かなり時間が経ってしまって恐縮ですが…
1月初旬  黒川郡大和町の大和蔵酒造(たいわぐらしゅぞう)さんにお邪魔させて頂きました。
2009年にコミュニティメンバーで伺い2013年には取材でお邪魔しているので約3年半ぶりの訪問になります。



大和蔵酒造さんは酒類販売チェーン「やまや」グループの醸造工場として、平成8年に創業。
広大な敷地内には「やまや」の東北地区をカバーする物流センターが隣接しています。

創業当初は最新悦の設備を導入し、機械化に注力。
しかし平成19年  解散した宮城酒類の看板商品である「雪の松島」を引き継いだことから、
“手づくりの工程”を増やす造り方へと切り替え、試行錯誤が続きました。

左が佐々木杜氏。
昭和38年に大和蔵酒造入社、杜氏の役職に就いて30年目。
創業から蔵を支えてきた方です。

その右隣は曽根正直さん。
昨年南部杜氏試験に首席合格し、今や佐々木杜氏の右腕的存在。
もともと大和町は地元で、酒造りに興味を持って大和蔵酒造に入社しましたが、
4年少し働いた後、ご結婚し、奥様の出身地である福島へ。
醸造の現場から一旦離れたものの酒造りの世界が忘れられず、再びこちらの蔵に戻ってこられたそうです。


そして今回蔵見学の対応をしてくださった営業部の本郷さん。
平成26年全国きき酒選手権大会に宮城県代表として出場し、個人部門優勝という輝かしい実績をお持ちの方。
その力量を買われ、昨年6月入社。現在はお客さまと蔵を結ぶ最前線に立って 活躍されています。
※本郷さん  日程が二転三転してしまい、申し訳ありませんでした…(><;)


早速蔵の中へ。



部分的なアングルでしか撮れないため  リアルなスケール感をお伝えできず残念。
製造部門へのドアを開けた途端 そこは別空間。
中にはピッカピッカの最新悦の設備が並んでいます。



連続蒸し米機。
100℃で一気に蒸すことが出来、1時間に750kgのお米を処理することができます。




階段を上り…


上から眺めた図。


仕込み室。
お米3t・水4000ℓのタンクと、吟醸酒用1tタンクが並んでいます。




仲仕込み用の掛米。


麹室。

冒頭、「雪の松島」を引き継ぐことで“手づくりに工程”を増やした旨  説明しましたが、
中でも最も大きな変革がこの麹に伴う作業でした。

「雪の松島」は日本度+20の“超辛”。
現在 県内で最も辛口タイプのお酒です。
この超辛のお酒を再現するため、 “強い麹”が不可欠。
そのため創業当初は自動製麹機のみで対応していた工程を見直し、
温度管理は自動、麹の手入れはあえて人の手がかかる半自動製麹機に切り替えたのです。

それは“酒質向上”という視点はもちろんのこと、
もう一つ重要視していたのは “蔵人の技術力向上”という観点からでした。
「やっぱり実際に麹を手で触らせて 感覚的に覚えないと 酒造りはわからないですよ。
そういう肌で感じた経験がいろいろな場面で活きてくるんです。
そこからは鑑評会などにも積極的に出品するようになりました。
賞を取ることが目的ではなく、目指すことで、蔵全体の技術の底上げにつながるからです」と話す佐々木杜氏が印象的でした。


出品用大吟醸酒(山田錦)。この日  出麹とのこと。
一気に冷ますと結露してしまうため “荒さまし”をしている段階。


麹の状態をチェックする曽根さん。
現在 実質的な杜氏のお仕事は、曽根さんにほぼ委ねているそうです。


搾り機。



今期から漕(ふね)も導入。
酒質によって“ヤブタ”と “漕”と “袋吊り”の3台を使い分けています。



袋吊りを上から撮った図。美しい…。
S字フックは杜氏のアイデアとか。使いやすそうですね。



今から仙台市内で会議があるという佐々木杜氏をちょっと引き留めつつの撮影(滝汗)
申し訳ございません。。。 



と言いつつ もうイッチョ 縦撮り。
んー 私とよこっちょさんは何ポーズをしているのか…?杜氏ポーズ…?



“より純米酒に力を入れていきたい”とお話しされていた佐々木杜氏ですが、
実はその後 3月31日をもって退職された旨 挨拶状を頂きました。
今後は曽根さんが中心となり、佐々木杜氏の志を引き継ぎながら、
ますます「大和蔵」ブランドを盛り上げていくことになるのでしょうね。

佐々木杜氏 長い間 お疲れ様でございました!
曽根さん  本郷さん   朝早くから長時間 ありがとうございました! 
===関連リンク
 【ふらっと蔵見学・第17弾】大和蔵(たいわぐら)