■爆釣の2日目(2001/6/14)

 

5時起床、朝食、ボート・ドックへと初日とまったく同じパターン

 

強いて違いを上げれば、昨日より暑く、若干体調が優れない気がする

 

日本からの強行スケジュール&時差のせいもあっただろうが、最大の原因は「10Pounderを釣ってない」ことへのプレッシャー

 

なんと言っても昨日、2人が10Lbsをクリアしている

 

9Lbsまでは手にしたものの、やはり10Lbsとの差は大きい

 

アメリカ時代に5年の歳月をかけても、結局越えられなかった10Pounderの壁

 

しかも今回はわずか3日半という限られた日数しかなく、いくらメキシコとは言え、確実に釣れるという保証は無い

 

5~6Pounder爆釣もなかなか味わえるもんじゃないが、とりあえず昨日味わったし、今日はサイズだ

 

ガイドにも「数は要らない。絶対10Poundが釣りたい!」と言って、湖上へ出た

 

まずは貴重な朝マズメ

 

昨日の経験から、太陽の昇る速度は結構早く、朝マズメと呼べる時間(バスがボイルしてる時間)は一時間くらいしかない

 

TOPで10Pounderが出ないとは限らない湖のため、気持ちはうずうずしているが、ガイドは約20分くらいかけ、かなり遠くへ来た

 

しかも全然ボイルしてない場所へ・・・

 

昨日も6Lbsこそ獲れたが「TOPで爆釣」とは言い難い場所だった

 

だからと言ってTOPで釣れない湖ではなく、周りの話ではポッパーやバズベイトで爆釣だったと聞いている

 

とりあえずチャグバグで流していったが、全然出ない

 

その後もポッパー、ペンシルとルアーを変えていったが、全く反応無し

 

しかも昨日は曲がりなりにもバスのボイルが見られたが、今日はシャッドも跳ねてない

 

そうこうしているうちに完全に日が昇ってしまい、「ワーム」の指示が出た

 

貴重なTOPタイムをまさかのノーフィッシュに若干怒りがこみ上げてくる

 

別に坊主が決まったわけではないが、やはりTOPでも釣りたいし

 

このままガイドに全てを任せていては危ないと思ったが、如何せん、まだ湖を知らない

 

そこで昨日皆が話していたダムサイトへ向かうように指示を出した

 

余談だが実は今日、6月14日は自分の誕生日である

 

ついに迎えてしまった三十路

 

JBN立ち上げ時に書いたのメンバーリストは25歳になっているので、このホームページも細く長く4年以上続けてきたわけだ

 

それはともかく、自分の周りには「誕生日坊主」というジンクスがある

 

読んで字のごとく、誕生日は坊主が多い

 

稀にこのジンクスを破る者もいるが、そんな時は同行者に大物を上げられたりして、結局悔しい思いをする

 

そして自分は今まで、このジンクスを忠実に守って(?)きた

 

「まさか、ここまで来て・・・」と言う思いが頭を掠める

 

走ること約10分、ダムサイト到着

 

「橋脚でモンスターをバラした」との話を聞いていたが、エリアはまだしも、さすがにピンスポットまで人のポイントを取るのは気がひけて、岩壁にGatorDogをキャスト

 

2投目で本日初のバイト

 

一発目からグイグイ走る

 

しかしそれほど距離もなかったので、結構短時間でボートまで寄せた

 

後は船の下に突っ込まれるのを数回繰り返したが、無事にネットランディング

 

とりあえず「誕生日坊主」は無事回避

 

60Upで重さは9.4Lbs

 

 

案の定小さく撮れていたので、もう一枚

 

 

 

朝マズメ坊主の怒りは納まるサイズだったが、なまじ10Lbsに近いだけに、ちょっとブルーになったりもする

 

この後、橋脚には手を付けないようにして、しばらく周りを探ったが、あまりサイズが伸びていかないので移動する

 

ともすればシャローフラットに連れて行こうとするガイドに対し、「とにかく岩盤だ!昨日だってさっきだってデカいのはそうだったんだし」と言いながらあちこち移動

 

4~5Lbsクラスまではポツポツ上がるが、どうしてもビッグワンが出てくれない

 

また黙り始めた自分に(怒ってはいなかったが)、ガイドは「ヤバい!」と思ったのか、指示もしていないのに、またダムサイト近くへ戻ってきた

 

ダムサイトの脇は、200mほど入り組んだ岩壁ストレッチになっている

 

手前の方から奥に向かって流していくことにした(一番奥に橋脚がある)

 

壁にぶつけてそのまま落とし込んでいくと釣れる、というパターンだったが、相変わらずサイズは出ず

 

しばらく進んだところで、橋脚の方から、同じように岩壁を攻めながらこちらに向かってくるボートを見つけた

 

どうやらM&W艇のようだ

 

お互いだんだん近づいてきて、声も届くようになってきた

 

ボートの距離が約5mくらいに縮まった時、キャストしたGator Dogにアタリ

 

ファイトを始めるとサイズも良さそうだったし、久々にガイド以外のギャラリーもいるので、ちょっと嬉しい

 

寄せてみると、かなり大きい

 

エルサルトバス恒例のボートの下への突っ込みもかなり力強く、ロッドがボートに擦れる

 

が、そこは「軽さやバランスは完全に無視して、感度と強度だけ追求しました」って感じのfenwick HCGであるから、あまり折れる心配はない

 

数回浮上させてようやくネットに収まった

 

早速ウェイトから計量

 

重さは・・・11.1Lbs

 

狙い続けて丸5年

 

メキシコまで来て、ようやく手にした10ポンドオーバー

 

最高のバースデー・プレゼントだ

 

グラシアス、メキシコ!


