地下アイドル業界のパワハラ・セクハラ問題
パワハラとのいうのは芸能界に限らず一般企業でも起こるわけですが、地下アイドルのパワハラ問題にはかなり特殊な背景事情があります
・悪徳プロデューサーの恫喝
・性的行為の強要や盗撮・盗聴
・違約金をちらつかせる
昨今、地下アイドル業界のパワハラ・セクハラ問題を伝えるニュースも少なくありません。最悪の場合、アイドル本人が死に至るケースもありました
そんな時代背景もあるなか地下アイドル業界でパラハラ・セクハラの起こる原因について話をしてみようかと思います
■ 強大な人事権をもつプロデューサー
地下アイドルグループのプロデューサーは、メンバーの選定、メンバー配置、正規メンバーへの昇格、降格等グループについて包括的な人事権を持っています
アイドル本人は「プロデューサーの意に沿わなければグループから外される」という不安がある以上、プロデューサーの意に逆らうことはできません
もちろん一般企業でも『上司の意向が評価に響く』ということがあるかもしれません。しかし、上司をさらに監督する上司の上司がいたり、多面的な人事評価がなされるのに対して、アイドル業界ではプロデューサーに対する監督措置はほとんどなく、プロデューサーの意向がそのまま反映されることになります
■「芸能界ではこれが当たり前」という空気感
「芸能界で売れたければもっと努力しろ!」
「有名アイドルの〇〇はもっと努力してる!」
「〇〇みたくなりたければもっと頑張れ!」
このように悪徳プロデューサーや悪徳事務所は「芸能界はこういうものだ」という業界ルールを一方的に押し付けてきます。まだ若いアイドル達は「芸能界はそういうものなのか」「自分の努力が足らないのか」と次第に自分を責めるようになります
そしてアイドル側が弱気な姿勢を見せると、悪徳プロデューサーは一層勢いをつけパラハラに歯止めがきかなくなり、ついには誰もコントロールできない状態までエスカレートし暴走し人を破壊します
■ 年齢的な若さ
10代前半から20代前半までのアイドルはまだまだ未熟です。「何か普通でないのか」について成人よりも判断がつきにくく、運営側から「芸能界はこうだから!」と言われるとそのまま鵜呑みにしてしまう傾向にあります
■ 相談できないような体制作り
「そんなに深刻な事態なのに、何で親や周りの人間に相談しないのか!?」と思われるかもしれません
しかし、悪徳事務所ほど「運営側は本人以外とは親も含め一切連絡をとらない」というルールを作り大人の関与を遮断します
これに対しクリーンな芸能事務所では、運営側、タレント本人、親をグループLINEに入れて親の監視の元に連絡を取りあうことがあります。しかし、悪徳事務所程「本人としか連絡をとらない!」と言い放ち親の関与を妨げようとします
■ メンバー同士の連絡を禁止する事務所も
地下アイドル業界の契約書にはメンバー同士のLINEや電話等の直接連絡を禁止しているものが少なくありません
「えっ何で!?」と思われるかもしれませんが、メンバー同士が結託して運営側に反抗してくることを防ぐためです
一般企業では労働組合の存在や労働者が団結して経営者に対して主張する権利があるわけですが、地下アイドル業界では悪徳事務所が若いアイドルを孤立化させ支配しようとします
■ 契約書の損害賠償請求
悪徳事務所が極悪事務所に昇格する瞬間が、アイドルが「もう限界です。無理です。辞めさせてください。」と悲痛な訴えをしたときです
悪徳事務所の社長は「契約書には3年契約と書いてある。お前にいくら金かけたかわかるか!途中で辞めるなら違約金1000万円払え!」とくるわけです
もはや反社会勢力と言っても過言ではない状況です
ただ、考えてみてください。まだ10代の子たちが大人から『契約書を盾に1000万払え』と請求されたときの心を
若いアイドルは絶望し未来を見失い何も考えられなくなります
■ 「家族だと思っていた」
アイドルから依頼を受け私が介入した後、悪徳事務所の社長や悪徳プロデューサーの反論の典型パターンがあります
それは「俺は家族だと思っていた」「愛情ゆえの行為である」というものです
私は今までこのような悪徳事務所の反論を数十件見てきましたが、呆れてもう何も言うことができません
精神的に追い込み、若い労働力を搾取し、最後には違約金までちらつかせておきながら何か家族なのでしょうか?・・・理解に苦しみます
他にも様々な理由があるのですが、まずは主な理由を挙げさせていただきました。悪徳事務所による搾取に対しては、身近な弁護士に相談してみてください。もちろん私に相談していただいても構いません。どうか死を選ぶことだけはしないでください
夢の搾取
このような悲劇が少しでもなくなればと思います