ジーンマイク[★★]
【道具解説】 ひみつ道具である『ジーンマイク』を使うと、「感動周波音波がでて、きく人の脳をゆさぶってジーンとさせる」
【使用目的】 先生の話に感動したのび太がその話を誰に話しても誰一人感動してくれません。のび太は「どうせぼくの言うことなんか…」といったきり、背を向け壁に対面して腕を組むという得意なポーズをとって大いにスネ出したので、ドラえもんは「ジーンマイク」を取り出している。
【使用結果】 のび太が「ジーンマイク」に「ほんとかなあ」とつぶやくと、「じじじじいん」と体にきたドラえもんは、「な、なんという感動的なことば! さすがのび太くん、いいこというなあ」と泣き崩れてしまった。
「あそびにいってくるね」とママに告げると、ママは「わな わな」と震えだし、「なんてりっぱなことをいうんでしょ」と言いながら、「ギュ」とのび太を抱きしめることになった。
広場に行くと、土管の上にジャイアンが座っていた。感動的な話をすると言うと、ジャイアンが笑って相手にしないので、「くびをかけてもいい!!」と宣言し、もっと多くの子どもたちを集めて話をすることになった。
みんなの前で話をしようとしたら肝心のマイクがないので、ジャイアンに「くびをよこせ!」と追い掛けられながら、落としたマイクを探していた。みんなが自動車の「ブウ ブウ ブウ ブブウ」のクラクションに「じいん」と感動したので、そちらの方へ行くと小さな男の子が自動車の前で「ジーンマイク」を持って座っていた。
マイクをもらって「まとめて感動させるぞ!」と叫んで、みんなの所へ帰ろうとすると、公園で西条ひろみがロケしているので、みんなは「ド ド ド ド」とそちらのほうへ走って行ってしまった。
のび太も公園で見学しながら、「みんなにさわがれるって、いい気もちだろうな」とドラえもんに話し掛けていた。西条ひろみが「ふたりの午後に 海をみたいといったとき」と歌い出すと、見学者の「キャー キャーの」歓声が最高潮に達した。
しずちゃんもドラえもんマンガ史上、最高の興奮振りであった。のび太のシャツを握って、「ね! ね! のびちゃん、なんて感動的な歌かしら。心の底からジーンとなるわ。ウキーッ」といったように。
のび太はこうした光景を見て、「そうだ! ぼくが今、ここでジーンマイクをつかってうたえば…」という心境になった。ジーンマイクを取り出そうとしたら、ズボンのポケットにひかかって、なかなか取り出すことができたかった。
そうこうしているときオナラを「プウ~」としてしまった。すると、「じじじいん」と感動した見学者が涙を流しながら、のび太を追い掛けだした。
コマの欄外では、ドラえもんの「ジーンマイク」に「じいん じいん」と感動した、ネズミがドラえもんを追い掛けている。
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