アーロン博士のHSPバイブル本を読む⑨〜愛着の形成とは | HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

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敏感、繊細、感受性の高いHSP(highly sensitive person)が、生まれ持った感性と強みを仕事に活かして生きていくことをサポート。
日本で最初にHSPとポリヴェーガル理論を結びつけ、生きづらさは自律神経系のケアで解消できることを説いている。

このHSP/HSC理論はアーロン博士によって1996年に提唱された理論ですが
そのおおもとの本は『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』です。

 

忙しい方のために、

大切なところだけ抜き出し、まずは全体を俯瞰することを目的として

連載を組んでみます。

 

 

 

 

highly sensitive personは神経系の特徴であるため

パッと見てわかる外見や行動などの特徴から一歩進んで

身近な人を「観察」し、「理解」していくものです。

HSPを理解するためのシンプルな疑問に対し、アーロン博士はどう言っているのか?を記します。

ピンクの文字はわたしのコメントです。

 

わたしはHSP?という方はHSPセルフチェックテストをどうぞ

https://kanseikids.com/wp/wp/wp-content/uploads/2018/05/HSPcheck-1.pdf

(アーロン博士のチームに許諾をいただいています)

 

 

HSP理論は1996年に発表されたものですが、HSC(子どもの理論)をアーロン博士が出版したのは2002年。

 

日本版が出版されたのは2015年になってからのことです。

そちらには新しい研究成果が付与されていますので、

最新の学説としてアーロン博士が「この4つがすべてそろうことがHSPの特徴です」と発言する、
その4つの面について触れていきます。


4つの必ず兼ね備えている特徴とは・・・

 

 

1、 深く処理する
2、過剰に刺激を受けやすい 

3、感情反応が強く、共感力が強い 

4、ささいな刺激を察知する 

  

 

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今日は愛着の形成についての部分紹介します。

 

■愛着の形成

 

乳幼児の半数以上は比較的しっかりした親にそだてられるので

「アタッチメント(愛着=人と人との間に形成される、心理的な結びつき)」を持った子供になる。

中略

しかし一方で赤ん坊が「安心できるアタッチメント」を得られないケースがある。

それは母親か父親(あるいは両方)が次に挙げるふたつのメッセージのどちらかを子供に発するような時だ。

 

ひとつめのメッセージは

「世界はあまりにも恐ろしい」あるいは「養育者はとても不注意で頼りない」というもの。

こういうメッセージを受けると、赤ん坊は養育者にいつもきつく抱きついていなければならないと思ってしまうので

大きくなってもあまりまわりを探索しない子供になってしまう。

 

もうひとつのメッセージは

「養育者は危険なので避けなければならない」あるいは

「養育者は、お行儀がよく独立心の強い子だけがいい子だと思っている」というもの。


中略

 

このように「安心できるアタッチメント」を得られなかった赤ん坊は

母親や父親から離されても無関心を装うようになると言われている。

 

中略

 

いったん形成されたアタッチメントはそのまま残ってしまう。

それが安心できるものであれ、不安なものであれ、それに従っていれば危険な間違いを犯さずにすむと
子供時代のあなたは擦りこまれているからだ。

中略

 

しっかりと腕に抱かれることで私たちと外の世界ー痛めつけられ、圧倒されるかもしれない世界ー

との間にバリアができる。

中略


包み込まれていると充分に感じることで、外からの侵入に脅かされることなく「自己」が生まれてくる。

ホールディング(抱かれること)が充分でなかったり、自分の存在が無視されたり、

あるいは虐待されたりすると、乳幼児にとってあらゆる刺激が耐えがたいものとなる。

そうなった時、乳幼児が唯一できることは、意識を眠らせ、そこにいることをやめてしまうことだ。

 

この時期に過剰な刺激を受けると、世界は危険なものとなり、

持てるエネルギーのすべてを外の世界からの侵入を防ぐのに使い果たすので

自己形成ができなくなってしまうのだ。

 

 

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これはまさに生存への肯定の部分です。
自然な状態の自分で生きていることを、まわりに許可されているか。

そしてそれを肯定的に見られているか。

子どもに虐待するような親御さんは多分このサイトを見ていないと思うのですが

愛着障害と言うパターンはHSPには時々見受けられるものだということです。

 



「変わった子ね」

「難しい子」
そして親の求める「いい子」像をHSCの子は察知できるので
それに完璧に答えてしまう。

そうすると、自分のありのままを出すタイミングを失い
自分以外を演じるうちに、

どれが本当の自分だったかすらもわからなくなっていく

というのはよくあることだと思います。

わたしも親がまわりの大人に自慢した

「うちの子は太陽のような明るい子」というキャッチフレーズを

ずいぶん長い間演じていたような気がします。

ええ、もちろんそういう部分もあるのですが、

そればかりでない、という部分を出しにくくなってしまうということでもあります。
 


どのくらいの(心の)距離、本来の自分から離れているか
どのくらいの期間離れているかで
ご本人の辛さの程度はかわると思いますが、

上記を読んでも

子どものころにどのくらいその子のままを理解してあげるか、

またはもらったか、
大丈夫だよ、進んでごらん、失敗してもいいからというメセージを送ってあげられるか、

またはそう言ってもらえたか、
それがその子その人の成長したときのチャレンジというものを支えるといいます。

腑に落ちるデータですね。

 

それには、こうしたほうがいい、という方向を親が定めるのではなくて、

「あなたはこうなんだね」とただあることを受け入れるという姿勢が大事ですね。

大人でもそうですよね。
「なるほど、あなたはそう思うんですね」とただ受け止められる経験、

いつもそういうフラットな関係でいられる職場やコミュニティは

とても居心地がよくないですか?

その子のありのままがなんなのか、
自分のありのままはどんな姿なのか、

そこを追求していきたいですね。

 

 

 

こちらもどうぞ。

 

アーロン博士のHSPバイブル本を読む⑥〜敏感さは表にでるほうがいい

 

アーロン博士のHSPバイブル本を読む⑦〜HSPは右脳が活性化している

 

アーロン博士のHSPバイブル本を読む⑧〜ユングとHSP

 

アーロン博士のHSPバイブル本を読む⑨〜愛着の形成とは(この記事)

 

 

 

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