リメイク実例その①【事前作業編】 | 国立毛皮工房ブログ
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当店の基本コンセプトは「貴重な毛皮を1点ずつ大切に加工すること」です。
工房を兼ねた店舗で、お客様とご一緒に、ご納得いただける1点ものを製作させていただきます。

今日は弊社のリメイクの実例をご紹介しますルンルン

 

裏地を剥がし、裏表、つまりレザー面も毛皮面もクリーニングを済ませたミンクのコートがこちらです下矢印

 

 

こちらが裏側です下矢印

肩パッド等も外され、裏面も入念にクリーニングされています。

 

 
クリーニング前より、綺麗になることは勿論、軽くなり、柔軟になります。
異臭等も無くなるか軽減されます。
実は古い毛皮のコートで最も汚れている箇所は、毛皮の表でも裏地でも無く、毛皮と裏地の間です。
もし、裏地に少しでもカビが発生していれば、裏地の反対側、つまり毛皮と裏地の間にはより多くのカビが発生していることが殆どです。
 
過去にパウダークリーニングを施していたとしても、裏地まで剥がしてクリーニングしている訳ではありません。
裏地の裾の部分の加工が、縫い付けてないフラシ仕立てであったり、縫い付けて裏が見えない仕立てであったり、多少の違いはありますが、毛皮と裏地の間は、購入以来、何十年も閉ざされた手付かずの箇所ガーンなのですガーン

毛皮と裏地の間には、肩パットの他、様々な部材が取り付けられています。
この部材は劣化もします。
またこの部材に汚れが付着しカビが発生します。
 
現状、パウダークリーニングは総合的に考えて最も優れた毛皮のクリーニング方法だと思います。
クリーニング終了時には、パウダーが残らない様にマニュアルに則り細心の措置が施されます。
しかしそれでも、微細で湿度を帯びたパウダーが一度スポンジ状の部材に付着すると、部材を外すことなく、まして裏地を剥がすことなく完全に除去するのはほぼ不可能です。

 リメイクに際し、毛皮を裏表の両面からクリーニングすることは間違いなく意義のあることOK です。

 

 

 
コートが劣化しているとクリーニングにより破れが生じる場合があります。
実は破れ方も様々で、糸が劣化し縫い目が破れていたり、縫い目の皮が劣化し破れたり、また皮そのものが劣化し縫い目以外が破れたり、レザーリングのレザーが劣化し破れるなどします。
 
そもそもその箇所はリメイクでは使用出来ない箇所であり破れ方に応じて措置を施します。
更にいえば、クリーニングで破れなかった箇所が全てリメイクに使える訳ではありません。
クリーニングでは破れなくても、整形の水ばりの際に破れることがあります。
毛皮を綺麗な状態にして、個々の劣化の状態を見極めることはリメイクの事前作業として不可欠なのです!

古いコートは多くの場合、毛皮のロスが少ない作りになっています。
最近のデザインはよりロスを伴うデザインが多いので、元のコートよりも少し小さいアイテムに直す必要があります。
更に劣化している部分を除去しますので、使える面積は小さくなります。
 
毛皮工房ではそういった現状を見極めて、アイテムのご相談をさせていただきます。
無理に大きなアイテムにリメイクすると、本来は使いたくない粗のある箇所も使用しなければなりません。
当然仕上がりに反映されます。
その辺をお客様に詳しくご説明しつつ、ご要望にお応えしていきます。
 
毛皮工房の強みとして、多種多様な原皮を常にご覧いただけるので、手頃な価格で襟や袖口に新しい毛皮を追加することも可能です。
お顔に近い場所だけでも新しい毛皮を使うとリメイクアイテムが格段にグレードアップキラキラします。