本日のテーマ
【子どもの心に刻まれる母の偉大な教え】
人は学びながら成長していきます。
学ぶキッカケもそれぞれですが、そのキッカケには誰かの影響によってという場合もあります。
例えば、
「誰かの言葉や行為で学ぶキッカケができた…」
などです。
わたしは中学1年のときに母から教わったことが、今でもしっかりと心に刻まれています。
この教えが人生の軸になっていたのかもしれません。
わたしは子どもの頃から動物が大好きでした。
中学1年のときのことです。
登校途中に、アスファルトの道で鳩が傷ついてうずくまっていました。
可哀そうだと思い、直ぐに家に連れて行きました。
母に相談したところ、鳩の治療をし、しばらく面倒みることになりました。
わたしは毎日鳩の面倒をみました。
4日目のことです、学校から帰ると鳩は死んでいて固く動かなくなっていました。
悲しむわたしに母は言いました。
「鳩が死んだのは残念だったけど、あなたが将来大人になって力をつければ、1羽の鳥や1匹の犬猫どころか100羽、100匹も助けることができるんだよ」。
母は、力をつけたら何でもできるということを、わたしの関心ある動物に例えて教えてくれたのです。
その時に印象に残ったのは、自分に関心あることに例えてくれたので、母の話がハッキリとイメージすることができました。
だからこの教えが心に刻まれたのでしょう。
今思うと、このことから“人には関心あることから教えると伝わりやすい”ということを学んだ気がします。
母の教えといえば、アメリカ合衆国の第16代大統領のエイブラハム・リンカーンの母の教えは有名です。
奴隷解放の父と呼ばれたリンカーンもその思想は母親に影響を受けました。
読書家のリンカーンは、独学して政治家を志します。
そのリンカーンの演説は、ほとんど聖書から引用されていました。
リンカーンの母親がリンカーンに教えたことは、
「汝(なんじ)は百エーカーの農場を持つよりも、一冊の聖書を持つものとなれ」
リンカーンが生れた時、父のトーマスは農場を売り買いし、当時600エーカーの農場を持っていました。
しかし1816年、土地の権利証が偽物だったために訴訟で土地の全てを失ってしまい、貧乏の生活を強いられるようになります。
当時のリンカーンにとっては、土地がどれほどの価値あったことでしょう。
このことからお母さんが「農場を持つより…」と例えたのかもしれません。
きっとリンカーンは、このお母さんの教えによって、土地の価値よりも、聖書の力はもっと価値があると心に刻めたのでしょう。
後にリンカーンは語っています。
「今の私があるすべては、そして将来、私が為すであろうことのすべては、天使のような母のおかげである」
アメリカ合衆国第16代大統領エイブラハム・リンカーン
母は子どもをよく見ているから伝わる話ができるのかもしれません。
人生で大切なことを子どもに教えたいものです。
“子どもの心に刻まれる教え”を……。