ネットで調べものをしているとき、ふと思いついた。

日本で有名なスウェーデン人の一人に、フェルゼン伯がいますね。「それ誰?!」という人がいたら、説明しますと、

 

フランスのルイ16世の王妃、マリー・アントワネットの恋人で、フランス革命の最中に彼女の一家を外国へ逃亡させようと力を尽くしたスウェーデン貴族です。

漫画「ベルサイユのばら」に出てくる、ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン ↓

 

あのフェルゼン伯自身には子供はいなかったみたいだけど、妹がいたことが「ベルばら」にも載っています。

フェルゼン伯の子孫って、今もどこかにいるんかな・・・ と思って調べてみました。

 

まずネット上にあるスウェーデンの電話帳で von Fersen という苗字の人を探してみたけど、見つかりませんでした。

20年ぐらい前、まだ紙の電話帳があった時代に探してみたら、ストックホルム県だけでも数人いたような気がするのですが。

 

漫画のフェルゼン伯のモデルになった Axel von Fersen ですが、ウィキペディアにはちゃんと載っています。

Grev(伯爵)なので、貴族年鑑みたいなサイトには載っているかと調べてみたところ、

von Fersen伯爵家は1839年にお家断絶になっているようでした。あのフェルゼン伯が、王太子毒殺という無実の嫌疑をかけられた挙句、ストックホルム市内の道端で怒りの民衆にリンチされ、死亡したのは1810年。その後に何があったのかなと調べてみると、

 

彼の男兄弟は全員、子供、特に男児を作ることなく亡くなっていて、最後の兄弟が亡くなったのが1839年。

その時生き残っていたのは、漫画に出て来たあの妹、ソフィア・ルイーズだけだったのですが、当時はスウェーデンも、女子は爵位を継ぐことができなかったのですね。

(追記です:これは今でもできないそうです。貴族の苗字は母方からも受け継ぐことができるが、貴族のタイトルは父方から男子しか継承できないそうです。

また、有名な貴族の苗字は既に登録商標?されていて、一族と何の関係もない人がその苗字に変更することはできないとか。ある女性など、先祖を調べていて二百年ぐらい前に貴族からお嫁に来た人がいることをつきとめ、今から彼女の旧姓に自分の苗字を変更できるように届け出をしましたが、これも却下されたそうです)

 

フェルセン伯爵家の紋章 ↓

 

さて、そのフェルゼン伯。残されている肖像画を見ると、漫画とはちょっと似てない模様。↓

 

現代の人に例えるなら、誰に似てるかな〜。私思うに、人気タレントのマーク・レーベングッドさんに似ているかも ↓

 

彼はカミングアウト済みの有名なゲイなんですけど、スウェーデンでは好感度の高い芸能人です。

 

しかしふと思いついて調べてみると、色々面白いことがわかりますね。いつも何も考えずに通りすぎていた、グランドホテルの隣にある建物(現在は銀行のオフィス)は、1700年代後半はフェルゼン伯一家の居城だったとか。

Fersenska palatset (フェルゼンの宮殿)↓

 

(あのー、以上は私が暇つぶしにちょっと調べてみたもので、たいしたまとめにはなっていないのですが、内容を他のブログ等に引用する場合は、ぜひご一報ください。以前、某スウェーデンの有名人の「あの人は今」的な記事を書いたとき、無断で引用された上、さもその人が独自で発見した情報のように書かれていたのに、ちょっとムッとしたものですから)