へ、投げ捨ててしまった。
「バサ」と投げられた「ロープ」の中に、ジャイアンとスネ夫が「プハー」と浮かび上がると、道路で温泉にはいり、サラリーマンと女子学生に見られていたので、顔を真っ赤にして、仰天していた。
[S1043・A2215・048010]