片付けは、さようならの練習
人は誰しも、最後はひとりでこの世とお別れをします。
生きている間に持っていた物とも、
つながっていた人たちとも、
いつかは「さようなら」をする。
それは、誰にでも決まっている人生の仕組みです。
私はこれまで、たくさんのシニアの方の片付けに関わってきました。
その中で、感じることがあります。
物を一つひとつ手放していくことは、
もしかしたら「さようならの練習」なのではないか、と。
年齢を重ねていくと、
ひとりになることが寂しい。
ひとりになることが不安。
そんな気持ちから、物に囲まれていることで安心しようとすることがあります。
でも、どれだけ物があっても、
心の奥にある寂しさがなくなるわけではありません。
だから私は、
「ひとりで楽しめる人が、一番強い」
と思っています。
自分がご機嫌でいるための「コト」に目を向けて暮らす。
笑う。
笑顔でいる。
楽しむ。
学ぶ。
誰かの役に立つ。
物を持つことから、人生を楽しむ「コト」へ。
このシフトチェンジは、早いほうがいい。
物を手放すことを「寂しい」と感じるのではなく、
「あぁ、軽くなった」
その感覚を、元気なうちからたくさん味わってほしいと思います。
私は、片付けは人生の終わりにする「終活」だけではないと思っています。
これからの人生を身軽にして、
今日を楽しむためにするもの。
終わりのための「終活」ではなく、
今を楽しむための「今活」。
物を減らしたその先にあるのは、
何もない暮らしではありません。
自分が本当に大切にしたい時間や人、
そして、自分をご機嫌にしてくれる「コト」が見えてくる暮らしです。
いつか訪れる「さようなら」まで。
できるだけ身軽に。
できるだけ笑って。
今を楽しんで生きていきたい。
私は、そう思います。

