帰りがけに、カレーやさんのテイクアウトをする。

ここは、従業員全員インドの人たちらしく、愛想はない。
前回、行ったのがもう去年だったから、久しぶりだが、かわらず愛想はない。

そんなもの、なくてもいいけど、入っていって注文するが、厨房の中のひとが返事をしない。
どうやら、日本語がわからないらしい。

そのうち、そこらへんでナニカシラの書き物をしていた人が立ち上がって「ナニカレー?」
「マトンカレー!」

お客は一組。
ランチタイムは終わっているけど、どうも活気がない。
やっぱり、どこもかしこも店は大変そうだ。
しかも、ここ、インド。

もしかしたら、この人たちの国の家族や友だちだって、生死を分けているかもしれない。
帰国したくてもできないのかもしれない。

その憂さ、みたいなものが、もともとの愛想の無さに、積み重なっているのかもしれない。


でも、ここのカレーはスッキリしている。
カレーによっては、いつまでも消化不良のようにむかむかするものも多いが、一見、油の浮いたどぎつそうなマトンカレーも、ここのは、ひらひらひらとお腹に収まる。
日本のお米ではない、サフランライスもさっぱり。


でも、食べ終わって「ゴミ」となった容器たちを見ると、けっこうかさばる。
テイクアウトのゴミの量は、まったくハンパない。
レジ袋の一枚に気をかけていることが、バカみたいに思える。
コロナで、本来出なくていいゴミの量はどっさり増えた。
環境問題も、すっ飛んでしまう。



こういう弁当にはいっているミニトマトはたいていまずい。
期待せず、口に入れたら、そりゃもう甘く充実した味がした。

舐めるんじゃないよ。ちゃんと商売やってるよ。
愛想のないカレーやさんの顔が浮かんだ。

おそれいりました。