「幻の大真珠・ヴィータ・ブリランテ」
海に育まれた真珠がその身に宿す淡い七色の光、その魅惑的な光は、古代より人々の羨望を駆り立て、王侯貴族の装身具には権力と美の象徴として多数の真珠が縫いこまれてきました。今晩皆様にお見せするのは、とりわけ大きな幻の大真珠・ヴィータ・ブリランテ(素晴らしい人生の意味)から飛び出した世にも珍しい踊りとお芝居です。どうぞご堪能下さいませ。
出演 置田くり子(白真珠・メルセデス)
渡邊加奈(黒真珠・闘牛士の女)
三浦孝之(駅伝ランナー・酒屋のおやじさん)
根本貴教(悪い亀・竜王・酒場のいなせな男)
KYOUSUKE(竜宮の隠密ロマンスカニ子・真珠貝・酒場の男)
1部 「伊豆箱根ロマン・九頭竜神の珠と乙姫」
幕開き、チョウチョウ魚が舞い踊る伊豆の竜宮城。
しかし乙姫は日々泣いてばかり。
助けたカメに連れられてきた浦島太郎が伊豆の竜宮城から去って早10年、
乙姫が渡した玉手箱で老人となって亡くなった太郎の墓前にたむけるために、
乙姫は竜宮の秘宝、箱根芦ノ湖に住む九頭竜神の珠(大真珠)を
水陸両用の亀に託します。
しかし悪い亀は箱根山芦ノ湖の辺にあるという太郎の墓前に行く道すがら、
竜神の玉を飲み込み、石ころと摩り替えます。
それを見ていた竜宮の隠密、ロマンスカニ子と竜神の玉の奪い合いになりますが、
折り悪く通りがかりの駅伝ランナーも交えて小競り合い、
亀は芦ノ湖に真珠もろとも落ちてしまいます。
意識を失ったカメが目を覚ますとそこは地獄の賽の河原。
恐ろしい鬼達の責めに身もだえするカメに賽の河原の地蔵菩薩が声をかけます。
「自分を背負って川原の底を泳ぎなさい。そうすれば現世に戻れます。」と。
地蔵の言うとおり、カメが地蔵を背負い、光も音も無い川原に入ると、
やがて水底で、眩いばかりの真珠の精霊がカメの行く手を照らすのでした。
再び、目を覚ました亀は、自分が芦ノ湖の傍らで気を失っていて、
しかも背負っていた地蔵菩薩こそ、芦ノ湖の辺にあった浦島太郎の墓だと知って、
因縁の深さに驚くのでした。
すっかり改心したカメが竜宮城に戻り、
舞台は竜宮城の大宴会となって幕となります。
2部 「黒真珠の酒場」
スペインにある黒真珠の酒場のおやじさんは落ち着き無くお店の準備をしています。
今日はお気に入りの気心の知れた踊り子達を呼んでの酒盛りの日。
彼らから御代を取らない代わりに、
おやじさんの大好きな闘牛の踊りを存分に見せてもらおうという趣向です。
しかし楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、
おやじさんはお店から帰る踊り子達の背中を見ながら願います。
「・・・人生は楽しむには短すぎる、ああ夢よ覚めないでくれ!」
おやじさんの願いは通じ、黒真珠の酒場には、
いつ果てるとも無く踊り続ける踊り子達の姿がありました。
※※※
リハーサル、順調に進んでいます♪
1部では生まれたての真珠を、2部では情熱的なメルセデスを踊ります☆
雰囲気の違う二つの踊りで踊っていて楽しいです。
皆様のお越しをお待ちしております

