MMTをきっかけに | 気力・体力・原子力 そして 政治経済

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原子力と経済についてはうるさいですよ!
 (旧有閑爺いのブログ)

 
 ブログ「進撃の庶民」のエントリー「現代貨幣論を根源的観点から解説してみる-文明・道具・使い方という政治【ヤンの字雷】」において『「現代貨幣論(MMT)」など、どうひねくり回しても経済成長の解など出ないのだから、一体全体意味などあるの?』という内容のコメントを私が出したところ、議論が大いに盛り上がりました。
 
 で、話題の中心となったものが、以前に私が示した経済成長を示す数式(注)であり、それが経世済民への最も簡潔なロジックである、といった意味のことをジータさんがコメントされました。
 そのコメントで、私の述べた数式は成立している。従って{ 『 機能的財政論では不完全 』 と皆さんが論ずる、貨幣の本質とやらを解説するMMTも、芋づる式に不要となるというカラクリです。}と結ばれたのです。
 
 要はMMTなど言う議論は不要である、ということを私が示したことを土台にして、ジータさんの立場で述べられたわけです。
 
 もちろん、それに対する反論があり、そのついでに私の示した式は成り立たないと述べられていました。つまり私の示した式を否定することでMMTは経済成長に対する有用な論である、と述べたかったのでしょう。しかし私の述べたことを否定したところでMMTが経済成長の解を示していないことに変わりがないわけで、依然として「何が言いたいの?」という状態に変化はないわけです。
 
 しかも、私の示した式を反論するのに持ち出した文言を見る限り、収入額あるいは支出額という金額が持っている時相(タイムフェーズ)と順序(シーケンス)を無視したものだったので、これを質すことから始めたのですが、質された方は何が聞かれているのかを理解できなかったと思います。
 
 力学では量に2種類あってスカラー量とベクトル量がそれです。いずれも値(Value)を持つのですがベクトル量は併せて方向(Direction)をもっています。
 同じように収入額あるいは支出額という金額という量も値(Value)に併せて、その値が成立した時刻を時相(Time Phase)として持っています。
 さらに物事には順序があります。
 例えば、大八車は引くから動くのです。動くから引くのではありません。病気になったから医者が治療するのであり、医者が治療するから病気になるのではありません、お金はあるから渡せるし、渡すから受け取れるのです。無ければ渡せませんし、渡されないものは受け取れません。
 つまり収入があるから支出できるという順があり逆順は起こり得ません。これが順序(Sequence)です。
 
 実は以前に私が示した経済成長を示す数式(注)は、金額が持つ値(Value)・時相(Time Phase)・順序(Sequence)の要素を考慮しないと真に理解することはできないことが、今回のヤン様のエントリーのコメントの応酬を見て気付いたのです。
 私にすれば、そのことは自明だったのですが、ほかの方々にはそうでもないようなので、ブログ「進撃の庶民」の場で機会を見て解説したいと考えています。
 
 金額が持つ時相(Time Phase)・順序(Sequence)の要素を考慮するには微分積分の知識が必要なので、高校で数Ⅲを学んでいなかったなら少し難しいかもしれません。
 
(注1)
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 GDE(t+1) = GDI(t) + FromStock - ToStock 
 ⊿GDP = FromStock - ToStock
 経済成長率 = ⊿GDP / GDI(t)
 ここで
 GDE(t+1) : 次の需要
 GDI(t) : 今の所得
 FromStock : ストック領域からの(借入金+預金引出し金)
 ToStock : ストック領域への(返済金+預金預入れ金)
 ⊿GDP : GDPの増減絶対量(正なら増分、負なら減分)
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