この一尾で、今回来た甲斐があった

 

もちろん最高画質モードで撮影

 

さて、長さは・・・とメジャーを探すが見当たらない

 

朝の9パウンダーを計った時、どこかにしまってしまったようだ

 

Mさんがメジャーを貸してくれる

 

60cmメジャーだからハミ出してっちゃるけど、62,3cmってトコかな

 

もともとあまり長さに興味は無いので、計り方はいい加減だ

 

量りはバークレーのデジタルなので、数字がきっちり出るから確か

 

こうして写真で見ても、長さは今回釣ってきたビッグワンの中では飛びぬけていないし、腹もそんなに出ていないが、顔がとにかくデカく、背中が逞しい

 

2ヶ月前の全盛期ならもっといってたかも、との思いはあるが、とにかく大満足で、朝の怒りも何処へやら

 

リリース後にガイドと固い握手

 

まったく現金なハポネスである

 

しばし放心状態&勝利の一服

 

時間も11時近くになっており、ボートドック近くで釣りをするも、気分的には消化試合

 

大きいのが釣れたら自慢したいが釣り人の性

 

11時にはさっさと上がり、テラスへ向かい皆を待つ

 

11時を回ると皆ぞくぞくと上がって来て、釣果を話し合う

 

やはりTOPで爆釣した人達が多い

 

みんなが「朝は墓場が良い」という話をしている

 

おっと、また自分だけ知らないポイントだぞ・・・

 

その点は不満だったが、とにかく10Lbsが釣れたので、それほど苦にもならず

 

そんな中にもう一人有頂天になっている男がいた

 

TH氏である

 

今日はガイドを変えたのが正解だったらしく、同じく11Lbsをゲットしたようだ

 

しかもオリジナルのクランクで(NormanDLNの型で、ビル・ノーマン本人から貰ったものらしい。ちなみに後に出版されたバス雑誌の記事にはFATFREEの写真が付いてるが間違いである)

 

他に10ポンドオーバーは無かったようだが、9ポンドクラスは結構な数が出たようだ

 

そして昼食となる

プレッシャーの開放感からも手伝って疲れがどっと出たのか、はたまた興奮のせいか食欲が出ない

 

もともとあまりメキシカン料理は好きではないし、暑さでへばってきた

 

ここでTH氏より、自分一人が残る4日目のガイドをどうするか?という質問を受ける

 

AnglersInnが満を持してTH&Kota艇に送り込んで来たガイドがかなり良いらしい

 

なによりハードルアー系で釣らせるガイドというのが魅力的だ

 

今のガイドも良い奴なのでちょっと迷ったが、今朝の「朝マズメ坊主」が頭をよぎり、最終日は変えてもらうことにした

 

昼食後、今日のシェスタはきっちり部屋で寝ることにする

 

14時、午後の部開始

 

昼寝したものの疲れは取れていない

 

精神的なプレッシャーからも解放されてかなり虚脱感あり

 

しかも今日は暑い

 

最初のうちは、岬周り等で釣りをしていたが、どんどん士気は落ちていく

 

そしてついに岸壁の日陰にボートを係留し、ロッドを手放す

 

いくら目標としてた魚が釣れたからからと言って、この向上心の無さ

 

およそトーナメント向きではない

 

しばらくガイドを話をする

 

16時くらいになり、さすがに再開しようという気分になる

 

この後、19時くらいまで釣りをしたが、特に記憶に残っているバスは無いので大きいのは釣れてないと思われる

 

帰り際、ガイドに「明日は絶対トップで釣りたいから、他のガイドにポイントを聞いておいてくれ」と言い渡すことは忘れなかった

 

夕食

 

あまり食欲は無かったが、コーンスープがアメリカや日本と同じ味で、美味かった

 

食事はパスタで、肉に食傷気味だったからちょうど良かった

 

食事中、アミーゴがここ2日間で10Pounderを釣った面々にバッチをつけてくれた

 

 

該当者は、Sさん(10Lbsx2)、Mさん(11Lbs)、TH氏(11Lbs)、自分(11Lbs)の4人

 

撮影隊3人(T氏、O氏、Ryoichi)はほとんど釣りをしていないから、7人中4人が2日間のうちに10pounderをキャッチしたことになる

 

あとの3人も最低でも8pounderは取れている

 

ほんと凄いよ、エルサルト

 

自分を除く9人は明日が最終日

 

今夜がEl Salto最終夜になるわけだが、さすがに夕食後はみんな早々と自室へ戻って行った

 

日中ほとんど釣りをしていないRyoichiに夜釣りに誘われるが、体力は残ってないし、釣り場周りに明かりはないし、ガラガラヘビと遭遇するのも怖いので、結局止めにする

 

シャワーを浴び、腕の虫刺されに薬を塗って、タックル整備

 

ここまでワームを使う予定は無く、また想像以上に根ガカリが多い為、シンカーとフックが足りなくなってきた

 

3/8oz以上のシンカーや5/0フックは普段あまり使用しないので、数が無い、、

 

フックは4/0がまだあるので、シンカーはRyoichiに分けてもらった

 

準備不足を反省

 

逆に明日は釣り方(ハード系)にこだわってみようかな、と思いつつ床についた

 

~3日目へ続く