帰国後のよしなし事 | 水行末

水行末

第3の人生の足跡の備忘録のためのブログです。


 日本に帰国して、4ヶ月が過ぎようとしている。正直、ただ音も無く、呼吸すらすることなく過ぎ
ていく時間の前で、呆然と過ごしてしまったと思う。

 大学を出て、永く続けたサラリーマン人生は、友人が慰めてくれたように①仕事を通じて社会の発
展に貢献した。①子供達を彼らがそれぞれの伴侶を見出すまで育てた。誇るべきことを成し遂げたと考えよう。

 それでも、「仕事人間だったな」と思う。会社を退職して選択した第2の人生は、ブータンの大学で、かの国の未来を担う若者を前に教壇に立つ3年弱のボランティアだった。

 この選択をするとき、「人生の帳尻をあわせる」と根拠なく考えた。この3年間は、実に充実した3年間だったと思う。ああ、もうあのような時間を持つことは出来ないのだと思うと、一抹の寂しさを禁じえない。

 ブータンの生活で、5学期に渡って教壇に立ち、300名を超える学生の顔と名前を覚えた。日本人の中で、300名のブータン人を認識できる人はさほどいないだろう。

 これも、大きな勲章だろう。



 残された時間は潤沢と云う訳ではないが、さあ、第3の人生を始めようと思う。と云うことで、このブログは、第3の人生の折々での備忘録となります。


 写真は山岳国家であるブータンらしい写真を、実は最も気に入った写真でもある。