朝方に現れる予報のガスは出る事はないとのお話しで、風も無く快晴ですとの事。
部屋の窓から眺めても真っ白だったので???と思ったが、朝御飯を速攻で食べて外を見に行ったら快晴で星がきれいに出ている。
一気にテンションが上がり、急いで荷支度を済ませ、水筒にお湯を沸かして入れてココアを作る。
外はうっすらと白んで来ている。
ピンクからオレンジ色へのグラデーションは雪山ならではの光景。
ここへ来ないと見られない景色。
積雪が少なく、最近降雪が無かったようで明確なトレースがある事で、現在の自分の技量でも行けると判断して独標を下り始める。
8年ほど前から、眺めては絶対無理だなっと思っていた領域への侵入は何とも刺激的でテンションが上がったが、それを気持ちだけに留めて歩は一歩一歩。
確実にアイゼンの刃が雪面に食い込む感触と音を確認しなら。
コースはそんなに難しくはないけれど、スッパリと切れ落ちた斜面をトラバース(斜面を横切る)する事が多い。
場所によっては両サイドが切れ落ちて幅の狭い尾根のような所もありで緊張はかなり増す。
30分ほどで到着する。
少し休憩して、西穂高岳までのトレースを確認出来たので迷うことなくピラミッド・ピークをスタートする。