昨日産後ケアセンターから帰りのタクシーをアプリで呼んだ。スグに来た。

行き先を告げると、「私、お客さんちの近くの○○中学出身なんですよ」とドライバー。
へぇ、私も実家があのあたりなので、てことはお互いかなり地元ですね? と私。ちなみにおいくつですか? とたずねると、52歳だと言う。
なるほど、運転手さんの世代、めちゃくちゃ悪かった(笑)? そう聞くと、急にドライバーがやんちゃな顔つきになり、「中坊のくせに原チャリで通学してました」と白状した。

ちなみに現在の○○中学は、めちゃくちゃいい子ばっかりですよー。私が言うと、「そうそう、外国人の子どもが多くて英語にチカラ入れてるって聞きました。越境してる子もけっこういるって」と、ドライバーはさすが情報通。そして、地元民しか知らない裏道をガンガン進む。

 

さすが世田谷区民ですね~。攻めますね~なんて褒めると、嬉しそうな表情を浮かべる彼だった。

「で、お客さんも○○中出身ですか?」と、ドライバーにたずねられ、それがね、私は地元の学習塾の娘なんです。○○中がかなり荒れているのを心配した両親が、私のことを中学から私立に通わせたの(笑)!

「ああ、当時はそーゆー子も多かったみたいねぇ!」

トイレで仲間と煙草を吸っていたとか、ドライバーの学年が悪すぎて、翌年の後輩たちは大人しかったとか、商店街の鮨屋の娘と同い年で、とか……。私が9歳下ってことを言うと、「○沢知ってる?」なんて、ドライバーの口調はまるで地元の男の子の友だちみたいで、ハンドルを握る横顔がなんだか楽しそうだった。

ふと、空を見る。



ちょっと前まで19時過ぎても明るかったのに、すっかり夜の気配が訪れていた。まだまだ暑いのに、夜が長くなるというこのアンバランスさに、妙な寂しさを覚えた。