石巻「日高見」醸造元・平孝酒造さんにお邪魔させて頂きました。
震災の翌年、そして2年前、それぞれ取材に伺っているので2年ぶりの訪問となります。
 

 

迎えてくださってのは日本酒業界のMR.ダンディーこと 平井社長
お忙しい中 ありがとうございます!

 


蔵見学の前 お話しを伺うのに通されたこちらは、蔵人さんが食堂・休憩室として新しく設えた部屋。
賄い担当の女性スタッフの名前を冠にし、蔵内部では 「涼CAFE」と呼んでいるそうで、本当にCAFEのようにオシャレ。
くつろげる空間なのです。



今回、事前に平井社長とやり取りさせて頂いた中で“蔵の環境や設備がだいぶ変わった”と伺ってはいたのですが、
実際にお邪魔してみて予想以上の変化に驚きました。

ひとつ目の変化は〔酒造設備の刷新〕



蔵に入ってすぐの釜場に最新式の設備を導入しています。



まず自動洗米浸漬装置
1台で米の計量・洗米・浸漬吸水・表面付着水の脱水・吸水率自動測定と連続で行い、
同時に吸水時間をコントロールし、吸水歩合を一定にしてくれる画期的な装置。
東北で使っているのは他に山形の「十四代」だけとの事。凄いー!!



そして温風機付き放冷機
蒸し米に強制的に冷風を送り、米粒の間を空気が通過する事で水分が蒸発し温度を下げますが、この機械は温風も出るそう。
それによってより米がバラバラになり、麹の状態が格段に良くなるとの事。
「冷風だけより温風を使った方がよく乾くでしょう。ドライヤーと同じ原理」と平井社長。
 “なるほどね~!”と一同深く納得の1コマでした。

いずれも原料処理に設備投資を図ることで、酒質向上を目指していくというもの。
今後の「日高見」ブランドがますます楽しみになりますね。


ふたつ目の変化は〔蔵環境の充実〕。
蔵人さんが快適に過ごしやすい環境づくりを考え、いろいろ苦心されている事を強く感じました。

先に挙げた「涼CAFE」も然り。
それ以上に驚いたのが、原料処理を見学していたら、何やら向こうにキラキラ輝くオシャレ空間が見える……
ズンズンとその部屋に近づいていくと……
 


オッシャレー!!
こちらは蔵人さんの休憩スペース。
ガラス越しに釜場の作業風景が覗けるようになっています。

ピクトグラムやロゴ、ディスプレイにもこだわっており、非常にスタイリッシュ!
日本酒蔵の休憩所と言えば、どちらかと言えば薄暗く、寒いイメージが多かったと思うのですが、こういう空間に力を入れる平井社長は素晴らしいなと感じました。

 



内部もオシャレ。
VIP用の応接間って感じですよね?


酒造り工程をオシャレにイラストでフロー化。
これを酒ラベルやポストカード、Tシャツ、手ぬぐいにしても売れますよ!平井社長!!(←早坂 心の声。笑)

 


こちらは改修した蔵の外壁。
窓の大きさ・位置が独特だなと思ったら、「日高見」を点字で表しているんだそう。
ある意味 建物含めてブランディングですよね~(^^)
こういう展開  平井社長はホント…お上手ですね。


東日本大震災から8年。
震災直後は設備の改修を行いながら、従来まであった南部杜氏の季節雇用を廃止し、社員で造る形へと方向転換。
同時に三季醸造へと切り替えを図りました。
※その経緯は過去のブログでまとめていますので 下記リンク参照。
▷▷▷ “日本酒の底力” - 蔵人を見守る男の背中にしびれました!(2012年4月12日)


「震災から8年経って、今 何を思うかと言えば“地域を巻き込む酒造りを強化したい”という事。
日本文化・食文化の担い手として、『日高見』が石巻のこの地で継承されていく事をもっと知らしめたい。
酒造りがステキな仕事だと憧れを持ってもらえるようにしていきたいんですよね」
と熱っぽく語る平井社長。

最近は業界を問わず「働き方改革」が謳われていますが、
“蔵人が働きやすい環境とは”を実践している姿が印象的でした。

 


以前 麹室だったこちらは酒母室に。
壁に使われているのは“野蒜石”とのこと。

 


「日高見」と言えば、私は一番にこの発酵室を思い浮かべますが、震災後改修した3ケ所の中で最も核となる場所。
天井を含めた壁全面が総ステンレスでピッカピッカ!
すぐに水洗いができるため、常に清潔を保てます。

 

 



搾り室も発酵室同様、全面総ステンレスで ピッカピカ!

 


試飲室。
こんな空間まで…。何てステキなんでしょう…(^^)

実は一番時間を割いてお話しを伺ったのは、平井社長が最も得意とする“寿司と日本酒のペアリング”
ご存知の方もいらっしゃると思いますが「魚で飲るなら日高見だっちゃ!」を提唱している平井社長ですが、次に注力したのが寿司に合う日本酒造り。
今や「寿司王子」の愛称でも親しまれています。
全国津々浦々 有名店を食べ歩き、独自のペアリング論をお持ちの社長から、
寿司との合わせ方の極意や、名店情報をお聞きする事が出来ました。
その辺は……心のメモとしてしまっときます(^^)

 

 

平井社長  長時間 ご対応頂き 本当にありがとうございました!!